ETERNUS SF Storage Cruiser ユーザーズガイド 仮想ストレージ管理編 13.2 - Solaris (TM) Operating System / Linux / Microsoft(R) Windows(R) -
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付録B 運用管理サーバのコマンド

B.2 [Windows版]運用管理サーバのコマンド

B.2.1 getvswコマンド

■名前

getvsw

仮想化スイッチの情報を表示します。

■形式

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe getvsw [-s switch-name]

 

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe getvsw -h

■機能説明

運用管理サーバに登録されている仮想化スイッチの情報を表示します。

■オプション

◆-s switch-name

情報を表示する仮想化スイッチ名を指定します。

本オペランドを省略した場合は、運用管理サーバに登録されているすべての仮想化スイッチ名とその状態が一覧で表示されます。

◆-h

コマンドの使用方法を表示します。

■使用方法

運用管理サーバに登録されているすべての仮想化スイッチ名とその状態を表示します。

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe getvsw
SwitchName      Status     ConfigFile     GroupID
vsce1          running    correct         1
vsce2          running    incorrect       1
Command terminated normally.

仮想化スイッチ名“vsce1”の詳細情報を表示します。

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe getvsw -s vsce1
SwitchName   vsce1
HostName     vsce1
GroupID      1
Series       VS900
Model        VS900
Status       running
ConfigFile   correct
TraceLevel   0
Version      01010B0C
FirmVersion  01010007
BuildDate    yyyy/mm/dd hh:mm:ss
SwitchDate   yyyy/mm/dd hh:mm:ss
Copyright    FUJITSU LIMITED
Command terminated normally.

[表:getvswコマンドの表示項目とその意味]

項目名

意味

SwitchName

仮想化スイッチ名

HostName

%SystemRoot%\system32\drivers\etc\hostsファイルに定義されているhost name

GroupID

冗長構成のスイッチID

同じIDのスイッチで冗長構成が組まれていることを示します。

Series

シリーズ名

Model

モデル名

Status

VSCエンジンの動作状態

  • running
    正常動作中状態

  • abnormal
    異常状態

ConfigFile

VSCエンジンの保持している構成情報の状態

  • correct
    VSCマネージャーが保持している構成情報と一致していて、正しい状態

  • incorrect
    VSCマネージャーが保持している構成情報と不一致があり、正しくない状態。

TraceLevel

VSCエンジンの障害調査に用いられるトレースの設定レベル

Version

VSCエンジンが保持している構成情報の版数

なお、構成情報がまだ作成されていない場合、“NONE”が表示されます。

FirmVirsion

VSCエンジンのファームウェアの版数

BuildDate

VSCエンジンの作成日付

SwitchDate

仮想化スイッチが保持している内部時計の現在時刻

Copyright

著作権表示

■終了ステータス

0

仮想化スイッチの情報が表示されました。

1

仮想化スイッチの情報が表示されませんでした。

■関連項目

なし。

■注意事項

本コマンドは、administrator権限が付与されているユーザアカウントで実行します。

“Status”情報に“abnormal”が表示された場合、以下の項目の内容は表示されません。

■使用上の留意点

“ConfigFile”情報に“incorrect”が表示された場合は、構成情報を復元する必要があります。

B.2.2 setvscetrclvlコマンド

■名前

setvscetrclvl

VSCエンジンのトレースレベル設定します。

■形式

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe setvscetrclvl -s switch-name -c trace-level

 

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe setvscetrclvl -h

■機能説明

VSCエンジンの障害調査時に使用するトレースの出力レベルを設定します。

本コマンドは、技術員(CE)、または、技術員(SE)の指示により実行してください。

■オプション

◆-s switch-name

仮想化スイッチ名を指定します。

◆-c trace-level

トレースレベルを設定します。

トレースレベルと出力される内容との関係は以下のとおりです。

0:

エラー情報

1:

エラー情報、警告情報、通知情報

2:

エラー情報、警告情報、通知情報、プログラム情報

◆-h

コマンドの使用方法を表示します。

■使用方法

仮想化スイッチ“vsce1”のトレースレベルを2に設定します。

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe setvscetrclvl -s vsce1 -c 2
Command terminated normally.

