Interstage Application Server J2EE ユーザーズガイド
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第3部 EJB編> 第16章 EJBサービスの基本機能> 16.4 高速呼出し機能

16.4.1 高速呼出し機能とは

 EJBサービスでは複数のEJBアプリケーションをグループ化し、同一のプロセス(JavaVM)上で動作させることにより高性能化を実現しています。

 このように、複数のEJBアプリケーションをグループ化して、高速に実行させる機能を“高速呼出し機”と呼びます。

 高速呼出し機能を利用することにより、以下のEJBサービスの機能を利用することができます。

■ EJBアプリケーションのJavaVM内呼出しによる高速化

 EJBサービスでは、呼出し側と呼び出される側のEJBアプリケーションを定義しておくことにより、以下のように複数のEJBアプリケーションを1つのJavaVM上で実行し、EJBアプリケーション間の呼出しを行うことができます。

 この呼出しは、CORBAサービスによる通信路を経由しないため、通常のプロセス間の呼出しに比べて高速に実行されます。

 高速呼出し機能を使用することにより、異なる高速呼出しグループに同一のEntity Beanを配置した場合、高速呼出しグループ(JavaVM)ごとに以下を設定できます。

 また、高速呼出し機能には、EJBアプリケーション呼出し時にコンテナが行う処理を軽量化した“高速呼出し機能Lightモー”があります。詳細については、“高速呼出し機能Lightモード”を参照してください。

 高速に呼び出されるBeanをJavaVM外のクライアント(クライアントアプリケーションまたはEJBアプリケーション)から呼び出すことはできません。メモリ量を軽減して、クライアントから呼び出されるEJBアプリケーションを同一JavaVM上に複数配置したい場合には、Light EJBコンテナ機能を使用してください。

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 上記の場合、クライアントからはSession Bean1を呼び出します。このSession Bean1のようなEJBアプリケーションを“高速に呼び出すBeanと呼びます。それ以外のSession Bean2、Entity Bean1およびEntity Bean2のようなEJBアプリケーションを“高速に呼び出されるBeanと呼びます。

 高速呼出しに関連するEJBアプリケーション(高速に呼び出すBeanおよび高速に呼び出されるBean)は、Session Bean3のような、自分が存在するJavaVM外のEJBアプリケーションへアクセスできます。

 Message-driven Bean1は、高速に呼び出すBeanです。高速に呼び出すBeanになれるのは、Session Bean、Entity Bean、およびMessage-driven Beanです。

 高速に呼び出されるBeanになれるのは、Session BeanとEntity Beanだけです。

■ Entity Beanの実行環境

 Entity Beanの実行環境には、高速呼出し機能が必要です。


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