Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル - UNIX共通 -
目次 索引 前ページ次ページ

上へ第1章 コマンドリファレンス
上へ1.2 コマンド
上へ1.2.23 drmslst(検索コマンド)

1.2.23.5 メンテナンス版数の登録情報、送信状況および適用状況の検索

■機能説明

DRMS管理ファイル内のメンテナンス版数の登録情報、送信状況および適用状況を検索し出力します。

本コマンドでは、オプションの指定(-mオプション)により、運用管理サーバから部門管理/業務サーバのDRMS管理ファイルをオンラインで検索し(以降、オンライン検索と呼びます)、運用管理サーバのDRMS管理ファイルの更新およびリスト出力することができます。したがって、運用管理サーバから部門管理/業務サーバ側でオフライン配付された資源についても適用状況を知ることができます。

なお、本コマンドのオプションの指定により登録したファイルの詳細情報(最終更新日時、ファイル属性、サイズ、ファイル名)について検索することもできます。

■記述形式

drmslst

-a rms [-v メンテナンス版数名] [-e メンテナンス版数の世代] [-l 出力オプション] [-m 検索先ドメイン名] [-s 出力ドメイン名] [-k serv|own] [-I] [-G] [-X] [-H own|other]

■オプション

-a rms:
本コマンドの機能を定義します。本オプションでは、“rms”と指定します。
-v メンテナンス版数名:
情報を参照するメンテナンス版数名を指定します。メンテナンス版数名は、ASCII(8文字以内)の英数字で指定します。本オプションを指定した場合は個別メンテナンス版数とみなし、本オプションを省略した場合は、共通メンテナンス版数とみなします。
本オプションと-Xオプションを両方指定した場合、本オプションは無効となります。本オプションと-Xオプションを両方省略した場合、共通メンテナンス版数のメンテナンス版数情報を出力します。ワイルドカード指定および複数指定はできません。
-e メンテナンス版数の世代:
メンテナンス版数の世代を指定します。メンテナンス版数の世代は、ASCII(8文字以内)の英数字で指定します。
-lオプションにstsを指定した場合には、本オプションを指定しないでください。省略した場合は、すべての世代の情報を出力します。
-l 出力オプション:
検索結果を出力するための出力オプションを指定します。本オプションでは、以下のように指定します。
dfn:
メンテナンス版数の定義情報を出力
add:
メンテナンス版数の登録情報を出力
sts:
メンテナンス版数の送信状況を出力
non:
リスト出力をしないで、オンライン検索した結果を運用管理サーバのDRMS管理ファイルを更新する場合だけに指定
本オプションを省略した場合は、メンテナンス版数の登録情報を出力します。本オプションは、どれか1つの出力オプションだけ指定可能です。出力オプションにstsを指定した場合は、-eオプションを指定しないでください。
-m 検索先ドメイン名:
オンライン検索するサーバのドメイン名(どのドメインサーバのDRMS管理ファイルを検索するか(以降、検索先ドメイン名と呼びます))を指定します。
検索先ドメイン名は、ASCII(128文字以内)、EUC(64文字)またはシフトJIS(64文字以内)の多国語文字列で指定します。
検索先ドメイン名にはワイルド・カードが指定できます。この場合、検索先ドメイン名全体を“”(ダブルコーテーション)”で囲む必要があります。
本オプションは、-lオプションで“sts”、“non”以外が指定された場合は無効です。本オプションを省略した場合、資源配付は、オンライン検索しないで自分のDRMS管理ファイルを検索します。
*:
任意個の任意の文字列
?:
任意の1字に対する文字
なお、本オプションによりオンライン検索した場合は、検索結果を自分のDRMS管理ファイルに反映します。
-s 出力ドメイン名:
出力するシステム(どのシステムの情報を出力するか)のあて先システム名を指定します。
あて先システム名は、ASCII(128文字以内)、EUC(64文字以内)またはシフトJIS(64文字以内)の多国語文字列で指定します。
あて先システム名には、ワイルド・カードが指定できます。この場合、あて先システム名全体を“”(ダブルコーテーション)”で囲む必要があります。本オプションは、-lオプションで“sts”、“non”以外が指定された場合は無効です。本オプションを指定するときは、必ず-kオプションを指定してください。
*:
任意個の任意の文字列
?:
任意の1字に対する文字
本オプションが省略された場合、すべてのシステムの情報が出力されます。
-k serv|own:
検索するシステムの種別を指定します。本オプションは、-lオプションで“sts”、“non”以外が指定された場合は無効です。
本オプションでは、運用管理サーバのDRMS管理ファイル内を検索する場合とオンライン検索する場合により、以下のように指定します。
serv:
あて先システム情報として、送信・適用情報を検索する場合に指定します。
own:
登録状況を検索する場合に指定します。

本オプションを省略した場合、“serv”を指定したものとみなします。

-I:
メンテナンス版数の登録情報の検索でファイル詳細情報を出力する場合に指定します。本オプションを省略した場合は、ファイル詳細情報を出力しません。
-G:
クライアント資源のダウンロード種別を表示する場合に指定します。
-X:
全メンテナンス版数を検索/表示します。-vオプションと本オプションが同時に指定された場合、-vオプションは無効となります。本オプションと-vオプションを両方省略した場合、共通メンテナンス版数のメンテナンス版数情報を出力します。
-H own|other
検索対象のシステムが、運用管理サーバ配下の直下のサーバ(以降、隣接サーバと呼びます)か、サーバ配下の直下ではないサーバ(以降、非隣接サーバと呼びます)かを指定します。
own:
隣接サーバのシステムに対して検索します。
other:
非隣接サーバのシステムに対して検索します。
本オプションを省略した場合、"own"が指定されたものとみなします。
本オプションは、-lオプションで“sts”、“non”以外が指定された場合は、指定しないでください。

