Netcompo FNA-LAN 説明書
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上へ第3章 FNA-LANの設定

3.2 環境構築 エディタによる環境設定

本章では、エディタを使用して環境設定を行う方法について説明します。
メニューによる設定については、“3.1 環境構築 メニューによる環境設定”を参照してください。

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環境定義に必要なファイルは以下のとおりです。

各ファイルの定義について以下で説明します。

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3.2.1 /etc/opt/FSUNnet/lndfc/lndfc.config

このファイルには、FNA-LANが使用するインタフェースを活性化するための定義として、インタフェース名とホスト名の対応を定義するものです。このファイルの定義は省略できません。

あらかじめ、このファイルに以下の定義サンプルが用意されているので、定義サンプルの行を複写してから定義を行ってください。

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3.2.1.1 interface-name

インタフェース名を指定します。
インタフェース名は、デバイスドライバ名(le、hmeなど)とインスタンス番号で構成されています。

3.2.1.2 hostname

自ホスト名を1文字以上32文字以内で設定します。
先頭が英字で始まり、英数字およびアンダーバー“_”、ハイフン“-”が使用できます。
複数のインタフェースを定義する場合、それぞれのインタフェースに対応するホスト名は一意となるように設定してください。
上位にNetcompo FNA-BASEを使用する場合は、ホスト名を8文字以内で設定してください。

例として、使用するインタフェースがhme0、自ホスト名がmyhost1の場合の定義例を以下に示します。

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3.2.2 /etc/opt/FSUNnet/lndfc/parameters

インタフェースごとにLNDFC手順情報を定義します。このファイルの定義は省略できません。

あらかじめ、このファイルに以下の定義サンプルが用意されているので、定義サンプルの行を複写し、通信形態に合わせた設定を行ってください。

エントリの形式を以下に示します。

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各パラメタについて以下に説明します。

3.2.2.1 interface-name

インタフェース名を指定します。
インタフェース名は、“/etc/opt/FSUNnet/lndfc/lndfc.config”ファイルで定義したインタフェース名を指定します。

3.2.2.2 ccnct

CNCT(接続要求)コマンドの再送回数を指定します。
指定可能範囲は、0〜255です。標準値は、7です。
0を指定すると、CNCTコマンドの再送が無限回になります。

3.2.2.3 cdisc

DISC(切断要求)コマンドの再送回数を指定します。
指定可能範囲は、0〜255です。標準値は、7です。
0を指定すると、DISCコマンドの再送は行われません。

3.2.2.4 csd

SD(送信データ)コマンドの再送回数を指定します。
指定可能範囲は、0〜255です。標準値は、7です。
0を指定すると、データの再送は行われません。

3.2.2.5 cenq

ENQ(応答問い合わせ)コマンドの再送回数を指定します。
指定可能範囲は、0〜255です。標準値は、29です。
0を指定すると、ENQコマンドの再送は行われません。

3.2.2.6 crr

同一データ受信の再試行回数を指定します。
指定可能範囲は、0〜255です。標準値は、7です。
0を指定すると、相手装置より同一データを受信した場合、直ちにデータリンクが切断されます。

3.2.2.7 cbusy

相手ビジィ発生時の問い合わせ再送回数を指定します。
指定可能範囲は、0〜255です。標準値は、29です。
0を指定すると、相手装置でビジィが発生した場合、直ちにデータリンクが切断されます。

3.2.2.8 cidq

IDQ(ID交換要求)コマンドの再送回数を指定します。
指定可能範囲は、0〜255です。標準値は、7です。
0を指定すると、IDQコマンドの再送は行われません。

3.2.2.9 tcnct

CNCT(接続要求)コマンドの再送間隔を“表3.2. 1 LNDFCプロトコル使用時のタイムコード表”で指定します。
標準値は、08(1秒)です。

[表3.2. 1 LNDFCプロトコル使用時のタイムコード表]

