PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.2 (伝送路二重化機能編) (Linux版)
目次 索引 前ページ次ページ

第4章 運用> 4.5 活性保守(追加/削除/交換)> 4.5.1 PCIホットプラグによる活性保守

4.5.1.1 追加の手順

NICを増設後、増設したNICを冗長化するために仮想インタフェースを作成する手順を示します。

[図4.1 増設したNIC(ethX,ethY)を冗長化する仮想インタフェースの追加]

高速切替方式の場合

1. PCIホットプラグドライバが導入されていることを確認します。

導入されていない場合は、マニュアル「PRIMEQUEST 480/440 運用マニュアル」の「B.2.2 PCIホットプラグドライバの導入」に従い、ドライバを導入してください。

確認手順

# lsmod | grep shpchp
shpchp                203816  0

導入手順

# modprobe shpchp

2. PCIスロットの電源が入っていないことを確認します。

詳細は、マニュアル「PRIMEQUEST 480/440 運用マニュアル」の「B.2.3.1 電源状態の確認」を参照してください。なお、RHEL5、SLES10では、"<スロット番号>"ではなく、"<BUS番号_スロット番号>"になります。以降、同様です。

# cat /sys/bus/pci/slots/"<スロット番号>"/power
0

3. PCIスロットにNICを追加します。

4. PCIスロットに電源を投入します。

詳細は、マニュアル「PRIMEQUEST 480/440 運用マニュアル」の「B.2.3.2 電源の投入、切断方法」を参照してください。

# echo 1 > /sys/bus/pci/slots/"<スロット番号>"/power

5. ハードウェアアドレスを確認します。

電源の投入により、追加したNICに対してインタフェース(ethX)が作成されます。ifconfig(8)コマンドで、作成されたインタフェースのハードウェアアドレス(HWaddr)を確認してください。詳細は「B.4.1.1 追加の手順」を参照して下さい。なお、複数枚のNICを追加する場合は、2.から5.の手順を繰り返してください。

6. 追加のための後処理をします。

1) システム起動時に、GLSがインタフェースを使用可能とするため、インタフェース設定ファイル(/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth<x>)を作成します。"HWADDR"には、5.で確認したハードウェアアドレスを設定してください。また、冗長化対象のNICのインタフェース設定ファイルに"HOTPLUG=no"と"ONBOOT=yes"を設定してください。

ifcfg-ethX

DEVICE=ethX
BOOTPROTO=static
HWADDR=XX:XX:XX:XX:XX:XX
HOTPLUG=no
BROADCAST=XXX.XXX.XXX.XXX
IPADDR=XXX.XXX.XXX.XXX
NETMASK=XXX.XXX.XXX.XXX
NETWORK=XXX.XXX.XXX.XXX
ONBOOT=yes
TYPE=Ethernet

ifcfg-ethY

DEVICE=ethY
BOOTPROTO=static
HWADDR=YY:YY:YY:YY:YY:YY
HOTPLUG=no
BROADCAST=YYY:YYY:YYY:YYY
IPADDR=YYY:YYY:YYY:YYY
NETMASK=YYY:YYY:YYY:YYY
NETWORK=YYY:YYY:YYY:YYY
ONBOOT=yes
TYPE=Ethernet

2) 追加したインタフェースを/etc/modprobe.confファイルに追加します。これにより、インタフェースとドライバが対応付けられます。/etc/modprobe.confの例を以下に示します。

modprobe.conf

alias eth1 e1000
alias eth2 bcm5700
alias eth3 bcm5700
alias eth4 bcm5700
alias eth5 bcm5700
alias eth6 bcm5700
alias eth7 bcm5700
alias eth8 bcm5700
alias eth9 bcm5700
alias eth10 e100
alias eth11 e100
alias scsi_hostadapter mptbase
alias scsi_hostadapter1 mptscsih
alias usb-controller ehci-hcd
alias usb-controller1 uhci-hcd
alias scsi_hostadapter2 lpfc
alias ethX e1000 # 追加する
alias ethY e1000 # 追加する

3) PCIホットプラグドライバを作業前の状態にします。

1.でPCIホットプラグドライバを導入した場合、下記コマンドを実行して、PCIホットプラグドライバを削除します。

# modprobe -r shpchp

4) 追加したNICのインタフェースを活性化します。

# /sbin/ifup ethX
# /sbin/ifup ethY

5) 必要に応じて、仮想インターフェースのサブネットマスク情報を設定します。

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetmask create -i network_address -m netmask

6) NICを冗長化する仮想インターフェースを設定します。

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n shaX -m t -i ipaddress -t ethX,ethY

7) 仮想インターフェースを活性化します。

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet -n shaX

NIC切替方式の場合

1. PCIホットプラグドライバが導入されていることを確認します。

導入されていない場合は、マニュアル「PRIMEQUEST 480/440 運用マニュアル」の「B.2.2 PCIホットプラグドライバの導入」に従い、ドライバを導入してください。

