Interstage Job Workload Server 運用ガイド
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第3章 異常時の対処> 3.2 ジョブの異常

3.2.2 ジョブが実行開始遅延した場合の対処

ジョブを投入したが、想定した(これまで実績がある)時間内にジョブが実行中に遷移しない場合の対処を説明します。

運用者は、btfwjobinfoコマンドで実行開始遅延しているジョブのジョブキュー名、ジョブ名、ジョブ番号を確認します。
運用者はジョブが実行開始遅延していることと、上記で確認したジョブ情報を管理者に連絡し、調査を依頼します。


btfwjobinfoコマンドについては、“Interstage Job Workload Server リファレンス”を参照してください。

管理者は以下の手順で原因を調査します。

■ジョブの実行環境が正常に運用開始されているか

管理者は、対象のジョブキューに対して、btfwqinfoコマンドの詳細表示を行い、「ジョブキューの現在有効となっているジョブの多重度」(Current)が"0"になっていないか確認します。


btfwqinfoコマンドについては、“Interstage Job Workload Server リファレンス”を参照してください。

■ジョブキュー内の実行中ジョブに異常はないか

管理者は以下の手順で、ジョブキュー内の実行中ジョブの確認を行います。

  1. btfwjobinfoコマンドで対象のジョブキューの実行中ジョブの一覧を表示します。
  2. 実行中ジョブごとに、btfwjobinfoコマンドの詳細情報を表示し、「ジョブの実行開始日時」を確認します。
  3. 確認した結果、長い時間実行しているジョブを中心に、異常(無限ループなど)が発生していないか、対象ジョブの運用者に確認します。
  4. 無限ループなどの原因により対象のジョブキューが特定のジョブに占有されている場合は、対象ジョブの運用者にキャンセルするなどの対処を依頼してください。

管理者は、運用者より依頼された対象ジョブの以下の情報を収集します。

収集するには、btfwjobinfoコマンドで対象のジョブキューのジョブの一覧を表示し、実行待ち状態の何番目にキューイングされているかでわかります。
その結果を運用者に連絡し、実行されるまで待つよう指示します。

ジョブキュー内の実行中ジョブの確認において、実行中ジョブに異常が発生していない状態で、大量のジョブが実行待ちでキューイングされている場合には、恒久的な問題があるため“恒久的な問題の確認と対処”を行ってください。

◆恒久的な問題の確認と対処

恒久的な問題については、対象ジョブキューに対して前回の“実行履歴ログ”より以下について確認してください。

一般的な原因としては、バッチ業務追加や変更により、ジョブ数、データ量が増加した影響が考えられます。
前回実績との確認方法は、問題が発生していない日と発生した日の“実行履歴ログ”をもとに、問題発生した時間帯付近を比較して、投入ジョブ数、実行ジョブ名、各ジョブの実行時間など違いを確認してください。
違いがあった場合には、原因を調査し対象ジョブキューに関連する、バッチシステム環境の設定の見直しを行い、必要があれば“バッチサーバ環境の変更”を行ってください。


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