Interstage Job Workload Server バッチ開発ガイド
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第2章 ジョブの設計> 2.1 設計に必要な知識> 2.1.5 バッチアプリケーションのライブラリの構成

2.1.5.3 COBOLアプリケーションのライブラリの構成

COBOLアプリケーションのライブラリは、ライブラリの構造や作成方法によって、プレロード/ダイナミックロードの属性に特性があります。

■バッチアプリケーションのライブラリ構成による、プレロード/ダイナミックロードの長所/短所

バッチアプリケーションのライブラリの構成によって、プレロード/ダイナミックロードの以下の長所/短所があります。バッチアプリケーションのライブラリ構成を設計するうえで、考慮してください。

 

プレロード

ダイナミックロード

nバッチアプリケーション/1ライブラリの構成

長所

  • 類似するバッチアプリケーションを1ライブラリ構成にすることで、ライブラリ単位の管理ができます。
  • バッチアプリケーションで共用プログラムを静的結合すると、バッチワークユニットのメモリ使用量を削減できます。
  • ライブラリ内のすべてのバッチアプリケーションの使用頻度が高い場合、バッチアプリケーションの起動時間が短くなります。

短所

  • 以下の作業を行った場合、配備するときに対処が不要なバッチアプリケーションまで置き換えます。
    • 既存のライブラリにバッチアプリケーションのプログラムを追加する
    • ライブラリ内のバッチアプリケーションのプログラムを修正する
    • ライブラリ内のバッチアプリケーションのプログラムを削除する
  • ライブラリ内で使用頻度の少ないバッチアプリケーションが存在する場合、バッチワークユニットのメモリの使用量が不必要に増大します。
  • ジョブステップで不要なバッチアプリケーションがメモリにロードされるため、バッチアプリケーションの起動時間が長くなります。
  • ジョブステップで不要なバッチアプリケーションがメモリにロードされるため、バッチワークユニットのメモリ使用量が一時的に増大します。

1バッチアプリケーション/1ライブラリの構成

長所

  • バッチアプリケーションの追加/修正後のライブラリの配備のときに、配備済みのバッチアプリケーションに影響することなく配備できます。

短所

  • 各バッチアプリケーションで共用するプログラムを静的結合すると、バッチワークユニットのメモリ使用量が増大します。

 

■動的プログラム構造/動的リンク構造

バッチ実行基盤では、プレロード/ダイナミックロードのライブラリが存在するディレクトリを環境変数LD_LIBRARY_PATHに設定します。このため、COBOLアプリケーションは、プレロードのライブラリ、およびダイナミックロードのライブラリに存在するバッチワークユニット内共用ライブラリを、動的プログラム構造、または動的リンク構造で呼び出すことができます。


同名のライブラリが、ダイナミックロードとプレロードに存在する場合、COBOLアプリケーションからダイナミックロードのライブラリを呼び出せません。

動的プログラム構造、および動的リンク構造については、NetCOBOLのマニュアルを参照してください。

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