Systemwalker Software Delivery 運用手引書 UNIX・PC編 13.0 - UNIX共通 - - Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(TM) 2003 -
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第5章 資源を配付する(資源配付)> 5.13 資源配付トラブル時の対応方法> 5.13.6 その他のトラブル

5.13.6.1 サーバに関するトラブル

■現象

資源配付サービスの起動時に、イベントログに[イベントID:3]のメッセージが出力される。メッセージの詳細は以下のとおりです。

[00003] drmsの初期化に失敗しました. エラーコード(xxxxx abort), 詳細情報(,).

備考.エラーコード中xxxxx の部分には、以下のどれかの文字列が出力されます。

- drmsa
- drmsn
- drmswc
- drmsrlc
- drmscom

◆原因

システム負荷が高い状態で起動していませんか?

システム負荷が高い状態で資源配付を起動しようとしたことにより、資源配付の内部プロセスが一定時間に起動できないため、起動処理を中止しました。なお、本事象の発生により、システムに資源配付サービスのプロセスが残留することはありません。

◆対処方法

システム負荷の原因を取り除いた後に資源配付を再起動してください。

ftdisk等、システム負荷が高くなるプログラムが動作している場合、これらのプログラムの終了後に資源配付を再度起動してください。場合によっては、サービスの制御が不可能となり、システムの再起動が必要となることも考えられます。

■現象

資源配付サービスまたはデーモン起動時に、[イベントID:702]または[イベントID:803]のエラーメッセージが出力され、資源配付の起動に失敗する。

イベントログ(Windowsの場合)またはコンソール(UNIXの場合)に出力される各エラーメッセージの詳細は以下のとおりです。

[00702]ポート番号の読み込みに失敗しました.エラーコード(ENOENT),詳細情報(getservbyname).

[00803]クライアントからのサービス要求受付中にエラーが発生しました.エラーコード(ENOTSUPPORT),詳細情報(getservbyname).

◆原因

資源配付が使用するサービス・エントリの定義内容が誤っていませんか?

システムのservicesファイルに資源配付が使用するサービス・エントリが定義されていない場合、または定義内容に誤りがある場合にこのエラーが表示されます。

◆対処方法

対処処方法の例として、システムのservicesファイルにインストール時に定義される資源配付のデフォルト値を以下に示します。

資源配付のサービス・エントリの定義内容

サーバ−サーバ間通信:
drmsserv 9324/tcp
サーバ−クライアント間通信
drms 9231/tcp

■現象

サービス起動後にすぐに停止を行うとエラーになる。

◆原因

イベントログの起動完了メッセージを確認してから停止処理を行いましたか?

コントロールパネルからのサービス停止時、または“drms -s”コマンドによるサービスの起動処理は、サービスの起動処理と完全にリンクしている訳ではありません。このため、サービス起動後にすぐにサービスを停止すると、起動中のサービスが強制的に終了させられることになり、予期しないエラーが発生することがあります。

◆対処方法

サービス停止を行う場合には、完全にサービスが起動していることを確認する必要があります。サービスが完全に起動していることは、イベントログ上に以下の三つのイベントが出力されていることで確認できます。

[イベントID:1]
[イベントID:700]
[イベントID:800]

■現象

Systemwalker Operation Managerから強制配付コマンドを実行するとエラーが発生する。

◆原因

環境変数(tmp)は参照可能ですか?

必要な環境変数(tmp)が登録されていない可能性があります。Systemwalker Operation Managerから実行したジョブ内で有効となる環境変数は、以下の2種類です。ユーザ環境変数は、Systemwalker Operation Managerサービスのログオンアカウントのものであっても参照できません。

  1. システム環境変数

    OSが起動した時点で登録されている内容しか参照できません。システムが起動した後に、コントロールパネル等からシステム環境変数に任意の環境変数を追加/変更/削除しても、その環境変数をジョブで参照するには、リブートが必要です。

  2. Systemwalker Operation Managerが設定する環境変数

    ジョブスケジューラおよびジョブ実行制御がそれぞれ、ジョブに関する情報(プロジェクト名、ジョブネット名、ジョブ名、ジョブ番号)をジョブで参照できるようにいくつかの環境変数を設定します。

◆対処方法

システム環境変数に(tmp)を登録してください。

■現象

強制配付画面でクライアントの選択ができない。

◆原因

運用管理サーバでクライアントのシステム名からIPアドレスへの変換ができていない可能性があります。

クライアントのシステム名を指定してpingコマンドを実行し、システム名からIPアドレスへの変換ができるかを確認してください。

◆対処方法

運用管理サーバでDHCP、WINS、DNS、HOSTSファイル等の設定を確認してクライアントのシステム名からIPアドレスへの変換ができるように設定してください。

■現象

変更したDRMS編集ファイルの内容が有効にならない。

◆原因

以下の原因が考えられます。

  1. サービスまたはデーモンの再起動は行いましたか?
  2. オプション指定内容は大文字/小文字の指定まで一致していますか?
  3. 不当な文字コードが入っていたり、改行で終了していない行はありませんか?
  4. 本当にその処理で有効になるオプションですか?

DRMS編集ファイル内のオプション指定に誤っていた場合でも、特にエラーメッセージは出力されません。この場合、オプション設定内容は省略値を採用して動作しますので、注意してください。

◆対処方法

  1. DRMS編集ファイルは変更後は、サービスまたはデーモンの再起動が必要です。
  2. オプション指定内容は大文字/小文字の指定まで一致させる必要があります。
  3. 編集ファイルの内容は、正しく記述してください。
  4. オプションの有効範囲を再確認してください。特に、保有世代数に関するオプションは、運用管理サーバでは有効にならないものが多いので、誤解のないよう十分に注意してください。

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