Symfoware Parallel Server 概説書
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第1章 Symfoware Parallel Serverとは

1.2 Symfoware Parallel Serverの特長

Symfoware Parallel Serverには、以下の特長があります。

■セントラルデータウェアハウスに最適です

大量な全社データを扱い、企業システムの中枢部を司るセントラルデータウェアハウスには、データ処理の高速性、信頼性、運用性が要求されます。

Symfoware Parallel Serverは、独自の並列処理アーキテクチャを採用することで高速な大量データ処理を実現し、また当社の長年のデータベース開発で培ってきた性能と技術を継承した信頼性の高いデータベース運用を実現しています。さらに、関連製品との連携により、システムトータルなデータウェアハウス構築を支援します。

Symfoware Parallel Serverは、基幹系サーバからのデータの蓄積・加工、データマートの作成・配布、データの分析および大量データの維持・管理に至るまで、セントラルデータウェアハウスとして必要とされる機能をすべて兼ね備えた、最適なデータベースシステムです。

■大量データの高速処理に優れています

大量のデータの中から、さまざまな観点で必要なデータを高速に取り出すには、複数のディスクを同時に読み込み、複数のプロセッサでデータ処理を同時に行う並列処理がもっとも有効な方法です。Symfoware Parallel Serverでは、データ操作やデータベースの運用操作に優れた並列技術を導入し、高速な処理が可能です。

データ操作面では、1つのSQL文でのデータ検索処理やユーティリティでのデータ挿入、更新、削除などを並列に行います。これは、データの均等格納、データ処理量の均等化、検索処理(SCAN、JOIN、集計およびSORT)の並列化などの独自の並列処理アーキテクチャを処理機構として導入することにより、実現しています。その結果、大量のデータをより少ない時間で処理することができます。

さらに、運用操作面では、データベースの創成、バックアップ、リカバリなどといった保全・保守処理を複数のディスクを配置して同時(並列)に行うことで、従来できなかった大容量データベースの運用を実現します。

■信頼性の高いシステム運用ができます

セントラルデータウェアハウスに集められた大量なデータは、利用者にとって貴重な財産です。そのデータを長期間に渡って安心して保管・活用するために、確かな信頼性と運用性が要求されます。また、データが大量化すると、限られた運用時間内にデータベースの運用ができなくなったり、データ破壊からの復旧に膨大な時間を要し、業務に支障をきたしてしまうという新たな問題が派生してきます。そのため、トラブルが発生した場合に、データベースへの被害を最小限に留めたり、壊れたデータベースを確実に復旧できる機能が必要となります。

Symfoware Parallel Serverでは、ディスク破壊やシステムダウンなどから素早くデータベースを復旧するためのメディアリカバリ機能やダウンリカバリ機能を備えています。

また、論理的に1つの表を物理的に複数のグループ単位に分割し、1つのグループを複数のディスクに分散配置することができます。この技術により、大容量データベースの創成、更新処理などを分割した単位ごとに行うことができます。また、障害発生時の影響範囲は、分割単位に局所化でき、復旧時間も短く済みます。

■システムのスケーラビリティに柔軟に対応します

セントラルデータウェアハウスでは、扱うデータ量が爆発的に増加し、大量化してきます。例えばPOSシステムデータを見ても、オンライン収集で日々蓄積されており、テラ単位のデータを管理するデータベースが要求されます。同時に、分析のためのデータも、量に依存して分析確度が向上することから、蓄積量を増します。

このような大量データ処理に対して、Symfoware Parallel Serverは、ディスクの増設、CPU数の追加で柔軟に対応でき、CPU数に比例した処理性能を確保することができます。


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