■復帰値

0:正常終了
検索処理が正常に終了しました。
3:処理継続不可能な使用者エラー
通信エラーが発生しました。検索処理ができません。
オプションの指定に誤りがあります。検索処理ができません。
4:プログラムエラー
システムにエラーが発生しました。検索処理ができません。

■参照

表:資源配付/インベントリ管理用コマンド(サーバ用)

■コマンド格納場所

Solaris OE
HP-UX
AIX
Linux

/opt/systemwalker/bin

■実行に必要な権限/実行環境

■注意事項

■使用例1

全メンテナンス版数の定義情報を出力します。

drmslst -a rms -l dfn -X
2
RMSLEVEL     *            1
  JOB1
RMSLEVEL     V10L10       2
  RJOB01
  RJOB02

■使用例2

メンテナンス版数名が“V10L10”のメンテナンス版数の定義情報を出力します。

drmslst -a rms -v V10L10 -l dfn
1
RMSLEVEL     V10L10       2
  RJOB01
  RJOB02

■使用例3

全メンテナンス版数の登録情報を出力します。

drmslst -a rms -l add -X
2
RMSLEVEL     *            2
  RMS00001      99/05/19 04:04:13      *       *       *    1   3,460
    JOB2             1     0     0
      YUNSRC2   *       GEN00000       pc#txt  *       cl
  RMS00100      99/05/19 04:03:38      *       *       *    1   3,460
    JOB1             2     0     0
      YUNSRC    V01     GEN00000       pc#txt  LIB01   comm
      YUNSRC    V01     GEN00001       pc#txt  LIB01   comm
RMSLEVEL     V10L10       1
  RMS00100      99/05/19 04:03:38      *       *       *    1   3,460
    RJOB1            2     0     0
      YUNYUNSRC V01     GEN00000       pc#txt  LIB01   comm
      YUNYUNSRC V01     GEN00001       pc#txt  LIB01   comm

■使用例4

全メンテナンス版数の送信状況を出力します。
drms -a rms -l sts -X
2
DAIDO   serv    172.21.36.196   tcp/ip  release 99/05/19 04:02:15 *     *           2
  RMSLEVEL     *            1
    RMS00001 0 20 10 * 99/05/19 04:05:45 * rmsdate * *      0/      0/      0
  RMSLEVEL     V10L10       2
  RMS00001 0 20 10 * 99/05/19 04:05:45 * rmsdate * *      0/      0/      0
   RMS00000 2 20 10 99/05/19 04:03:00 99/05/19 04:05:03 * rmsdate * *      0/      0/    0
HEIWA   serv    172.21.36.198   tcp/ip  release 99/05/19 03:02:15 *     *           1
  RMSLEVEL     V10L10       2
  RMS00001 0 20 10 * 99/05/19 04:05:45 * rmsdate * *      0/      0/      0
    RMS00000 2 20 10 99/05/19 04:03:00 99/05/19 04:05:03 * rmsdate * *      0/      0/    0

■実行結果/出力形式

図:メンテナンス版数の定義情報の出力形式”にメンテナンス版数の定義情報の出力形式を、“図:メンテナンス版数の登録情報、送信状況の出力形式”にメンテナンス版数の登録情報、送信状況の出力形式を示します。

[図:メンテナンス版数の定義情報の出力形式]

image

[図:メンテナンス版数の登録情報、送信状況の出力形式]

[出力形式1: -a rms -l add -Iを指定した場合]

image

備考1.
リモートメンテナンスの目的、オーナー名、コメントを省略して登録した場合は、“*”の形式に出力されます。
備考2.
バージョン・レベルを空白で登録していた場合は“*”の形式で出力されます。
備考3.
メンテナンス版数に登録した該当資源グループが、旧バージョンのDRMSで登録された資源グループ、または他のサーバから転送されてきた資源グループの場合、(22)は“*”の形式で出力され、(23)から(26)の情報は出力されません。
備考4.
(5)登録日付および(6)登録時間は、“コントロールパネル”の“各国対応”の“日付の形式”、“時刻の形式”で設定されている形態に準拠して出力されます。
備考5.
(25)ファイルのサイズの単位はバイトで出力します。このサイズは圧縮される前のデータ量で、ディレクトリの場合は0となります。
備考6.
(24)ファイルの属性の意味は以下のとおりです。
  D: ディレクトリ        R: 書き込み禁止ファイル
  H: 隠しファイル       S: システムファイル
  A: バックアップ対象ファイル
[出力形式2: -a rms -l sts -G を指定した場合]

image

備考1.
(7)を空白で登録していた場合は、“*”の形式に出力します。
備考2.
(17)で未適用の場合は、“*”の形式に出力します。
備考3.
(6)日時(定義)、(15)適用予定日時、(16)日時(送受信)は“コントロールパネル”の“各国対応”、“日付の形式”、“時刻の形式”で設定している形態に準拠して出力します。
備考4.
(18)は、rmsdateを指定していた場合、“rmsdate”と出力します。
備考5.
(21)は、クライアントのダウンロードが正常終了している数、異常終了している数およびクライアントの総数を、“/”で区切って出力します。

なお、適用種別については、“システム名の定義情報、送信状況および適用状況の検索”の中の“表:適用種別、処理状態および処理結果の説明”を参照してください。


目次 索引 前ページ次ページ

All Rights Reserved, Copyright (C) 富士通株式会社 1995-2004