Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバ クラスタ適用ガイド UNIX編 - UNIX共通 -
目次 前ページ次ページ

第4章 利用機能別に必要な設定> 4.1 各機能で必要な設定

4.1.8 待機系の監視

クラスタシステム上で運用管理サーバを運用する場合、プライマリノードでトラブル発生時には、自動切り換えが行われ、継続して運用できます。しかし、セカンダリノードでトラブルが発生していた場合、トラブル発生時にノードやサービスの自動切り換えが正しく行われず、重要な業務の監視や管理が途切れる可能性があります。そこで、本機能ではクラスタ構成にある運用管理サーバで、プライマリノードからセカンダリノードの監視(syslogdを監視)を実現し、継続された管理システムの運用を可能にします。

待機系を監視するには、以下の手順を実施します。

  1. 監視対象待機系の定義
  2. クラスタ待機系監視環境の定義
  3. syslog連携の再起動

     

監視対象待機系の定義

監視対象待機系の定義では、監視対象とする待機系のホスト名の情報を定義します。プライマリノード、セカンダリノードの両方で、クラスタ関係にある互いのノードを定義してください。

クラスタノード定義ファイルに、待機系のホスト名の情報を定義する手順を以下に示します。

  1. 以下のクラスタノード定義ファイルをエディタで開きます。

    /etc/opt/FJSVsagt/opaclshosts

  2. クラスタノード定義ファイルに以下の定義を追加します。

    NodeName SwHostName

    自ホスト名

自ホスト名については、“通信環境定義の「自ホスト名」の定義を変更する”を参照してください。

◆定義例

以下のクラスタシステムの定義方法を示します。

クラスタ待機系監視環境の定義

ここでは、待機系監視機能の動作環境を定義します。プライマリノード、セカンダリノードの両方で、動作環境を定義してください。

クラスタ待機系監視環境定義ファイルに、待機系監視の動作環境を定義する手順を以下に示します。

  1. 以下のクラスタ待機系監視環境定義ファイルをエディタで開きます。

    /etc/opt/FJSVsagt/opaclsconf

  2. 以下の形式で定義してください。

     SAVMSGNUM 100
     CONRTRYTM 30
     OWNHOSTGET 0
     OWNHOSTNAME
     SCRFLG on
     SCRTIME 30
     SCRNUM 3
     SERVICENAME uxpopagt

    サービス名

サービス名は、以下の手順で設定した値です。
  1. [スタート]メニューから[プログラム]-[Systemwalker Centric Manager]-[環境設定]-[システム監視設定]を選択します。

    →[システム監視設定]ダイアログボックスが表示されます。

  2. [通信環境定義]ボタンをクリックします。

    →[通信環境定義]ダイアログボックスが表示されます。

  3. [動作設定]タブを選択し、[詳細]ボタンをクリックします。

    →[動作設定詳細]ダイアログボックスが表示されます。

◆定義例

以下のクラスタシステムの定義方法を示します。

クラスタノード定義ファイルの定義と、クラスタ待機系監視環境定義ファイルのOWNHOSTGETの定義は、以下のようになります。

NodeAの定義ファイル

NodeBの定義ファイル

■syslog連携の再起動

プライマリノードとセカンダリノードで、syslog連携機能を再起動します。

syslog連携機能の再起動は、以下の手順を実施してください。

  1. syslog連携機能の再起動
  2. syslogdへの通知、またはsyslogdの再起動

以下にそれぞれの手順について説明します。

◆syslog連携機能の再起動

syslog連携機能を再起動します。

以下に手順を示します。

  1. 以下のコマンドを実行し、syslog連携機能を停止します。

    /opt/systemwalker/bin/stpopasyslog

  2. 以下のコマンドを実行し、syslog連携機能を起動します。

    /opt/systemwalker/bin/stropasyslog

◆syslogdへの通知、またはsyslogdの再起動

監視を行うなうため、syslogdにsyslog連携機能が起動したことを通知する、またはsyslogdを再起動するのどちらかの作業を行います。

以下に手順を示します。

通知する場合

  1. 以下のコマンドを実行し、syslogdのプロセスIDを確認します。

    ps -ef | grep syslogd

  2. 以下のコマンドを実行し、syslogdにHUPシグナルを送信します。

    kill -HUP <1-で求めたプロセスID>

Solaris 10でZoneを作成している場合、syslog連携機能を起動したZoneのsyslogdをZone名で特定し、HUPシグナルを送ります。なお、ログインしているZoneのZone名は/usr/bin/zonenameコマンドで確認できます。

  1. 以下のコマンドを実行し、syslogdのプロセスIDを確認します。

    ps -Zef | grep syslogd | grep `/usr/bin/zonename`

  2. 以下のコマンドを実行し、syslogdにHUPシグナルを送信します。

    kill -HUP <上記で求めたプロセスID>

再起動する場合

【Solaris 7/8/9】

  1. 以下のコマンドを実行し、syslogdを停止します。

    sh /etc/rc2.d/S74syslog stop

  2. 以下のコマンドを実行し、syslogdを起動します。

    sh /etc/rc2.d/S74syslog start

【Solaris 10】

再起動の実施ではなくHUPシグナルの通知を実施してください。

【Linux版】

  1. 以下のコマンドを実行し、syslogdを停止します。

    sh /etc/rc2.d/S12syslog stop

  2. 以下のコマンドを実行し、syslogdを起動します。

    sh /etc/rc2.d/S12syslog start

     

■注意事項

運用系−待機系間の通信状態は、インテリジェントサービスのホストモニタスクリプトを使用することにより監視ができます。

目次 前ページ次ページ

All Rights Reserved, Copyright (C) 富士通株式会社 1995-2007