■終了ステータス

0

トレースレベルは設定されました。

1

トレースレベルは設定されませんでした。

■関連項目

getvsw

■注意事項

本コマンドは、administrator権限が付与されているユーザアカウントで実行します。

技術員(CE)が資料を採取した後、速やかにトレースレベルを“0”に戻してください。

■使用上の留意点

原因究明用の資料採取は、技術員(CE)が実施します。技術員(CE)にご連絡ください。

B.2.3 startrepコマンド

■名前

startrep

レプリケーションを開始します。

■形式

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe startrep -v virtual-disk-name -d destination-virtual-disk-name [-f]

 

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe startrep -h

■機能説明

レプリケーションを開始し、セションIDを返却します。

以後、開始したレプリケーションに対する操作はこのセションIDで指示します。

■オプション

◆-v virtual-disk-name

レプリケーション元の仮想ディスク名を指定します。

◆-d destination-virtual-disk-name

レプリケーション先の仮想ディスク名を指定します。

◆-f

暗号化から非暗号化のコピーを許可します。

◆-h

コマンドの使用方法を表示します。

■使用方法

仮想ディスク“VDisk_0001”を仮想ディスク“VDisk_0101”へ複製します。

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe startrep -v VDisk_0001 -d VDisk_0101
SessionID 10020028
Command terminated normally.

仮想ディスク"VDisk_0002"を仮想ディスク"VDisk_0202"へ 複製します。

暗号化ボリュームから非暗号化ボリュームの強制指定を行います。

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe startrep -v VDisk_0002 -d VDisk_0202 -f
SessionID 10020028
ssvsc0434:暗合化属性のディスクから非暗号化属性へのコピーを実施しました。
Command terminated normally.

■終了ステータス

0

レプリケーションを開始しました。

1

レプリケーションが開始できませんでした。

■関連項目

finishrepcancelrepgetsession

■注意事項

本コマンドは、administrator権限が付与されているユーザアカウントで実行します。

■使用上の留意点

レプリケーション実行中の仮想ディスクは、業務サーバからアクセスしないでください。レプリケーション実行中に仮想ディスクがアクセスされた場合、アクセスエラーとなります。

以下の仮想ディスクはレプリケーションできません。

B.2.4 finishrepコマンド

■名前

finishrep

レプリケーションを完了させます。

■形式

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe finishrep -i session-id

 

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe finishrep -h

■機能説明

等価性維持状態を解除し、レプリケーションを完了させます。

■オプション

◆-i session-id

レプリケーションを完了させるセションのセションIDを指定します。

◆-h

コマンドの使用方法を表示します。

■使用方法

セションID“00020027”で実行しているレプリケーションを完了させます。

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe finishrep -i 00020027
Command terminated normally.

■終了ステータス

0

レプリケーションを完了させました。

1

レプリケーションが完了できませんでした。

■関連項目

startrepgetsession

■注意事項

本コマンドは、administrator権限が付与されているユーザアカウントで実行します。

■使用上の留意点

本コマンドは、等価性維持状態のレプリケーションのセションに対して実行できます。

B.2.5 cancelrepコマンド

■名前

cancelrep

レプリケーションを中止します。

■形式

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe cancelrep -i session-id

 

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe cancelrep -h

■機能説明

実行しているレプリケーションを中止します。

■オプション

◆-i session-id

レプリケーションを中止するセションのセションIDを指定します。

◆-h

コマンドの使用方法を表示します。

■使用方法

セションID“00010001”で実行しているレプリケーションを中止させます。

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe cancelrep -i 00010001
Command terminated normally.

