Netcompo WAN制御 説明書
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上へ第7章 環境構築6 上位プロトコル(TCP/IP)

7.4 エディタによる設定(X.25 PVC)

ここでは、TCP/IPでX.25 PVC接続を使用するために必要な、エディタによる環境設定について説明します。

環境を定義する手順は、以下のようになります。

(1)下位プロトコルの環境定義の設定

(2)接続情報の設定

(3)ネットワーク活性化手順の定義の設定

7.4.1 接続情報定義

TCP/IPをX.25(PVC)上で使用するために必要な環境定義ファイルには次のものがあります。

上記の環境定義ファイルで最初の3つの各ファイルは、X.25手順の環境定義ファイルです。これらのファイルについては“第5章 環境構築4 X.25”を参照してください。

/etc/opt/FJSVwan/etc/ipco/x25pvchost

本ファイルは、/etc/hostsに定義されているIPホストと、/etc/opt/FJSVwan/etc/x25/hostsファイルに定義されているX.25ホストとの対応を定義するファイルです。エントリを以下に示します。また、以下で説明されていないパラメタについては、“付録C.5 IPCOパラメタリファレンス”を参照してください。

 # IP-hostname protocol flag hostname option services shutdowntime keeptime

各設定情報を説明します。

IP-hostname

IPホスト名またはIPアドレスを指定します。省略はできません。IPホスト名は/etc/hostsファイルに定義されているホスト名またはDNSによって検索可能なホスト名です。

protocol

プロトコル名を指定します。必ずx25pvcを指定してください。

hostname

X.25ホスト名を指定します。省略はできません。指定するホスト名は、/etc/opt/FJSVwan/etc/x25/hostsファイルに定義されているホスト名を設定してください。

options

X.25オプション名を指定します。X.25(PVC)の場合は、省略できません。指定するオプション名は/etc/opt/FJSVwan/etc/x25/optionsファイルに定義されているオプション名であり、かつPVCを使用するための定義がされている必要があります。X.25のオプション設定については、“第5章 環境構築4 X.25”を参照してください。

以下に、/etc/opt/FJSVwan/etc/ipco/x25pvchostファイルの定義例を示します。

 # IP-hostname protocol flag hostname option services shutdowntime keeptime
 iphost1    x25pvc    -    x25pvchost1    x25pvcoption1
 iphost2    x25pvc    -    x25pvchost2    x25pvcoption2
 iphost3    x25pvc    -    x25pvchost3    x25pvcoption3
 iphost4    x25pvc    -    x25pvchost4    x25pvcoption4

/etc/opt/FJSVwan/etc/ipco/sysparm

本ファイルは、IPCO機能の基本パラメタを定義するファイルです。
以下にあらかじめ提供されている本ファイルの内容を示します。
各パラメタについては、“付録C.5 IPCOパラメタリファレンス”を参照してください。

 maxcon         =   256    # max connection count for ipcons
 maxconx25      =   64     # max connection count for X.25
 maxconx25pvc   =   64     # max connection count for X.25(pvc)
 maxconhdlc     =   64     # max connection count for HDLC
 shutdowntime   =   300    # connection disconnect time
 keeptime       =   100    # connection keep time

/etc/opt/FJSVwan/etc/ipco/interface

本ファイルは、TCP/IPでX.25(PVC)を使用するIPインタフェースの定義を行います。エントリを以下に示します。

 # interface protocol src_host dst_host

各設定情報について説明します。

interface

使用するIPインタフェース名を指定します。IPインタフェース名はipcoXの形式をとり、Xの部分に使用できるのは、0から最大32767までの数字です。また、ipcoXはシステムで一意の値でなければなりません。

protocol

プロトコル名を指定します。X.25(PVC)の場合、x25_pvcを設定します。

src_host

インタフェース名に対応するIPホスト名を指定します。IPホスト名は、/etc/opt/FJSVwan/etc/ipco/x25pvchostファイルに定義されているホスト名を使用します。

dst_host

接続する相手IPホスト名を指定します。IPホスト名は/etc/opt/FJSVwan/etc/ipco/x25pvchostファイルに定義されているホスト名を使用します。

以下に、/etc/opt/FJSVwan/etc/ipco/interfaceファイルの定義例を示します。

 # interface protocol src_host dst_host
 ipco0   x25_pvc   iphost1   iphost3

7.4.2 ネットワーク活性化手順の定義

次に、インタフェースの起動および停止を行うための手順を定義することです。
この定義は、/etc/opt/FJSVwan/etc/ipco/wanipstartスクリプトに行います。
本スクリプトには、あらかじめ以下に示すエントリが定義されています。

 # wanifconfig ipcox hostx $UPDOWN $RSC none

上記の1行を複写し、有効(行先頭の#を削除する)にします。ipcox, hostxを、使用するIPインタフェース名およびIPホスト名に書き直し、続けて相手IPホスト名を追加します。
以下にインタフェースipco0を追加した場合の定義例を示します。なお、この定義例ではipco0のIPホスト名をiphost1、接続する相手IPホスト名をiphost3としています。

 # wanifconfig ipcox hostx $UPDOWN $RSC none
 wanifconfig ipco0 iphost1 iphost3 $UPDOWN $RSC none

また、IPインタフェースを複数(ipco0,ipco1・・・)使用する場合は、あらかじめ用意されていたエントリを必要分複写し、各々のIPインタフェース名およびIPホスト名を書き直してください。


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