Symfoware Active DB Guard 運用ガイド - Linux -
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付録D RLCの交替監視と退避運用

複写元システムで満杯状態になったRLCは、複写先システムで抽出対象となります。この場合システムはRLM上のRLCの状態を変更し、複写先システムのRLMにコピーされます。また、複写先システムでRERUNログデータの抽出処理が完了した場合にもRLMに格納されているRLCの状態を抽出完了状態に変更し複写元システムのRLMにコピーされます。

なお、それぞれのセンタで状態が更新されたことを認識するために、システムが一定間隔でRLMの変更を監視しているため、時間差が生じます。

[図:RLCの交替監視]

Active DB Guardの定常運用では、複写元システムのRLC退避コマンドによるRLC退避と複写先システムの抽出コマンドによるRERUNログ抽出の両方を行います。

定常運用中はRLCを入力として複写先システムのRERUNログ抽出処理を実行します。ネットワーク障害や複写先システムのRLCボリューム障害などが発生した場合には、複写元システムのRLC退避ファイルを任意の方法で複写先システムに転送してRERUNログ抽出ファイルの入力とすることが可能です。

RLCの状態遷移は、複写元システムのRLC退避が正常終了すると複写元システムの状態は「退避済み」となり、複写先システムのRERUNログ抽出が正常終了すると複写先システムの状態は「抽出済み」になります。両システムが「抽出済み」になるとそのRLCは空き状態として利用するように運用を設計します。rdbbcrlpコマンドで表示する状態は、それぞれのセンタのRLC退避またはRERUNログ抽出処理が完了した時点で空き(empty)として表示されます。

なお、複写元システムの状態が「退避済み」になると、複写先システムの状態が「未抽出」の状態であっても、他に空きのRLCが無ければ、利用者業務の処理を止めないために、複写元システムにメッセージを通知し、RERUNログ出力先のRLCとして利用します。このとき未抽出のRLCは循環使用されている可能性があるため、退避運用を開始する必要があります。

RLC退避の詳細ついては“解説書”を参照してください。

下へD.1 退避運用を開始する契機
下へD.2 複写先システムの反映処理停止時の運用

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