ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 13.2 - Microsoft(R) Windows(R) 2000 - - Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 -
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付録C レプリケーションの前後処理> C.2 レプリケーションの前後処理

C.2.5 複写先ボリュームロック動作指定ファイル

複写先ボリュームのレプリケーション前処理では、他アプリケーションとの一時的なアクセス競合を回避するために、ロック処理に失敗した場合、ロック処理のリトライが実施されます。複写先ボリュームとしてLogical Unit(ディスク)が指定された場合は、Logical Unit(ディスク)に含まれるパーティションに対してロック処理を行います。ロック処理に失敗した場合、ロック処理のリトライが実施されます。
標準のリトライ動作は以下のとおりです。

リトライ上限(デフォルト値=20回)とリトライ間隔(デフォルト値=1秒)は、複写先ボリュームロック動作指定ファイルと呼ばれる設定ファイルを作成することにより変更できます。
また、この設定ファイルでは、複写先ボリュームの前処理に対して、以下の動作を指示することもできます。

AdvancedCopy Managerが13.1以降の場合は、複写先ボリュームロック動作指定ファイルで、レプリケーションの前後処理を実施しないよう指定することができます。

C.2.5.1 複写先ボリュームロック動作指定ファイルの作成 

複写先ボリュームロック動作指定ファイルは以下のファイル名で複写先ボリュームが存在するサーバ上に作成してください。

ファイル名

[クラスタ運用でない場合]

環境設定ディレクトリ\etc\repl\data\DSTLOCK.INI

[クラスタ運用の場合]

<共用ディスク>:\etc\opt\swstorage\etc\repl\data\DSTLOCK.INI


複写先ボリュームロック動作指定ファイルの設定例を以下に示します。

[g1d1p1]

LockForceMode=on

LockRetryNumber=10

LockRetryInterval=10

[ANY]

LockForceMode=off

LockRetryNumber=20

LockRetryInterval=100

複写先ボリュームロック動作指定ファイルの作成方法は以下のとおりです。

■DSTLOCK.INIの設定項目

キー

説明

LockForceMode

複写先ボリュームのロックに失敗した場合、ロック処理のリトライを実施しますが、リトライを実施する前にボリュームのマウントを解除することを指定します。

off(デフォルト値)=ロックのリトライ前にマウント解除を実施しない
on=ロックのリトライ前にマウント解除を実施する

ボリュームのマウントが解除されると、そのボリュームに対して開いているハンドルは、全て無効となります。

※マウント解除後にすぐにボリュームが使用中になってしまう場合には、ロックが取得できないことがあります。

NoPrePostがonに指定されている場合は、本パラメーターは無効となります。

LockRetryNumber

複写先ボリュームのロックに失敗した場合、ロック処理のリトライを実施しますが、本パラメーターでリトライ回数を指定します。

指定可能な数値は、1から10000までです。

デフォルトの設定値は20(回)です。

指定されたリトライ回数、リトライを実施しても複写先ボリュームのロックができない場合は、処理を中断してコマンドを異常終了させます。

NoPrePostがonに指定されている場合は、本パラメーターは無効となります。

LockRetryInterval

複写先ボリュームのロックに失敗した場合、ロック処理のリトライを実施しますが、本オプションでリトライの間隔(ミリ秒単位)を指定します。

指定可能な数値は、1から600000(10分)までです。

デフォルトの設定値は1000(1秒)です。

NoPrePostがonに指定されている場合は、本パラメーターは無効となります。

NoPrePost

レプリケーションの前後処理を実施しないことを指定します。

off(デフォルト値)=レプリケーションの前後処理を実施する

on=レプリケーションの前後処理を実施しない

NoPrePostがonに指定されている場合は、他のパラメーター(LockForceMode、LockRetryNumber、LockRetryInterval)はすべて無効となります。

本パラメーターはAdvancedCopy Managerが13.1以降の場合に指定することができます。



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