Linkexpress コマンドリファレンス
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目次
索引

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8.4 lxexejobコマンド
[名称]
相手側ジョブ起動コマンド
[形式]
lxexejob -p 相手システム名
-j ジョブ名
[-e 拡張オペランド記述ファイル名] |
[機能説明]
相手側ジョブ起動コマンドは、相手システムに存在するジョブを起動します。転送コマンド全般の利用方法や動作環境については、「運用ガイド」の「1.6 転送コマンド」を参照してください。
また、ジョブ連携の詳細については、「運用ガイド」の「1.3 ジョブ連携機能」を参照してください。
本コマンドはLinkexpress for Windows NT V1.1L20相当(「マニュアル体系と読み方」の「バージョン・レベルの表記方法」参照)以降のサーバで実行可能です。
[オプションの意味]
- -p 相手システム名
ジョブを起動する相手システム名を31文字以内の英数字で指定します。
相手システム名は、ネットワーク定義のnode定義命令のnameオペランドで指定した名前を指定してください。
ネットワーク定義簡易化機能を利用したファイル転送を行う場合は、 "ADDR=IPアドレス"の形式で指定してください。なお、IPアドレスはIPv4形式を指定してください。
- -j ジョブ名
相手システムで起動するジョブのジョブ名を255文字以内の英数字で指定します。ジョブ名については、「導入ガイド」の「1.1.4 ファイル・ディレクトリ名の扱い」を参照してください。
環境変数LXVFLPATHにジョブ名の格納ディレクトリを設定している場合、相対パスで指定可能です。ただし、ネットワークドライブ上のファイル名は指定できません。
ジョブ名に' 'や'('などのコマンドで扱えない特殊文字が含まれる場合、ジョブ名を以下の方法で指定してください。
- PCサーバでは、ダブルクォート'"'で囲んで指定します。
- UNIXサーバでは、シングルクォート'''またはダブルクォート'"'で囲んで指定します。
ジョブを実行するシステムがPCサーバの場合、指定するジョブ名に以下の制約があります。
ジョブを実行するシステムがグローバルサーバ/PRIMEFORCEの場合、以下の形式でジョブ名を扱ってください。
- ジョブ名はシングルクォート'''で囲まない形式で表現します。
- 区分データセットのジョブは、メンバ名を'('および')'で囲んで表現します。
- [-e 拡張オペランド記述ファイル名]
拡張オペランド記述ファイル名を255文字以内の英数字で指定します。環境変数LXEFLPATHに拡張オペランド記述ファイルの格納ディレクトリを設定している場合、相対パスで指定可能です。
拡張オペランド記述ファイル名については、「拡張オペランド記述ファイル」を参照してください。
オプションを省略した場合、コマンドは拡張オペランドの省略値で動作します。
[復帰値]
0 : 正常に終了しました。
1 : ジョブ起動は正常に終了しましたが、ジョブ結果通知で完了コードに0以外が通知されました。
4 : ジョブ起動は正常に終了しましたが、警告エラーがあります。(備考)
8 : ジョブ起動が異常終了しました。
12 : システムエラーが発生しました。
備考)現状は"4"で復帰することはありません。"4"は予約値です。運用としては、復帰値"0"と同様、"4"の場合も正常終了として扱ってください。
[注意事項]
- コマンド復帰タイミングとしてジョブ結果受信時を指定して相手側ジョブを起動する場合、このコマンドで起動するジョブは、Linkexpressに対してジョブ結果通知を行う必要があります。結果通知を行わないと、コマンドは復帰しません。
また、ジョブ結果として0以外の値がジョブから通知された場合、コマンドは復帰値として1を返します。この場合は利用者がコマンドの出力メッセージからジョブの実行結果を判断してください。
なお、相手システムがグローバルサーバ/PRIMEFORCEの場合、ジョブ結果通知は行えません。拡張オペランド記述ファイルにジョブ結果通知なしを指定してください。拡張オペランド記述ファイルについては、「拡張オペランド記述ファイル」を参照してください。
