ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 13.2 - Microsoft(R) Windows(R) 2000 - - Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 - |
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第12章 各種コマンド | > 12.7 SQL Serverコマンド |
レプリケーション管理機能によるSQL Serverのバックアップ運用ではswsrpbackup_sqlとswsrprestore_sqlを使用します。
SQL Server 2000/2005のデータベースバックアップを行います。本コマンドは、SQL Server 2000/2005と連携して、複製作成コマンド(swsrpmake)を実行することによって対象データベースボリュームのデータをバックアップボリュームにコピーします。データベースのバックアップ履歴情報はSQL Server 2000/2005のmsdbに記録されます。
指定方法
プログラムディレクトリ\bin\swsrpbackup_sql [-Xserver Server-Name] [-Xinstance Instance-Name] -Xdevmap Device-Map-File [-m] [-t] [-T] DB-Name-1 DB-Name-2…DB-Name-i |
オプションの説明
オプション |
説明 |
---|---|
-Xserver |
MSCS運用の場合、接続するSQL Serverの仮想サーバ名を指定します。MSCS運用の場合は、本オプションを指定する必要はありません。 |
-Xinstance |
接続インスタンスを指定します。オペランドにはインスタンス名を指定します。このオプションを指定しない場合は、既定のインスタンスに接続します。 |
-Xdevmap |
オペランドには、データベースボリュームとバックアップボリュームの組を記述した、デバイスマップファイル名を指定します。デバイスマップファイル名は絶対パスで指定してください。 |
-m |
バックアップサーバ運用(サーバ間レプリケーション)の場合、バックアップサーバ(非操作サーバ)との通信処理を行わないことを指定します。本オプションを指定した場合、バックアップボリュームに対するボリューム状態確認処理、前後処理は行われません。 本オプションは、バックアップサーバ運用時のみ有効です。 |
-t |
バックアップボリューム(コピー先ボリューム)への前後処理を実行しないことを指定します。 複写先ボリュームの前後処理をAdvancedCopy Managerでは実施せず、独自の前後処理をAdvancedCopy Managerコマンドの前後に組み込む場合に限り、本オプションを使用してください。 |
-T |
差分スナップショット処理を起動することを指定します。 同期処理が行われている場合は本オプションを指定することはできません。 本オプションは筐体内レプリケーション、かつ、ディスクアレイ装置がQuickOPC機能をサポートしている場合のみ有効です。 本オプションを指定しないスナップショット型レプリケーションの場合、通常のスナップショット処理(QuickOPC機能を利用しないOPC)が起動されます。差分スナップショットを利用したレプリケーション運用を行う場合は常に本オプションを指定する必要があります。 |
オペランドの説明
オペランド |
説明 |
---|---|
DB-Name-1…DB-Name-i (i=1,2,...,64) |
データベース名を指定します。複数のデータベースを指定する場合はデータベース名を半角空白またはタブ文字で区切って指定してください。65個以上のデータベース名を指定することはできません。 |
終了ステータス
=0:正常終了
>0:異常終了
実行例
仮想サーバVSERVER配下のデータベースDB01、DB02、DB03をバックアップします(AdvancedCopy Manager論理ノード名がnodeAGT、デバイスマップファイルがG:\STG\devmap.txtであるとします)。
C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpbackup_sql -Xserver VSERVER -Xdevmap G:\STGADM\devmap.txt DB01 DB02 DB03 DB01 DB02 DB03 swsrpbackup_sql completed C:\> |
次のような場合は、バックアップを実行できません。
指定したデータベースが存在しなかったとき(仮想サーバやインスタンスが存在しなかった場合も含みます)。
複数のデータベースを指定した場合、指定したデータベースの全てが同一インスタンス配下のデータベースではなかったとき(-Xinstanceオプションを使用しなかった場合は、既定のインスタンスに対して処理を行います。-Xinstanceオプションを使用した場合はオペランドに指定した名前付きインスタンスに対して処理を行います)。
指定したデバイスマップファイルが存在しなかったとき。
デバイスマップファイルの記述が誤っていたとき(「デバイスマップファイルの記述方法」を参照)。
デバイスマップファイルに記述されたデータベースボリュームとバックアップボリュームが、それぞれ、複製元ボリューム、複製先ボリュームとして登録されていなかったとき。
デバイスマップファイルに記述されたデータベースボリュームとバックアップボリュームの同期処理が等価性維持状態になっていなかったとき。
運用開始後に物理ボリューム情報(媒体識別子、OLU、EXTENT開始位置、EXTENTサイズ)が変更されているとき。
バックアップボリュームが複数マウントポイントを持っているとき(Windows 2000/Windows Server 2003のみ)。
データベースボリュームがWindows上のSDXオブジェクト(SafeDISK)の場合、そのSDXオブジェクトの状態が以下の状態でないとき。
ミラーボリュームがACTIVE、STOPのいずれか。
ミラースライスの状態がACTIVE、STOPのいずれか。
SDXディスクの状態がENABLEである。
全てのバックアップボリュームがデータベースサーバのボリュームの場合にmオプションが指定されたとき。
バックアップサーバ運用(サーバ間レプリケーション)の場合、コマンドを実行したStorageサーバが対応する複製ボリュームの操作サーバでなかったとき。
バックアップサーバ運用(サーバ間レプリケーション)の場合、相手サーバとの通信に失敗したとき。
