Interstage Application Server 運用ガイド
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4.1.1 性能ログファイルへのログ出力機能
性能ログファイルへのログ出力機能は、指定したアプリケーションの性能情報を、性能ログファイルに蓄積する機能です。性能情報は、性能監視環境の作成時に指定したインターバル時間の間隔を区切りに蓄積されます。
蓄積した性能情報は、レポート出力コマンドを実行することによりCSV形式で出力できますので、性能情報の分析や統計情報の蓄積に役立ちます。
本機能を使用することにより採取できる情報は、アプリケーション種別ごとに項目が異なります。各アプリケーション種別における採取項目を以下に示します。
これらの情報により、きめ細かな性能分析が可能となります。
トランザクションアプリケーションまたはラッパーのオブジェクト
ラッパーのオブジェクトはWindows(R)版、Solaris OE版のみ採取できます。
- データ採取開始日付
データ採取時間の開始日付
- データ採取開始時刻
データ採取時間の開始時刻
- データ採取終了日付
データ採取時間の終了日付
- データ採取終了時刻
データ採取時間の終了時刻
- オブジェクト名
性能情報の採取対象となったオブジェクトの名前です。
- オペレーション名
性能情報の採取対象となったオペレーションの名前です。
- プロセスID
性能情報の採取対象となったプロセスのプロセスIDです。
- 要求処理時間(最大/平均/最小)
オペレーションの処理時間です。性能ログファイル用インターバル時間の間隔ごとに、最大、平均、最小の3種類の情報を出力します。
- 要求処理待ち時間(最大/平均/最小)
クライアントアプリケーションからの要求を受け付けてから、実際に処理が開始されるまでの待ち時間です。オブジェクト単位の情報です。性能ログファイル用インターバル時間の間隔ごとに、最大、平均、最小の3種類の情報を出力します。
- 処理数
性能ログファイル用インターバル時間内に、当該オペレーションが、当該プロセス上で実行された回数です。
- 要求受信数
性能監視が開始された時点から、当該オブジェクトが実行された累積の処理数です。
- 処理待ち要求数
性能ログファイル用インターバル時間内に、当該オブジェクトに対して処理待ちとなった要求数の最大値です。
- 平均処理待ち要求数
性能ログファイル用インターバル時間内に、当該オブジェクトに対して処理待ちとなった要求数の平均値です。要求を受信した契機に滞留していた処理待ち要求数の合計を、処理数で割った値です。
上記の情報は、以下の単位で出力されます。
- オペレーション単位の情報
“要求処理時間”と“処理数”は、“プロセスID”に示すプロセス内の、“オペレーション名”に示すオペレーションに対する情報です。プロセスごとのオペレーション単位の評価に使用します。
- オブジェクト単位の情報
“要求処理待ち時間”、“要求受信数”、“処理待ち要求数”は、“オブジェクト名”に示すオブジェクトに対する情報です。オブジェクト単位の評価に使用します。
EJBアプリケーション(旧版互換環境用)、Light EJBコンテナ(旧版互換環境用)、またはIJServerのEJBコンテナ
- データ採取開始日付
データ採取時間(インターバル時間)の開始日付
- データ採取開始時刻
データ採取時間(インターバル時間)の開始時刻
- データ採取終了日付
データ採取時間(インターバル時間)の終了日付
- データ採取終了時刻
データ採取時間(インターバル時間)の終了時刻
- EJBアプリケーション名(EJBアプリケーションの場合)
EJBアプリケーション名(最大256byte)
- Light EJBコンテナ名/EJBアプリケーション名(Light EJBコンテナの場合)
Light EJBコンテナ名/EJBアプリケーション名(最大288byte)
- IJServer名/EJBアプリケーション名(IJServerのEJBコンテナの場合)
IJServer名/EJBアプリケーション名(最大288byte)
- メソッド名+シグネチャ
監視対象メソッド名+シグネチャ(メソッドの引数と戻り値の型)
- プロセスID
EJBアプリケーション、Light EJBコンテナまたはIJServerのプロセスID
- スレッドID
メソッドの動作するスレッドのID
- 要求処理時間(平均/最大/最小)
スレッドIDに示すスレッドにおいて、メソッド名に示すメソッドの処理に要した時間(単位:ミリ秒)。性能ログファイル用インターバル時間の間隔ごとに、最大、平均、最小の3種類の情報を出力します。
- 要求処理待ち時間(平均/最大/最小)
クライアントからの要求を受けつけてから、実際に、そのメソッドが処理を開始するまでの時間(単位:ミリ秒)。性能ログファイル用インターバル時間の間隔ごとに、最大、平均、最小の3種類の情報を出力します。
以下の場合には採取されません。(常に0を表示します)
EJBアプリケーションがMessage-driven Bean
Light EJBコンテナまたはIJServerのEJBコンテナのEJBアプリケーションがMessage-driven Beanのみ
- 処理待ち要求数
E性能ログファイル用インターバル時間内に、当該EJBアプリケーション、Light EJBコンテナまたはIJServerのEJBコンテナに対して処理待ちとなった要求の最大数。