■終了ステータス

0

レプリケーションを中止しました。

1

レプリケーションが中止できませんでした。

■関連項目

getsession

■注意事項

本コマンドは、administrator権限が付与されているユーザアカウントで実行します。

B.2.6 getsessionコマンド

■名前

getsession

マイグレーション、レプリケーション、EC(ACM)の実行状態を表示します。

■形式

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe getsession [-i session-id]

 

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe getsession -h

■機能説明

マイグレーション、レプリケーション、EC(ACM)の実行状態を表示します。

■オプション

◆-i session-id

特定のセションの実行状態を表示する場合に、セションIDを指定します。

当オペランドを省略した場合、実行中のすべてのマイグレーション、レプリケーション、EC(ACM)の状態が表示されます。

◆-h

コマンドの使用方法を表示します。

■使用方法

実行中のすべてのマイグレーション、レプリケーション、EC(ACM)の状態を表示します。

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe getsession
SID      Type        FromVirtualBoxName FromVirtualDiskName ToVirtualBoxName  ToVirtualDiskName BackUp   SwitchName Application  Phase          TotalCapacity StartDate                CopyAbend                  ManagementArea
10010001 migration   VBox_0001          VDisk_0009                                                       vsce1     VSC          copying(87%)   1024MB        2004/08/31 18:00:05     COPY_ABEND_CAUSE_OK        -
10010021 migration   VBox_0001          VDisk_0010                                              Yes     vsce1     VSC          Equivalent     1024MB        2004/08/31 18:00:10     COPY_ABEND_CAUSE_OK        -
10020027 replication VBox_0001          VDisk_0001          VBox_0001         VDisk_0101                vsce2     VSC          Equivalent     500MB         2004/09/01 00:00:05     COPY_ABEND_CAUSE_OK        -
Command terminated normally.

セションID“10010021”で実行しているマイグレーションの状態を表示します。


> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe getsession -i 10010021 SID Type FromVirtualBoxName FromVirtualDiskName ToVirtualBoxName ToVirtualDiskName BackUp SwitchName Application Phase TotalCapacity StartDate CopyAbend ManagementArea 10010021 migration VBox_0001 VDisk_0010 Yes  vsce1  VSC Equivalent 1024MB 2004/08/31 18:00:10  COPY_ABEND_CAUSE_OK - Command terminated normally.

セションID“00020027”で実行しているレプリケーション、EC(ACM)の状態を表示します。

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe getsession -i 00020027
SID      Type        FromVirtualBoxName FromVirtualDiskName ToVirtualBoxName  ToVirtualDiskName BackUp   SwitchName Application  Phase          TotalCapacity StartDate                CopyAbend                  ManagementArea
00020027 EC(ACM)     VBox_0001          VDisk_0001          VBox_0001         VDisk_0101                 vsce2     other        Equivalent     500MB         2004/09/01 00:00:05     COPY_ABEND_CAUSE_OK        -
Command terminated normally.

※EC(ACM)の場合はセションIDの先頭が0となります。

[表:getsessionコマンドの表示項目とその意味]

表示項目

意味

SID

マイグレーション、レプリケーションのセションID

Type

セションの種類表示

  • migration:
    マイグレーション

  • replication:
    レプリケーション

  • EC(ACM):
    ACMコピー

FromVirtualBoxName

  • マイグレーションの場合:
    マイグレーションを実行している仮想ディスクが存在する仮想筐体の仮想筐体名

  • レプリケーション、EC(ACM)の場合:
    レプリケーションまたはEC(ACM)の複製元の仮想ディスクが存在する仮想筐体の仮想筐体名

FromVirtualDiskName

  • マイグレーションの場合:
    マイグレーションを実行している仮想ディスクの仮想ディスク名

  • レプリケーション、EC(ACM)の場合:
    レプリケーションまたはEC(ACM)の複製元の仮想ディスクの仮想ディスク名

ToVirtualBoxName

  • マイグレーションの場合:
    空白(情報なし)

  • レプリケーション、EC(ACM)の場合:
    レプリケーションまたはEC(ACM)の複製先の仮想ディスクが存在している仮想筐体の仮想筐体名

ToVirtualDiskName

  • マイグレーションの場合:
    空白(情報なし)

  • レプリケーション、EC(ACM)の場合:
    レプリケーションまたはEC(ACM)の複製先の仮想ディスクの仮想ディスク名

BackUp

  • マイグレーションの場合:
    バックアップディスクの情報

    • Yes:
      マイグレーションの完了後にバックアップディスクが存在する。

    • No:
      マイグレーションの完了後にバックアップディスクが存在しない。

  • レプリケーション、EC(ACM)の場合:
    空白(情報なし)

