PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.2 (伝送路二重化機能編) (Linux版)
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第5章 クラスタシステム上での運用> 5.4 クラスタ運用> 5.4.2 運用待機(NIC切替方式)

5.4.2.2 切替え

通常運用時は、運用ノード上の引継ぎ仮想インタフェースを使用して相手システムとの通信を行います。運用ノードにおける異常発生時(パニック、ハングアップまたは伝送路異常検出時)は、伝送路二重化機能が待機ノードに切替えます。アプリケーションで再接続を行うことによって運用ノードの通信を引き継ぎます。

図5.10に、NIC切替方式(論理IPアドレス引継機能)による切替え動作図を示します。

以下の図では、運用ノードAで引継ぎ仮想IPアドレス(IPa)がセカンダリインタフェース(eth2)の論理インタフェース(eth2:1)に割当てられて活性化された状態になっています。

伝送路異常等の発生によるノード切替え時に、運用ノードAにおいて、引継ぎIPアドレス(IPa)が割当てられていた引継ぎ仮想インタフェース(eth2:1)を非活性化し、待機ノードBで既に活性化されているプライマリインタフェース(eth1)に引継ぎIPアドレス(IPa)を割当てて論理インタフェース(eth1:1)を活性化します。

[図5.10 NIC切替方式(論理IP引継ぎ)の切替え動作]

図5.11に、NIC切替方式(物理IPアドレス引継ぎI)による切替え動作を示します。

以下の図では、運用ノードAで引継ぎ仮想IPアドレス(IPa)がセカンダリインタフェース(eth2)に割当てられて活性化された状態になっています。

伝送路異常等の発生によるノード切替え時に、待機ノードBで既に活性化されているプライマリインタフェース(eth1)を一旦非活性化し、引継ぎIPアドレス(IPa)を割当て、活性化します。待機ノードに引継いだ後のノードAでは、引継ぎIPアドレス(IPa)が割当てられていたセカンダリインタフェース(eth2)に別のIPアドレス(IP1)を割当て、活性化します。

[図5.11 NIC切替方式(物理IP引継ぎI)の切替え動作(続く)]

[図5.11 NIC切替方式(物理IP引継ぎI)の切替え動作(続き)]

図5.12に、NIC切替方式(物理IPアドレス引継ぎII)による切替え動作を示します。

以下の図では、運用ノードAで引継ぎIPアドレス(IPa)がセカンダリインタフェース(eth2)に割当てられて活性化された状態になっています。

伝送路異常等の発生によるノード切替え時に、待機ノードBでプライマリインタフェース(eth1)に引継ぎIPアドレス(IPa)を割当て、活性化します。待機ノードに引継いだ後のノードAでは、引継ぎIPアドレス(IPa)が割当てられていたセカンダリインタフェース(eth2)を非活性化します。

[図5.12 NIC切替方式(物理IP引継ぎII)の切替え動作]


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