以下の場合には採取されません。 (常に0を表示します)
EJBアプリケーションがMessage-driven Bean
Light EJBコンテナまたはIJServerのEJBコンテナのEJBアプリケーションがMessage-driven Beanのみ
- 処理数
性能ログファイル用インターバル時間内に、スレッドIDに示すスレッドで、当該メソッドが処理された回数。
- 要求受信数
性能監視開始時から、当該EJBアプリケーション、Light EJBコンテナまたはIJServerのEJBコンテナが処理された回数の累積値。
- EJBオブジェクト数(Session)
性能ログファイル用インターバル時間内のEJBオブジェクト数の最大値。EJBオブジェクト数とは、createメソッド実行数とremoveメソッド実行数の差分です。 以下の場合には採取されません。(常に0が表示されます)
EJBアプリケーションがEntity BeanまたはMessage-driven Bean
Light EJBコンテナまたはIJServerのEJBコンテナ内のEJBアプリケーションがEntity Beanのみ、またはMessage-driven Beanのみ
- EntityのPassivate数(最大)
性能ログファイル用インターバル時間内の、EJBアプリケーション、Light EJBコンテナまたはIJServerのEJBコンテナ(プロセス)のインスタンスのプーリング回数の最大値。
- VMのメモリ使用量(平均/最大)
EJBアプリケーション、Light EJBコンテナまたはIJServerのEJBコンテナに対応するVMのメモリ使用量(単位:Kbyte)。性能ログファイル用インターバル時間の間隔ごとに、最大、平均の2種類の情報を出力します。
- 平均処理待ち要求数
性能ログファイル用インターバル時間内に、当該オブジェクトに対して処理待ちとなった要求数の平均値です。要求を受信した契機に滞留していた処理待ち要求数の合計を、処理数で割った値です。
上記の情報は、以下の単位で出力されます。
- メソッド+シグネチャ単位の情報
“要求処理時間”、“処理数”は、“プロセスID"に示すプロセス内の、"メソッド+シグネチャ"に示すオペレーションに対する情報です。プロセスごとのメソッド+シグネチャ単位の評価に使用します。
- EJBアプリケーション単位の情報
“要求処理待ち時間”、“要求受信数”、“処理待ち要求数”、“EJBオブジェクト(Session)"は、以下のEJBアプリケーションに対応した情報です。
- “EJBアプリケーション名"に示すEJBアプリケーション
- “Light EJBコンテナ名/EJBアプリケーション名"に示すEJBアプリケーション
- “IJServer名/EJBアプリケーション名"に示すEJBアプリケーション
EJBアプリケーション単位の評価に使用します。
- プロセス単位の情報
“EntityのPassivate数(最大)"、"VMのメモリ使用量(平均/最大)"は、"プロセスID"に示すプロセスに対する情報です。プロセス単位の評価に使用します。
CORBAアプリケーション
- データ採取開始日付
データ採取時間(インターバル時間)の開始日付。
- データ採取開始時刻
データ採取時間(インターバル時間)の開始時刻。
- データ採取終了日付
データ採取時間(インターバル時間)の終了日付。
- データ採取終了時刻
データ採取時間(インターバル時間)の終了時刻。
- インプリメンテーションリポジトリID
監視対象のインプリメンテーションリポジトリIDの名前。
- オブジェクト名
インプリメンテーションリポジトリに含まれるオブジェクトの名前。
- オペレーション名
インプリメンテーションリポジトリに含まれるオブジェクト内のオペレーションの名前。
- プロセスID
サーバアプリケーションのプロセスID。
- スレッドID
サーバアプリケーションのスレッドID。
- 要求処理時間(平均/最大/最小)
スレッドIDに示すスレッドにおいて、オペレーション名に示すオペレーションの処理に要した時間(単位:ミリ秒)。オペレーション単位の評価に使用します。
- 要求処理待ち時間(平均/最大/最小)
クライアントからの要求を受けつけてから、実際に、そのオブジェクトが処理を開始するまでの時間(単位:ミリ秒)。インプリ単位の評価に使用します。
- データ長(平均/最大/最小)
クライアントから送信されるデータ長(単位:バイト)。オペレーション単位の評価に使用します。
- 処理数
スレッドIDに示すスレッドにおいて、オペレーション名に示すオペレーションが、処理された回数。オペレーション単位の評価に使用します。
- 要求受信数
性能監視開始時から、当該オブジェクトが処理された回数の累積値。インプリ単位の評価に使用します。
- 処理待ち要求数
当該オブジェクトに対して処理待ちとなった要求の最大数。インプリ単位の評価に使用します。
- 平均処理待ち要求数
性能ログファイル用インターバル時間内に、当該オブジェクトに対して処理待ちとなった要求数の平均値です。要求を受信した契機に滞留していた処理待ち要求数の合計を、処理数で割った値です。

- 平均処理待ち要求数はispreportコマンドに"-a WQUEAVG"オプションを指定した場合のみ、出力されます。
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