設定値

時間

設定値

時間

00

0秒または時間監視なし

0d

指定不可

01

50ms

0e

4秒

02

100ms

0f

6秒

03

200ms

10

8秒

04

250ms

11

10秒

05

300ms

12

20秒

06

500ms

13

25秒

07

900ms

14

30秒

08

1秒

15

40秒

09

1.2秒

16

50秒

0a

1.5秒

17

60秒

0b

2秒

18

70秒

0c

3秒

19

100秒

3.2.2.10 tdisc

DISC(切断要求)コマンドの再送間隔を“表3.2. 1 LNDFCプロトコル使用時のタイムコード表”で指定します。
標準値は、08(1秒)です。

3.2.2.11 tsd

SD(送信データ)コマンドの再送間隔を“表3.2. 1 LNDFCプロトコル使用時のタイムコード表”で指定します。
標準値は、08(1秒)です。

3.2.2.12 tenq

ENQ(応答問い合わせ)コマンドの再送間隔を“表3.2. 1 LNDFCプロトコル使用時のタイムコード表”で指定します。
標準値は、08(1秒)です。

3.2.2.13 tbusy

相手ビジィ発生時の問い合わせ再送間隔を“表3.2. 1 LNDFCプロトコル使用時のタイムコード表”で指定します。
標準値は、08(1秒)です。

3.2.2.14 tidq

IDQ(ID交換要求)コマンドの再送間隔を“表3.2. 1 LNDFCプロトコル使用時のタイムコード表”で指定します。
標準値は、08(1秒)です。

3.2.2.15 dswind

データ送信(SD)時のウィンドウサイズを指定します。
指定可能範囲は、1〜255です。標準値は、3です。

3.2.2.16 spa

spa(Source Process Address)を指定します。
必ず01を指定してください。

3.2.2.17 tidle

無通信監視時間を“表3.2. 1 LNDFCプロトコル使用時のタイムコード表”で指定します。
標準値は、00(0秒:監視しない)です。
本パラメタに00以外を指定する場合、各再送間隔で指定した時間より長い時間を指定してください。

3.2.2.18 idlechk

無通信監視時間タイムアウト後、相手装置に対して問い合わせを行うか、行わないかを指定します。
無通信監視時間に00(0秒:監視しない)以外の値を指定した場合、本パラメタは有効となります。
本パラメタには、以下の値が指定できます。

0 : 相手装置に問い合わせを行わない
1 : 相手装置に問い合わせを行う

本パラメタに0を指定した場合、無通信監視タイムアウト発生後、直ちにデータリンクを切断します。
本パラメタに1を指定した場合、無通信監視タイムアウト発生後、相手装置の稼働状態を知るためENQ(応答問い合わせ)コマンドを送信し、問い合わせを行います。
ENQコマンドの再送間隔および再送回数は、tenqおよびcenqパラメタで指定された値で動作します。
標準値は、0です。

使用するインタフェースがhme0であり、パラメタを標準値で定義した場合の定義例を以下に示します。

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3.2.3 /etc/opt/FSUNnet/lndfc/networks

このファイルでは、ネットワーク名とネットワークIDの対応を定義します。このファイルの定義は省略できません。

ネットワーク名は、構成されるそれぞれのネットワーク単位に論理的な名前を設けたものであり、ネットワークIDは、ネットワーク名に付随するID情報です。

ネットワーク名とネットワークIDは1対1に対応させる必要があり、複数のネットワーク名に対して同じネットワークIDを定義したり、同じネットワーク名に複数の異なるネットワークIDを定義することはできません。

あらかじめ、このファイルに以下の定義サンプルが用意されているので、定義サンプルの行を複写し、通信形態に合わせた設定を行ってください。

エントリの形式を以下に示します。

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各パラメタについて以下に説明します。

3.2.3.1 network-name

ネットワーク名を1文字以上32文字以内で設定し、一意でなければなりません。
先頭は英文字で始まり、空白(スペース)、漢字、記号は使用できません。

3.2.3.2 network-id

ネットワーク名に対応するネットワークIDを指定します。ネットワークIDは、01〜99の10進数で定義し、一意でなければなりません。

例として、ネットワーク名をlannet1、ネットワークIDを01した場合の定義例を以下に示します。

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3.2.4 /etc/opt/FSUNnet/lndfc/hosts

自ホストおよび接続する相手ホストの情報を定義します。このファイルの定義は省略できません。

あらかじめ、このファイルに以下の定義サンプルが用意されているので、定義サンプルの行を複写し、通信形態に合わせた設定を行ってください。

エントリの形式を以下に示します。

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各パラメタについて以下に説明します。

3.2.4.1 hostname

自ホスト名、および接続する相手ホスト名を1文字以上32文字以内で設定します。
先頭が英字で始まり、英数字およびアンダーバー“_”、ハイフン“-”が使用できます。
定義済のホスト名は設定できません。
自ホスト名の場合は、“/etc/opt/FSUNnet/lndfc/lndfc.config”ファイルで定義した自ホスト名を指定します。
ただし、上位にNetcompo FNA-BASEを使用する場合は、ホスト名を8文字以内で設定してください。

3.2.4.2 network-name

ネットワーク名を定義します。ネットワーク名は、通常インタフェース単位に定義します。1つのインタフェースに定義する自ホストと、通信する相手ホストとを 1つのネットワークと位置づけ、両方のホストに同じネットワーク名を定義します。
それぞれのホストが構成されるネットワークのネットワーク名を指定してください。
また、ネットワーク名には、“/etc/opt/FSUNnet/lndfc/networks”ファイルで指定したネットワーク名を指定してください。

3.2.4.3 mac-address

自ホストおよび相手ホストのDSLINKアドレス(MACアドレス)を定義します。
アドレスは16進数12桁で定義します。

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例として、自ホスト名をmyhost1、接続する相手ホスト名dsthost1、ネットワーク名をlannet1とした場合の定義例を以下に示します。

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