Linkexpress 運用ガイド
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第1章 データ転送機能> 1.2 ファイル転送機能

1.2.6 途中再送

Linkexpressの途中再送機能を利用すると、データ転送が中断した時に再送にかかる時間を短縮できます。
なお、途中再送機能を利用する場合、通信プロトコルにFTP+を指定する必要があります。また、Linkexpress for Windows NT V2.1L10相当(「マニュアル体系と読み方」の「バージョン・レベルの表記方法」参照)以降のサーバで利用可能です。
また、途中再送機能は相手システムが同じ機能をサポートしている必要があります。以下のLinkexpressまたはLinkexpress File Transferを相手システムとする転送の場合に利用可能です。

[途中再送が有効なファイル転送の種類]

途中再送機能を利用する場合、ファイル転送中にデータ保証を行うため、転送効率は通常より下がります。
送受信ファイルのサイズが大きい場合や、交換回線などを使用する場合など、転送エラーの再送処理にともなう回線使用量上の影響が大きい場合に途中再送機能を利用してください。
なお、ネットワーク定義で指定する途中再送のチェックポイントサイズよりも送受信ファイルのサイズが小さい場合、途中再送機能の効果は得られません。ネットワーク定義の省略値は1024(Kbyte)です。チェックポイントサイズについては、「導入ガイド」の「6.5.5.7.11 ckrtnszオペランド(comdef,node,path定義命令)」を参照してください。

[途中再送が利用可能な機能]

途中再送機能は業務定義、転送API、転送コントロール、およびファイル転送コマンドによるファイル転送で利用できます。分散型システム連携およびダウンロード型システム連携では途中再送機能を利用できません。

[途中再送可能な条件]

途中再送を行うための条件は以下のとおりです。以下の条件を満たさないファイル転送では、途中再送の指定にかかわらず通常のファイル転送を行います。

[途中再送機能利用の有無の指定方法]

途中再送の動作は起動側システム、応答側システムでそれぞれ以下のように指定します。なお、途中再送機能を利用する場合、起動側システムと応答側システムで指定をあわせる必要があります。

(起動側システム)

途中再送機能利用の有無はネットワーク定義とファイル転送時(転送APIの場合)の2箇所で指定できます。なお、転送APIでは転送依頼時の指定が優先します。

注1) ネットワーク定義で指定します。

注2) 分散型システム連携およびダウンロード型システム連携では途中再送機能をサポートしていません。

(応答側システム)

途中再送機能利用の有無はネットワーク定義で指定します。

[途中再送の実行]

Linkexpressの途中再送は、利用者が初期の転送と再送の違いを意識してLinkexpressに要求を行う必要はありません。

ただし、途中再送機能を利用する場合、ファイル転送異常時に再送処理を行う必要があります。

なお、途中再送の際に、転送ファイルが初期の転送時よりも更新されていた場合、および、異常終了したサービス情報が保持されていない場合、Linkexpressは指示されたファイル転送を初期の転送として扱います。
Linkexpressは異常終了したサービス情報を最大256個まで保持します。保持しているサービス情報が256個を超える場合、Linkexpressはサービス依頼日時の一番古いサービス情報を削除して新しいサービス情報に置換えます。
また、LinkexpressをCOLDモードで起動した場合、前回のLinkexpress停止時までの途中再送に関するサービス情報は破棄されます。


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