ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 13.2 - Microsoft(R) Windows(R) 2000 - - Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 -
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第12章 各種コマンド> 12.6 Exchange Serverコマンド

12.6.4 Exchange VSSバックアップ実行コマンド(swsrpvssbackup_exchange)

VSSと連携してストレージグループのオンラインバックアップを行います。

本コマンドでは、以下の処理を行っています。

  1. VSSと連携してアドバンスト・コピーを使用することにより、ストレージグループのバックアップデータをバックアップサーバ上に作成します。

  2. ドライブ文字マップファイルにしたがって、ドライブ文字をバックアップボリュームに割り当てます。バックアップボリュームは、読み取り専用ボリュームとしてアクセスすることができます。

  3. バックアップデータに対してESEUTILを実行し、データ整合性の検証を行います。データ整合性に問題がない場合は、Exchangeにより不要ログの削除が行われます。

  4. リストア時に必要となるメタデータドキュメントをバックアップサーバの以下の場所に保存します。

    ファイル

    出力先

    ライタメタデータ
    ドキュメント

    [コピーセットグループ名が“BkupGroup”(デフォルト)の場合]

    環境設定ディレクトリ\etc\repl\data\exchange\<Exchangeサーバのストレージサーバ名>\metadoc\<ストレージグループ名>.wmd.xml

    [コピーセットグループ名が“BkupGroup”(デフォルト)以外の場合]

    環境設定ディレクトリ\etc\repl\data\exchange\<Exchangeサーバのストレージサーバ名>\metadoc\<ストレージグループ名>.<コピーセットグループ名>.wmd.xml

    バックアップ
    コンポーネント
    ドキュメント

    [コピーセットグループ名が“BkupGroup”(デフォルト)の場合]

    環境設定ディレクトリ\etc\repl\data\exchange\<Exchangeサーバのストレージサーバ名>\metadoc\<ストレージグループ名>.bcd.xml

    [コピーセットグループ名が“BkupGroup”(デフォルト)以外の場合]

    環境設定ディレクトリ\etc\repl\data\exchange\<Exchangeサーバのストレージサーバ名>\metadoc\<ストレージグループ名>.<コピーセットグループ名>.bcd.xml


  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpvssbackup_exchange [-evs Virtual-Server-Name]
                                                       [-skipchk]
                                                       -sgname Storage-Group-Name
                                                       [-copygrp Copyset-Group-Name]
  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -sgname

    ストレージグループ名を指定します。
    スペースを含むストレージグループ名は、二重引用符(" ")をつける必要があります。

    -evs

    MSCS運用を行っている場合、Exchange仮想サーバ(EVS)の名前を指定します。
    MSCS運用を行っていない場合は、指定の必要はありません。

    -skipchk

    ESEUTILによるデータ整合性検証を行わない場合に指定します。

    -copygrp

    コピーセットグループ名を指定します。

    本オプションを省略した場合、コピーセットグループ名はデフォルトのコピーセットグループ:“BkupGroup”になります。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    MSCS運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupをバックアップします。

    C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT
    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpvssbackup_exchange -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1
    swsrpvssbackup_exchange successfully completed
    C:\>

次のような場合は、バックアップを実行できません。

-skipchkオプションを指定した場合

-skipchkオプションを使用してデータ整合性の検証を省略した場合、本コマンド終了後に手動でデータ整合性の検証を行ってください。データ整合性の検証方法については、以下の「サポート技術情報」(Microsoft Knowledge Base)を参照してください。
「Exchange Server 2003 のデータ バックアップとボリューム シャドウ コピー サービス」(「スナップショットの整合性チェックの方法」)
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;822896

コマンドを強制終了した場合

本コマンドをタスクマネージャ、Ctrl-C等で強制終了させた場合、Exchangeライタがバックアップ処理中のままになってしまうことがあります。このような場合、本コマンドを再実行すると以下のようなエラーが出力され、バックアップを実行することができません。
「swsrp4648 VSS処理でエラーが発生しました。処理フェーズ=[BACKUP] Creation of Shadow Copy Set、検出API=StartSnapshotSet、エラーコード=0x80042316」
この状態を復旧するためには、“Microsoft Exchange Information Store”サービスの再起動によって、Exchangeライタを初期化する必要があります。
なお、“Microsoft Exchange Information Store”サービスを再起動すると、Exchange Serverに接続しているクライアントが予期せぬ終了や接続の終了を起こす可能性があため、サービスの再起動を行う場合は、Exchangeの管理者と協議の上、実施してください。

次のコマンドの実行中は、本コマンドを実行することができません。

複数コピーセット構成のストレージグループを処理している間にエラーが発生した場合は、本コマンドはその時点で処理を中断します。同期型バックアップを行っていた場合は、サスペンドされた同期処理はExchange VSS同期処理コマンド(swsrpvsssync_exchange start)で再開する必要があります。

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