Symfoware Active DB Guard 運用ガイド - Linux - |
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第2章 異常時の運用 | > 2.18 RERUNログ抽出・反映処理の遅延 | > 2.18.2 RERUNログ抽出・反映処理の遅延からのリカバリ方法 |
すべてのRLCを使用すると、退避済みのRLCを循環使用します。このとき、循環使用対象のRLCは、複写先システムで未抽出であっても循環使用されるため、複写先システムでは循環使用されたRLCを損失します。
この場合は、退避運用を開始し、複写先システムでは循環使用した未抽出RLCに対応するRLC退避ファイルからRERUNログを抽出します。また、他の未抽出RLCのログ抽出・反映を行うとともに、RERUNログ抽出・反映処理の遅延からのリカバリを行います。
RERUNログ抽出・反映処理の遅延からのリカバリ操作の流れを以下に示します。
コネクション状態で、複写先システムで未抽出のRLCが、RLC交替を契機に循環使用されると、RLC交替メッセージとともに、以下のメッセージが出力されます。
rdb: WARNING: qdg20155w:RERUNログ抽出の完了していないRLCを循環使用しました RLC通番='RLC通番' RLP名='RLP名' |
RERUNログ抽出・反映処理の遅延の認識後もRLC退避ファイルを複写先システムに転送していない場合、循環使用されたRLCに対応するRLC退避ファイルを複写先システムへ転送します。
また、循環使用されていないRLCに対応するRLC退避ファイルについても、複写先システムへ転送します。
このとき、RLC退避ファイルの転送が行われないと、被災時のRERUNログ損失量がRLCファイル数分のログデータ量以上になります。
未抽出のRLCがRLC交替を契機に循環使用されると、RLC交替メッセージとともに、以下のメッセージが出力されます。
rdb: WARNING: qdg20155w:RERUNログ抽出の完了していないRLCを循環使用しました RLC通番='RLC通番' RLP名='RLP名' |
過去のシステムログを調査するなどして、RERUNログ抽出・反映処理が遅延している原因を究明します。原因が判明したら異常原因をリカバリします。
なお、異常原因が反映にある場合、RLC退避ファイルからの抽出を先行して行ってもかまいません。
未抽出RLCの循環使用メッセージが出力された数だけ、RLC退避ファイルからのログ抽出・反映を行います。
RLC退避ファイルからの抽出・反映が完了したら、rdbbcrlpコマンドで、複写先システムの抽出済みRLC通番と複写元システムの最小RLC通番を取得し、以下の式が真となることを確認します。
複写先システムの抽出済みRLC通番+1=複写元システムの最小RLC通番 |
ネットワーク負荷が高い場合や、RLC退避ファイルの転送が遅い場合、RLC退避ファイルからのRERUNログ反映処理が複写元システムの利用者業務進行に追いつかない場合があります。このとき、複写先システムの運用時間延長などでRERUNログの抽出・反映時間を確保し、遅延のリカバリを図ります。
未抽出のRLCからのRERUNログ反映処理を再開します。
未抽出RLCの循環使用の可能性がなくなるまで遅延をリカバリさせます。
RERUNログの抽出・反映時間の確保が不可能な場合、かつ遅延のリカバリが望めない場合はデータベースの全件複写による遅延のリカバリを検討してください。
RLCファイル数に余裕ができて、未抽出RLCの循環使用の可能性がなくなれば、直ちに遅延をリカバリする必要はありません。
ただし、複写元システム被災時の利用者業務運用センタの切り替え時間が、遅延しているログ抽出・反映時間分拡大するため、複写先システムの稼働時間延長などでRERUNログ抽出・反映時間を確保し遅延のリカバリを図ります。
退避運用については“退避運用”を参照してください。
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