- 起動ジョブの実行権限については、「導入ガイド」の「9.2.1 セキュリティチェックの実行契機」を参照してください。なお、相手システムがPCサーバの場合、拡張オペランド記述ファイル内の "prtsecurオペランド" で指定する相手側利用者名がAdministratorsグループに所属している必要があります。
- ジョブ結果通知(拡張オペランド記述ファイル内のjobrspオペランド)を相手システム(ジョブ実行側)から待ち合わせる場合、ジョブ結果監視時間(拡張オペランド記述ファイル内のjobtimeオペランド)の指定を推奨します。ジョブ結果の時間監視せずとした場合、相手システム側でジョブ結果通知(lxrspjobコマンドなど)に失敗などすると、本コマンドが無応答状態になります。このような場合、ジョブ結果の時間監視を行うことで、本コマンドを復帰(異常コード:8)することが可能です。
- Linkexpressでは、以下のジョブを起動することができません。
- [プラットホーム共通]
- [PCサーバ上のジョブを起動する場合]
- ウィンドウが存在するジョブ(notepad、Linkexpressの転送コントロールを利用した利用者プログラムなど)
- ATコマンドの実行で正常動作しないジョブ
また、ジョブ起動したプログラムからは、ネットワークドライブ、プリンタなどの資源にアクセスできません。
- [UNIXサーバ上のジョブを起動する場合]
- 制御端末が必要なコマンド(passwdなど)
- フルスクリーン系のコマンド(viなど)
- PCサーバ上のジョブを起動する場合、システムの環境変数が引き継がれます。path環境変数など、ジョブ独自の環境変数が必要な場合は、ジョブの内部で環境変数を変更してください。
- UNIXサーバ上のジョブを起動する場合、環境変数、umask値、標準出力、および標準エラー出力は、Linkexpressサーバを起動した環境(RCスクリプト、またはコンソール・端末)を引き継ぎます。ジョブ起動に指定する利用者のシェル環境(.profile、.chsrc など)は引き継ぎません。
また、ジョブの実行に必要な環境変数、およびジョブからのファイルアクセスに必要なumask値は、Linkexpressサーバを起動するRCシェルまたはコンソール・端末の実行環境に設定するか、またはジョブ内に設定してください。
ジョブからの標準出力、および標準エラー出力は、Linkexpressサーバを起動したコンソール・端末に出力されます。Linkexpressサーバ起動後に端末を終了している場合は、出力がEIOのエラーとなる可能性があります。このため、ジョブからの標準出力、および標準エラー出力は、一時ファイルなどにリダイレクトするなどの考慮を行ってください。
なお、コンソール・端末がロック・ハングしている場合は、標準出力、および標準エラー処理で待ち状態になるため、ジョブが完了できなくなりますので、注意してください。
- Windows Vista上のジョブを起動する場合(相手側システムがWindows Vista)、相手システム側の動作環境定義のPRIVILEGE-JOBEXECキーワードで"YES"を指定する必要があります。本キーワードを省略した場合の動作は、Windows Vista上のジョブの起動を抑止します。
また、本キーワードで"YES"を指定した場合、Windows Vista上の起動されたジョブはシステム管理者権限で動作します。なお、ジョブを起動する直前のセキュリティチェックは、ジョブ起動パラメタで指定されたセキュリティ情報(ユーザIDとパスワード)より認証を行います。
詳細は、「運用ガイド」の「1.3.1 ジョブ連携提供機能」を参照してください。
- 通信パスにSANを使用する場合、本コマンドは利用できません。
- ネットワーク定義簡易化機能を利用したファイル転送はLinkexpress V4.0L10相当(「マニュアル体系と読み方」の「バージョン・レベルの表記方法」参照)降のサーバで指定可能です。
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