Interstage Application Server J2EE ユーザーズガイド
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16.5.1 Light EJBコンテナ機能の概要
■ Light EJBコンテナ機能使用の効果
Light EJBコンテナ機能を使用することにより、以下の効果があります。
- 同一JavaVM上で、複数のEJBアプリケーションを運用できるため、メモリ資源を節約できます。
- EJBコンテナに配備されたEJBアプリケーションは、カストマイズを行わなくても同一JavaVM上で動作するため、少ない手順で運用ができます。
■ Light EJBコンテナ機能の特徴
Light EJBコンテナ機能の特徴を、以下に示します。
- EJBコンテナに配備されたEJBアプリケーションは、すべて同一のJavaVMで動作します。
- クライアントからEJBアプリケーションを自由に呼び出すことができます。
- 同一EJBコンテナ内の呼び出しを、自動的にネットワークを介さずに呼び出します。

◆ローカル呼び出し機能
EJBコンテナに配備されたEJBアプリケーションが、同一のEJBコンテナ内のEJBアプリケーションからのみ呼び出される場合、ローカル呼び出し機能を使用できます。
ローカル呼び出し機能を使用することによって、ネットワークを介してEJBアプリケーションを呼び出されることを考慮したEJBコンテナの処理が軽減されるため、通常よりも更に性能良く動作させることが可能です。
「ローカル呼び出し」を“する”に設定したEJBアプリケーションをプロセス外から呼び出した場合、“CORBA OBJ_ADAPTER"のエラーが発生します。
ローカル呼び出し機能の設定はカストマイズツールで行います。設定の詳細については“定義情報(2)タグ”を参照してください。
Entity Beanをプロセス外から呼び出す場合には、「ローカル呼び出し」を“しない”に変更してください。また、ローカル呼び出ししない場合には、EJB objectをタイマーで削除してください。EJB objectのタイマー削除については“EJB objectのタイマー削除”を参照してください。
◆Light EJBコンテナ機能を使用する場合の留意事項
Light EJBコンテナ機能を使用する場合の留意事項は以下のとおりです。
- 複数のEJBコンテナ上に、同一のEJBアプリケーションを配備して運用することはできません。
同一のEJBアプリケーションを複数のグループ(JavaVM)で使用する場合には、高速呼出し機能を使用してください。
- Message-driven Beanを運用する場合、イベントサービスが停止するなど、運用が継続できない状況となった場合にはJavaVMを停止します。
このため、異常が発生したMessage-driven Beanと同一の、EJBコンテナ上に配備された他のEJBアプリケーションの運用も停止します。
Message-driven Beanの運用が停止しても、他のEJBアプリケーションの運用を継続したい場合には、EJBコンテナを複数定義してMessage-driven Beanを別のEJBコンテナで運用するか、または高速呼出し機能を使用してください。
- EJBアプリケーションの処理を変更して再配備する場合、EJBコンテナの運用を一度停止してください。
- Light EJBコンテナに配備されたEJBアプリケーションが、同一のRemoteインタフェース、Homeインタフェースを使用していると、起動時にエラーとなります(ローカル呼び出しを使用した場合はエラーとなりません)。
このような場合、EJBコンテナを複数定義して同一インタフェースのEJBアプリケーションを別々のEJBコンテナに配備するか、または高速呼出し機能を使用してください。
- クライアントからEJBアプリケーションのメソッドが呼び出された場合、クライアント要求数がEJBコンテナ定義の同時接続数(デフォルト値:40)に設定された数を超えると、クライアントからの要求は、EJBコンテナ単位にシリアルにキューイングされます。
- 分散トランザクションを使用する場合、EJBコンテナのプロセスは多重で起動できません。
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