65個以上のデータベースを指定したとき。
バックアップボリューム(複製先ボリューム)をロックできなかったとき。
複写先ボリュームロック動作指定ファイルの内容が不当なとき。
実行するバックアップが以下のいずれかに該当する場合は、コマンド実行前にバックアップボリュームのドライブ文字を外すか、アンマウント状態にしてください。
異なるOS間でコピーを行う場合
データベースボリュームとバックアップボリュームのサイズが異なる場合
ドライブ文字解除状態、または、アンマウント状態にしないと、バックアップ時に、バックアップボリュームの後処理がエラーとなります。
スナップショット処理の実行中に本コマンドを実行した場合は、実行中のコピーを停止し、新たにスナップショット処理を起動します。
本コマンドは、オペランドの指定により、複数のデータベースを同時にバックアップする機能を提供しています。1つのボリューム上に複数のデータベースが存在している場合のような、複数データベースの物理ファイルがボリューム上に混在して存在している場合は、本機能を使用してボリューム上に存在する全てのデータベースのバックアップを実施してください。
本コマンドを使用すると、バックアップ処理が完了するまで、オペランドに指定した全てのデータベースが凍結されます。そのため、データベースファイルが存在するボリュームがデータベースごとに分かれている場合は、凍結時間をなるべく短くするために、データベースごとのバックアップを複数回行うようにしてください。
SDXオブジェクト(SafeDISK)をバックアップボリュームとするアドバンスト・コピーは現在のところサポートされていません。したがって、SDXオブジェクトのデータベースボリュームから非SDXオブジェクトのバックアップボリュームへのアドバンスト・コピーのみが利用可能です。
SDXオブジェクトへデータをリストアする際は以下の方法で実施してください。
COPYコマンドでデータのコピーを行ってください。
バックアップ実行時のデータベースボリュームのデータ整合性処理はSQL Server 2000/2005によって行われるため、通常のファイルシステムボリュームのような前後処理(ボリュームロック・ロック解除)は実行されません。
本コマンドが複数ボリューム構成のデータベースを処理している間にエラーが発生した場合、処理を中断します。同期処理によるバックアップを行っていた場合は、中断された同期処理は複製開始コマンド(swsrpstartsync)で再開してください。
スナップショット型バックアップを実施する場合、本コマンドでは、バックアップボリュームにアクセスしているプロセスを保護するために、バックアップボリュームを他のプロセスからアクセスできない状態にしてからバックアップを実行します。そのために、バックアップボリュームのロックを実行します。バックアップボリュームのロックができない以下のような場合は、本コマンドはエラーで終了します。
マウントポイントの配下にさらに他のボリュームをマウントするディレクトリがある場合。
ボリューム内に使用中のファイルがある。また、本コマンドを投入するサーバ以外のサーバからバックアップボリュームが使用されている場合、レプリケーション運用の管理者の責任においてバックアップボリュームを共有設定の解除等によりアクセス禁止状態にしてください。
次のコマンドを実行しているときは、本コマンドを実行することができません。
SQL Server 2000/2005のデータベースリストアを実行します。複製作成コマンド(swsrpmake)を使ってデータベースファイルの復元を実施した後、本コマンドを投入してください。本コマンドは、復元したデータベースファイルよりデータベースの再作成を実施します。リカバリを実施する場合は、本コマンドを実行後、Enterprise ManagerまたはTransact-SQLを使用してログを適用してください。
指定方法
プログラムディレクトリ\bin\swsrprestore_sql [-Xserver Server-Name] [-Xinstance Instance-Name] [-Xnolog] -Xmeta Meta-File-Name DB-Name |
オプションの説明
オプション |
説明 |
---|---|
-Xserver |
MSCS運用の場合、接続するSQL Serverの仮想サーバ名を指定します。MSCS運用でない場合は、本オプションを指定する必要はありません。 |
-Xinstance |
接続インスタンスを指定します。オペランドにはインスタンス名を指定します。このオプションを指定しない場合は、規定のインスタンスに接続します。 |
-Xnolog |
ログの適用をせず、バックアップ時点までDBを復元することを指定します。このオプションを指定しない場合、DBはバックアップ時点までリストアされますが、ログの適用を完了するまで使用することはできません。ログの適用はEnterprise ManagerまたはTransact-SQLを使用して実施してください。 |
-Xmeta |
メタデータファイル名を指定します。絶対パスで指定してください。メタデータファイルは、ファイル識別番号(FILE_ID)1のファイルと同一のフォルダに「“DB名”.swsrp-dmp」という名前で保存されています。データベースファイルのファイル識別番号を確認するためには、Transact-SQL文「USE データベース名 EXEC SP_HELPFILE」を使用してください。 |
オペランドの説明
オペランド |
説明 |
---|---|
DB-Name |
データベース名を指定します。 |
終了ステータス
=0:正常終了
>0:異常終了
実行例
データベース(DB01)のバックアップデータをリストアします。既にswsrpmakeによるファイル復元は完了しており、メタデータファイルがD:\SQLSVR\DB01.swsrp-dmpに存在するとします。
C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrprestore_sql -Xserver VSERVER -Xmeta D:\SQLSVR\DB01.swsrp-dmp DB01 DB01 swsrprestore_sql completed C:\> |
次のような場合は、リストアを実行できません。
指定した仮想サーバやインスタンスが存在しなかったとき。
ログ適用の有無によって以下の2種類の復旧方式を選択できます。
バックアップ時点への復旧(バックアップデータ復旧のみ)
最新時点・特定時点への復旧(バックアップデータ復旧後ログ適用)
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