Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバ二重化ガイド(連携型) - UNIX/Windows(R)共通 -
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第6章 復旧> 6.1 復旧方法【Windows版】

6.1.1 主系サーバを復旧する

主系サーバがダウンしたときの復旧方法を説明します。

■バックアップ版を使用する場合

運用管理サーバ二重化運用中に主系サーバがダウンし、Systemwalker Centric Managerが正常に動作しなくなったため、過去にバックアップした自己データにより復旧します。復旧作業中は、従系サーバで、監視運用を継続します。

過去に主系でバックアップした自己データ(バックアップ版)が、従系サーバのデータより古い場合は、主系サーバの復旧後、同じバックアップ版を各従系サーバにリストアして、データの同期を行う必要があります。
バックアップ版が従系サーバのデータよりも新しい場合は、通常の同期処理により、データの同期が行えます。

 

バックアップ版で主系サーバを復旧する方法については“リストア【Windows版】”を参照してください。

■従系サーバを主系サーバに切り替える場合

運用管理サーバ二重化運用中に主系サーバがダウンし、復旧が見込めない、または長期化した場合は、主系サーバを削除して従系サーバを主系サーバに切り替えることにより運用を復旧します。

  1. 従系サーバを主系サーバに変更します。

    主系サーバに切り替える従系サーバで、以下のコマンドを実行します。

    MpFwSetDup -f chg -h 自ホスト名

    自ホスト名の表示

    ここで、指定する自ホスト名は以下のコマンドを実行して、表示されるホスト名を指定してください。

    MpFwSetDup -f inf

  2. 自動アクションの抑止を解除します。

    主系サーバに切り替える従系サーバで、以下のコマンドを実行します。

    Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker\mpaosfsv\bin\mpaosment -S

    mpaosment(自動アクションの実行抑止コマンド)の詳細については、"Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル"を参照してください。

  3. すべての従系サーバで、主系サーバを変更します。

    すべての従系サーバで、以下のコマンドを実行します。

    MpFwSetDup -f chg -h 新しく主系サーバとするサーバのホスト名 [-c 0|1]

    -c:新しく主系サーバとするサーバとの接続方法を指定してください。

  4. 主系サーバで部分退避した資源を復元します。

    主系サーバで、以下の機能を使用している場合、新しい主系サーバへ資源を復元する必要があります。詳細については、“運用”を参照してください。

    各資源の退避、復元方法については、“保守”を参照してください。

  5. すべての従系サーバで、Systemwalker Centric Managerを再起動します。
    1. 以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを停止します。

      pcentricmgr

    2. 以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを起動します。

      scentricmgr

  6. それぞれのサーバに接続している運用管理クライアントを再接続します。

    接続方法については、“運用管理クライアントでの設定”を参照してください。

  7. 動作環境を変更します

    運用管理サーバに接続しているクライアントの各通知先を、新しい主系サーバに変更します。詳細については、“部門管理サーバ/業務サーバ/クライアントでの設定”を参照してください。

リモート操作を利用している場合は、ユーザ名が変更されます。元のユーザ名を再設定してください。リモート操作の定義方法については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”を参照してください。

 

◆ヘルプデスク機能を使用している場合

ヘルプデスク機能を使用している場合、接続先および運用環境の変更を行います。

  1. 新しい主系サーバで、ヘルプデスククライアントの接続先の再設定が必要です。設定方法については、“ヘルプデスククライアントでの設定”を参照してください。

    主系サーバでは、接続定義名は、1番目に自身(主系サーバ)のデータベースに接続する定義のみを行ってください。

  2. 新しい主系サーバで、ヘルプデスクの主系切り替えを行います。

    Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\bin\f3crbaut /r


    f3crbaut(運用管理サーバ二重化運用(連携型)ヘルプデスク主系/従系切り替えコマンド)の詳細については、"Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル"を参照してください。

  3. 担当者通知機能/エスカレーション機能を使用している場合は、新しい主系サーバで[オプション定義]ダイアログボックス-[エスカレーション]タブの[担当者通知機能/エスカレーション機能を使用する]チェックボックスをオンにし、担当者通知機能を起動します。

    詳細は“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”を参照してください。

  4. 既存の各従系運用管理サーバでは、[ヘルプデスククライアント設定]ダイアログボックスの“接続定義名”は変更する必要はありません。
  5. ヘルプデスククライアントをインストールしている運用管理サーバ以外の各サーバ、クライアントで、[ヘルプデスククライアント設定]ダイアログボックスの“接続定義名”で新しい主系サーバを選択します。

     

