Interstage Application Server J2EE ユーザーズガイド
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第3部 EJB編> 第18章 アプリケーションを開発・テストする> 18.6 EJBアプリケーションのデバッグ

18.6.1 スナップを利用したデバッグ

 スナッは、以下の情報をロギングする機能です。

 EJBアプリケーションを開発するときに、デバッグ情報として使用できます。

image
 スナップを使用するには、EJBサービス運用コマンドでEJBアプリケーションを起動させてください。ワークユニットでの起動時は使用できません。

■ スナップが出力する情報

 スナップには以下の情報が出力されます。

種別

出力される内容

クライアントから呼び出されたメソッド情報

クライアントアプリケーションから呼び出されたEJBアプリケーションの以下のメソッド情報を出力します。

  • メソッド呼出し時の情報
  • メソッド復帰時の情報
  • メソッドで例外が発生したときの情報

EJBアプリケーションが、以下のすべての条件を満たしている場合にだけ、出力できます。

  • インストールガイドに記載されているV5系のJ2EE Deploymentツールを使用して配備したEJBアプリケーションであること

本情報が出力されるのは下記メソッド呼出し時だけです。

[Session Bean]

  • Homeインタフェースメソッド
    • create
    • remove(handle)
    • remove(primarykey)
  • Remoteインタフェースメソッド
    • ビジネスメソッド
    • remove
  • LocalHomeインタフェースメソッド
    • ビジネスメソッド
    • remove
  • Localインタフェースメソッド
    • ビジネスメソッド
    • remove

[Entity Bean]

  • Homeインタフェースメソッド
    • create
    • remove(handle)
    • remove(primarykey)
    • findByPrimaryKey
    • find<Enumeration型>
    • find<Collection型>、find<Object>
    • ejbHomeメソッド
  • Remoteインタフェースメソッド→同じ
    • ビジネスメソッド
    • remove
  • LocalHomeインタフェースメソッド
    • create
    • remove(primarykey)
    • findByPrimaryKey
    • find<Enumeration型>
  • Localインタフェースメソッド
    • ビジネスメソッド
    • remove

出力内容、出力形式、出力例などの詳細は、“クライアントから呼び出されたメソッド情報”を参照してください。

EJBアプリケーションのメソッド情報

EJBアプリケーションのメソッド呼出し時の以下の情報を出力します。

  • メソッド呼出し時の情報
  • メソッド復帰時の情報
  • メソッドで例外が発生したときの情報

出力内容、出力形式、出力例などの詳細は、“EJBアプリケーションのメソッド情報”を参照してください。

javax.transaction.UserTransactionのAPI情報

javax.transaction.UserTransaction API呼出し時の以下の情報を出力します。

  • メソッド呼出し時の情報
  • メソッド復帰時の情報
  • メソッドで例外が発生したときの情報

出力内容、出力形式、出力例などの詳細は、“javax.transaction.UserTransactionのAPI情報”を参照してください。

データベース操作文情報
(Entity Bean形態がCMPの場合のみ)

Entity Bean形態がCMPの場合、コンテナが行っているデータベース操作の以下の情報を出力します。

  • データベース操作呼出し時の情報
  • データベース操作復帰時の情報
  • データベース操作で例外が発生したときの情報

出力内容、出力形式、出力例などの詳細は、“データベース操作文情報”を参照してください。

コンテナのトランザクション制御情報

トランザクション種別がContainerでトランザクション属性がRequiredまたはRequiresNewの場合、コンテナがjavax.transaction.TransactionManagerのAPIを呼び出すときの以下の情報を出力します。

  • トランザクションの開始(begin)
  • トランザクションの完了(commit/rollback)
  • トランザクションにロールバックを指定(setRollbackOnly)
  • トランザクションの中断/再開(suspend/resume)

出力内容、出力形式、出力例などの詳細は、“コンテナのトランザクション制御情報”を参照してください。

EJBアプリケーションのユーザデバック情報

EJBアプリケーションより出力されたデバッグ情報を出力します。

出力内容、出力形式、出力例などの詳細は、“EJBアプリケーションのユーザデバッグ情報”を参照してください。

 また、出力される情報は、EJBアプリケーションの起動時に指定する出力レベルの設定により異なります。

出力レベル

出力される内容

1

EJBアプリケーションメソッドの呼出しシーケンスが確認できます。

2

レベル1情報に加え、メソッド実行時のパラメタ情報、復帰情報が確認できます。
Entity Beanの形態がCMPである場合は、データベース操作の情報を出力するため、データの流れやデータベースとの関係が確認できます。

10

EJBアプリケーションのユーザデバッグ情報が確認できます。

11

レベル1の情報に加え、EJBアプリケーションのユーザデバッグ情報が確認できます。

12

レベル2の情報に加え、EJBアプリケーションのユーザデバッグ情報が確認できます。

■ スナップの環境設定

 スナップを取得する場合は、スナップ取得を行うEJBアプリケーションの起動時に、以下の環境変数に出力レベルを指定します。

環境変数

FJEJB_JVM_OP

-DFJSNAP=出力レベル

image出力レベルに1を指定した場合の設定例

image

set FJEJB_JVM_OP=-DFJSNAP=1
ejbdstarteb SampleBean

imageimage

・ボーンシェルを使用している場合
export FJEJB_JVM_OP=-DFJSNAP=1
ejbdstarteb SampleBean

 

・Cシェルを使用している場合
setenv FJEJB_JVM_OP -DFJSNAP=1
ejbdstarteb SampleBean

■ スナップの取得形態

 スナップは、ディスクの空き容量がない場合を除き、出力レベルに従ってすべての情報が無制限に出力されます。

 出力先、および出力ファイル名は下記のとおりです。

◆ 高速呼出し機能を使用した場合

image

出力先

出力ファイル名

C:\INTERSTAGE\ejb\var

snap_EJBアプリケーション名_プロセスID

imageimage

出力先

出力ファイル名

/opt/FJSVejb/var

snap_EJBアプリケーション名_プロセスID

◆ Light EJBコンテナ機能を使用した場合

image

出力先

出力ファイル名

C:\INTERSTAGE\ejb\var

snap_EJBコンテナ名_プロセスID

imageimage

出力先

出力ファイル名

/opt/FJSVejb/var

snap_EJBコンテナ名_プロセスID

image
 高速呼出し機能を使用している時、出力ファイル名は、高速に呼び出すBeanのEJBアプリケーション名になります。また、EJBアプリケーション名に“/”が含まれている場合は、“_”に変換されます。

image

snap_SampleBean_333

注意事項


下へ18.6.1.1 クライアントから呼び出されたメソッド情報
下へ18.6.1.2 EJBアプリケーションのメソッド情報
下へ18.6.1.3 javax.transaction.UserTransaction API情報
下へ18.6.1.4 データベース操作文情報
下へ18.6.1.5 コンテナのトランザクション制御情報
下へ18.6.1.6 EJBアプリケーションのユーザデバック情報
下へ18.6.1.7 スナップファイルの出力例

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