SwitchName

マイグレーション、レプリケーションを実行している仮想化スイッチの仮想化スイッチ名

Application

  • マイグレーション、レプリケーションの場合
    文字列“VSC"が表示されます。

  • EC(ACM)の場合
    文字列“other"が表示されます。

Phase

マイグレーション、レプリケーション、EC(ACM)の実行状態

  • Equivalent:
    等価性維持状態

  • Automatic change(standby)
    等価性維持状態(マイグレーションバックアップディスクを保持しない指定でマイグレーションを実施し、自動切替待ちの状態)

  • Copying(nn%):
    等価性確立状態
    (nn%: データのコピーが完了した割合)

  • Err suspend:
    異常発生状態

  • No pair:
    コピー未実施

  • Finish:
    コピー終了

  • Suspend:
    一時停止

  • Halt:
    コピー先デバイスのパス障害を検出し、コピー動作を中断している状態

TotalCapacity

  • マイグレーションの場合:
    マイグレーションを実行している仮想ディスクのディスク容量(Mバイト)

  • レプリケーション、EC(ACM)の場合:
    レプリケーションまたはEC(ACM)の複製元の仮想ディスクのディスク容量(Mバイト)

  • ETERNUS SF AdvancedCopy Managerの場合:
    コピーの総容量(Mバイト)

StartDate

マイグレーション、レプリケーション、EC(ACM)を開始した日時

Abend

異常要因

  • 0x00:
    正常
    COPY_ABEND_CAUSE_OK

  • 0x01:
    ミラーボリュームエラー
    COPY_ABEND_CAUSE_MIRROR

  • 0x02:
    コピー元ボリュームエラー
    COPY_ABEND_CAUSE_SRC

  • 0x03:
    コピー先ボリュームエラー
    COPY_ABEND_CAUSE_DST

  • 0x04:
    VS900管理領域エラー
    COPY_ABEND_CAUSE_MANAGEMENT_AREA

  • 0x80:
    その他のエラー
    COPY_ABEND_CAUSE_OTHER

  • 0x81:
    Engine未サポート
    COPY_ABEND_CAUSE_ENGINE_UNSUPORT

ManagementArea

管理領域情報

  • 装置名+LunV番号:
    管理領域取得

  • 「-」:
    管理領域無し

  • 「unknown」:
    管理領域あるが取得できない

■終了ステータス

0

実行状態を表示しました。

1

実行状態が表示されませんでした。

■関連項目

startrep

■注意事項

本コマンドは、administrator権限が付与されているユーザアカウントで実行します。

本コマンドを実行する際、以下の状態の場合にはエラーメッセージを出力します。

   −VSCエンジンが停止している場合

   −スイッチの電源がOFFのためVSCエンジンと通信ができない場合

スイッチが通信可能な場合は、セション状況を表示します。

B.2.7 remakeconfコマンド

■名前

remakeconf

VSCエンジンの構成情報を復元します。

■形式

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe remakeconf -s switch-name

 

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe remakeconf -h

■機能説明

仮想化スイッチ内の構成情報を運用管理サーバの構成情報から復元します。

■オプション

◆-s switch-name

仮想化スイッチ名を指定します。

◆-h

コマンドの使用方法を表示します。

■使用方法

仮想化スイッチ“vsce1”の構成情報を復元します。

> {OPTインストールディレクトリ先}\opt\FJSVssmgr\sbin\vscmcmd.exe remakeconf -s vsce1
Command terminated normally.

■終了ステータス

0

構成情報が再作成されました。

1

構成情報が再作成されませんでした。

■関連項目

getvsw

■注意事項

本コマンドは、administrator権限が付与されているユーザアカウントで実行します。

構成情報を復元している仮想化スイッチを経由した業務サーバからのアクセスは停止してください。

■使用上の留意点

構成情報の復元手順については、「6.2 構成情報避の退と復元」を参照し、その手順にしたがってください。


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