■主系サーバを変更する場合

現在の主系サーバを従系サーバに切り替えて、主系サーバを新しく追加します。

  1. 変更元の主系サーバで、Systemwalker Centric Managerを退避します。

    主系サーバのデータ退避手順については、“全データのバックアップ”を参照してください。

  2. すべてのサーバで主系サーバを変更します。

    以下のコマンドを実行します。

    MpFwSetDup -f chg -h 新しく主系サーバとするサーバのホスト名 [-c 0|1]

    -c:新しく主系サーバとするサーバとの接続方法を指定してください。

  3. すべてのサーバでSystemwalker Centric Managerを再起動します。
    1. 以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを停止します。

      pcentricmgr

    2. 以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを起動します。

      scentricmgr

  4. 主系サーバに、Systemwalker Centric Managerをインストールします。

    インストール方法については、“Systemwalker Centric Manager 導入手引書”を参照してください。

  5. 変更元の主系サーバで退避したデータを使用して、主系サーバを新しく構築します。構築は、“全データのリストア”の“主系サーバへのリストア”の手順1〜11を実施してください。
  6. 主系サーバにすべての従系サーバを登録します。

    以下のコマンドを実行します。登録するすべての従系サーバに対して、実施してください。

    MpFwSetDup -f add -h 従系サーバのホスト名[-c 0|1]

    -c:新しく主系サーバとするサーバとの接続方法を指定してください。

  7. イベント通知先を設定します。

    運用管理サーバ二重化運用中の運用管理サーバに、直接メッセージを送信している部門管理サーバおよび業務サーバで、新しい主系サーバをメッセージの送信先システムに追加します。

    イベント通知先の設定方法については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”を参照してください

  8. イベント通知先を変更したサーバで、Systemwalker Centric Managerを再起動します。
    1. 以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを停止します。

      pcentricmgr

    2. 以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを起動します。

      scentricmgr

  9. それぞれのサーバに接続している運用管理クライアントを再接続します。

    接続方法については、“部門管理サーバ/業務サーバ/クライアントでの設定”を参照してください。

  10. 動作環境を変更します

    運用管理サーバに接続しているクライアントの各通知先を、新しい主系サーバに変更します。

リモート操作を利用している場合は、ユーザ名が変更されます。元のユーザ名を再設定してください。リモート操作の定義方法については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”を参照してください。

 

◆ヘルプデスク機能を使用している場合

ヘルプデスク機能を使用している場合、接続先および運用環境の変更を行います。

  1. 元の主系サーバで、ヘルプデスククライアントの接続先の再設定が必要です。設定方法については、“ヘルプデスククライアントでの設定”を参照してください。

    主系サーバでは、接続定義名は、1番目に自身(主系サーバ)のデータベースに接続する定義のみを行ってください。

  2. 元の主系サーバで、ヘルプデスクの従系切り替えを行います。以下のコマンドを発行してください。

    Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\bin\f3crbaut /b


    f3crbaut(運用管理サーバ二重化運用(連携型)ヘルプデスク主系/従系切り替えコマンド)の詳細については、"Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル"を参照してください。

  3. 元の主系サーバでは、[オプション定義]ダイアログボックス−[基本]タブの[Systemwalkerコンソールと連携する]チェックボックスをオフにします。

    設定手順の詳細については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”を参照してください。

  4. 元の従系サーバでは、[オプション定義]ダイアログボックス-[エスカレーション]タブの[担当者通知機能/エスカレーション機能を使用する]チェックボックスはオフにし、担当者通知機能は起動しないでください。

    設定手順の詳細については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”を参照してください。

  5. 追加した主系サーバで[ヘルプデスククライアント設定]ダイアログボックスの定義を行います。

    主系サーバでは、接続定義名は、1番目に自身(主系サーバ)のデータベースに接続する定義のみを行ってください。

  6. 担当者通知機能/エスカレーション機能を使用している場合は、新しい主系サーバで[オプション定義]ダイアログボックス-[エスカレーション]タブの[担当者通知機能/エスカレーション機能を使用する]チェックボックスをオンにし、担当者通知機能を起動します。

    詳細は“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”を参照してください。

  7. Systemwalker Webコンソール ヘルプデスク画面をカスタマイズしている場合は、新しい主系サーバでも同様にカスタマイズを行います。

    詳細は“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”を参照してください。

  8. ヘルプデスククライアントをインストールしている運用管理サーバ以外の各サーバ、クライアントで、[ヘルプデスククライアント設定]ダイアログボックスの“接続定義名”で新しい主系サーバを定義し、選択します。

    既存の各従系運用管理サーバでは、[ヘルプデスククライアント設定]ダイアログボックスの“接続定義名”は変更する必要はありません。

     


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