Symfoware Active DB Guard 運用ガイド |
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第4章 異常時の運用 | > 4.17 RERUNログ抽出・反映処理の遅延 | > 4.17.1 RERUNログ抽出・反映処理の遅延からのリカバリ |
RERUNログ抽出・反映処理が遅延してすべてのRLCファイルを使用すると、退避済みのRLCファイルを循環使用します。このとき、循環使用対象のRLCファイルは、複写先システムで未抽出であっても循環使用されるため、複写先システムでは循環使用されたRLCファイルを損失します。
この場合は、退避運用を開始し、複写先システムでは循環使用した未抽出RLCファイルに対応するRLC退避ファイルからRERUNログを抽出します。また、他の未抽出RLCファイルのログ抽出・反映を行うとともに、RERUNログ抽出・反映処理の遅延からのリカバリを行います。
RERUNログ抽出・反映処理の遅延からのリカバリ操作の流れを以下に示します。
コネクション状態で、複写先システムで未抽出のRLCファイルが、RLC交替を契機に循環使用されると、RLC交替メッセージとともに、以下のメッセージが出力されます。
rdb: WARNING: qdg20155w:RERUNログ抽出の完了していないRLCを循環使用しました RLC通番='RLC通番' RLP名='RLP名' |
RERUNログ抽出・反映処理の遅延の認識後もRLC退避ファイルを複写先システムに転送していない場合、循環使用されたRLCファイルに対応するRLC退避ファイルを複写先システムへ転送します。
また、循環使用されていないRLCファイルに対応するRLC退避ファイルについても、複写先システムへ転送します。RLC退避ファイルは任意の方法で転送します。
このとき、RLC退避ファイルの転送が行われないと、被災時のRERUNログ損失量がRLCファイル数分のログデータ量以上になります。
未抽出のRLCファイルがRLC交替を契機に循環使用されると、RLC交替メッセージとともに、以下のメッセージが出力されます。
rdb: WARNING: qdg20155w:RERUNログ抽出の完了していないRLCを循環使用しました RLC通番='RLC通番' RLP名='RLP名' |
未抽出RLCファイルの循環使用メッセージが出力された数だけ、RLC退避ファイルからのRERUNログ抽出・反映処理を実施します。
RLC退避ファイルからの抽出・反映が完了したら、rdbbcrlpコマンドで、複写先システムの抽出済みRLC通番と複写元システムの最小RLC通番を取得します。取得した通番の関係は以下のとおりです。
複写先システムの抽出済みRLC通番+1=複写元システムの最小RLC通番 |
ネットワーク負荷が高い場合や、RLC退避ファイルの転送が遅い場合、RLC退避ファイルからのRERUNログ反映処理が複写元システムの利用者業務進行に追いつかないことがあります。この場合は、複写先システムの運用時間延長などでRERUNログの抽出・反映時間を確保してからRERUNログ抽出・反映処理の遅延をリカバリしてください。
未抽出のRLCファイルからのRERUNログ反映処理を再開します。
未抽出RLCファイルの循環使用の可能性がなくなるまでRERUNログの抽出・反映処理の遅延をリカバリします。
RERUNログの抽出・反映時間の確保が不可能な場合、かつ遅延のリカバリが望めない場合はデータベースの全件複写によるリカバリを検討してください。
RLCファイル数に余裕ができて、未抽出RLCファイルの循環使用の可能性がなくなれば、ただちに遅延をリカバリする必要はありません。
ただし、複写元システム被災時の利用者業務運用センタの切り替え時間が、遅延しているログ抽出・反映時間分拡大するため、複写先システムの稼働時間延長などでRERUNログ抽出・反映時間を確保してから、RERUNログ抽出・反映処理の遅延をリカバリしてください。
退避運用については“退避運用”を参照してください。
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