確認手順

# lsmod | grep shpchp
shpchp                203816  0

導入手順

# modprobe shpchp

2. PCIスロットの電源が入っていないことを確認します。

詳細は、マニュアル「PRIMEQUEST 480/440 運用マニュアル」の「B.2.3.1 電源状態の確認」を参照してください。なお、RHEL5、SLES10では、"<スロット番号>"ではなく、"<BUS番号_スロット番号>"になります。以降、同様です。

# cat /sys/bus/pci/slots/"<スロット番号>"/power
0

3. PCIスロットにNICを追加します。

4. PCIスロットに電源を投入します。

詳細は、マニュアル「PRIMEQUEST 480/440 運用マニュアル」の「B.2.3.2 電源の投入、切断方法」を参照してください。

# echo 1 > /sys/bus/pci/slots/"<スロット番号>"/power

5. ハードウェアアドレスを確認します。

電源の投入により、追加したNICに対してインタフェース(ethX)が作成されます。ifconfig(8)コマンドで、作成されたインタフェースのハードウェアアドレス(HWaddr)を確認してください。詳細は「B.4.1.1 追加の手順」を参照して下さい。なお、複数枚のNICを追加する場合は、2.から5.の手順を繰り返してください。

6. 追加のための後処理をします。

1) システム起動時に、GLSがインタフェースを使用可能とするため、インタフェース設定ファイル(/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth<x>)を作成します。"HWADDR"には、5.で確認したハードウェアアドレスを設定してください。また、冗長化対象のNICのインタフェース設定ファイルに"HOTPLUG=no"と"ONBOOT=yes"を設定してください。

ifcfg-ethX (運用インタフェース)

DEVICE=ethX
BOOTPROTO=static
HWADDR=XX:XX:XX:XX:XX:XX
HOTPLUG=no
BROADCAST=XXX.XXX.XXX.XXX
IPADDR=XXX.XXX.XXX.XXX
NETMASK=XXX.XXX.XXX.XXX
NETWORK=XXX.XXX.XXX.XXX
ONBOOT=yes
TYPE=Ethernet

ifcfg-ethY (待機インタフェース)

DEVICE=ethY
HWADDR=YY:YY:YY:YY:YY:YY
HOTPLUG=no
ONBOOT=yes
TYPE=Ethernet

2) 追加したインタフェースを/etc/modprobe.confファイルに追加します。これにより、インタフェースとドライバが対応付けられます。/etc/modprobe.confの例を以下に示します。

modprobe.conf

alias eth1 e1000
alias eth2 bcm5700
alias eth3 bcm5700
alias eth4 bcm5700
alias eth5 bcm5700
alias eth6 bcm5700
alias eth7 bcm5700
alias eth8 bcm5700
alias eth9 bcm5700
alias eth10 e100
alias eth11 e100
alias scsi_hostadapter mptbase
alias scsi_hostadapter1 mptscsih
alias usb-controller ehci-hcd
alias usb-controller1 uhci-hcd
alias scsi_hostadapter2 lpfc
alias ethX e1000 # 追加する
alias ethY e1000 # 追加する

3) PCIホットプラグドライバを作業前の状態にします。

1.でPCIホットプラグドライバを導入した場合、下記コマンドを実行して、PCIホットプラグドライバを削除します。

# modprobe -r shpchp

4) 追加したNICのインタフェース名を、インタフェース設定ファイル(/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth<x>)で設定した名前に変換します。nameif(8)コマンドに指定するインタフェース名とMACアドレスは、6.の1)で設定したifcfg-ethX、ifcfg-ethYファイルのDEVICE、HWADDRに従ってください。なお、nameif(8)コマンド実行時は、指定するインタフェースが非活性化状態である必要があります。

# /sbin/nameif ethX XX:XX:XX:XX:XX:XX
# /sbin/nameif ethY YY:YY:YY:YY:YY:YY

5) 必要に応じて、仮想インターフェースのサブネットマスク情報を設定します。

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetmask create -i network_address -m netmask

6) NICを冗長化する仮想インターフェースを設定します。

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n shaX -m d -i ipaddress1 -e ipaddress2 -t ethX,ethY

7) HUB監視先情報を設定します。

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll create -n shaX -p ipaddr1,ipaddr2

8) 必要に応じて、待機パトロール機能を設定します。

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n shaY -m p -t shaX

9) GLSを再起動して設定の変更を有効にします。なお、この再起動により、仮想インタフェースの活性化、監視の開始も行われます。

# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/resethanet -s


目次 索引 前ページ次ページ

All Rights Reserved, Copyright (C) 富士通株式会社 2007