MQ連携サービス 説明書 - for Solaris(TM) オペレーティングシステム -
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第2章 機能

2.3 メッセージヘッダ制御機能

 WebSphere MQでは、WebSphere MQアプリケーションがメッセージをキューに格納する際に、ユーザデータの先頭にメッセージヘッダ(MQMD)が設定されています。

 InterstageにはMQMDを削除したり、MQMDを付加する機能がないため、UNIXサーバのMQDBRIDGEシステムがMQMDを削除したり、MQMDを付加します。

 ここでは、MQMDに関するメッセージ交換の使用方法を以下の順に説明します。

◆MQMD無しのメッセージ交

 MQMD無しのメッセージ交換は、InterstageアプリケーションでMQMDを引き継がないメッセージ交換の場合に適用します。

 MVSシステムのMQDBRIDGEシステムから送信されてくるMQMD付きのユーザデータに対して、UNIXサーバのMQDBRIDGEシステムはMQMDを削除してInterstageの受信用キューに格納します。また、UNIXサーバのMQDBRIDGEシステムはInterstageの送信用キューに格納されているMQMD無しのユーザデータにMQMDを付加して、MVSシステムのMQDBRIDGEシステムに送信します。

 また、取り扱うMQMDのバージョンは、バージョン1、およびバージョン2のいずれかを付加します。

 MQMDのバージョンの定義はMQDBRIDGEシステムの起動パラメタのセクション定義で指定します。セクション定義の詳細は、“3.2.2.3 セクション定義”を参照してください。

 図2.4に、MQMD無しのメッセージ交換の処理シーケンスを示します。

[図2.4 MQMD無しのメッセージ交換の処理シーケンス]

MQMDをユーザデータに付加しない場合の定義はMQDBRIDGEシステムの起動パラメタのセクション定義で指定します。セクション定義の詳細は、“3.2.2.3 セクション定義”を参照してください。

◆MQMD付きのメッセージ交

 MQMD付きのメッセージ交換は、InterstageアプリケーションでMQMDを引き継ぐメッセージ交換の場合に適用します。

 MVSシステムのMQDBRIDGEシステムから送信されてくるMQMD付きのユーザデータに対して、UNIXサーバのMQDBRIDGEシステムはMQMDを付加したままInterstageの受信用キューに格納します。また、UNIXサーバのMQDBRIDGEシステムは、Interstageの送信用キューに格納されているMQMDが付加されているユーザデータを、MVSシステムのMQDBRIDGEシステムに送信します。

 また、取り扱うMQMDのバージョンは、バージョン1、およびバージョン2のいずれかを付加します。

 MQMDのバージョンの定義はMQDBRIDGEシステムの起動パラメタのセクション定義で指定します。セクション定義の詳細は、“3.2.2.3 セクション定義”を参照してください。

 図2.5に、MQMD付きのメッセージ交換の処理シーケンスを示します。

[図2.5 MQMD付きのメッセージ交換の処理シーケンス]

 MQMDをユーザデータに付加する場合の定義はMQDBRIDGEシステムの起動パラメタのセクション定義で指定します。セクション定義の詳細は、“3.2.2.3 セクション定義”を参照してください。

 表2.1に、MQDBRIDGEシステムが自動生成するMQMDの内容を示します。MQMDの詳細については、IBM社のWebSphere MQ関連マニュアルを参照してください。

[表 2.1 MQDBRIDGEシステムが自動生成するMQMDの内容]

フィールド名

フィールド説明

自動生成値

StrucId

構造体ID

MQMD_STRUC_ID

Version

構造体のバージョン番号

バージョン1を指定した場合:MQMD_VERSION_1
バージョン2を指定した場合:MQMD_VERSION_2

Report

報告メッセージのオプション

MQRO_NONE

MsgType

メッセージのタイプ

MQMT_DATAGRAM

Expiry

メッセージ在続時間

MQEI_UNLIMITED

Feedback

フィードバック・コード

MQFB_NONE

Encoding

データのコード化方式

MQENC_NATIVE

CodedCharSetId

コード化文字セットID

MQCCSI_Q_MGR

Format

形式名

MQFMT_NONE

Priority

メッセージの優先順位

MQPRI_PRIORITY_AS_Q_DEF

Persistence

メッセージの持続性

MQPER_PERSISTENCE_AS_Q_DEF

MsgId

メッセージID

MQMI_NONE

CorrelId

相関ID

MQCI_NONE

BackoutCount

バックアウト・カウンター

0

ReplyToQ

応答キューの名前

空白

ReplyToQMgr

応答先キューマネージャの名前

空白

UserIdendifier

ユーザID

空白

AccountingToken

会計トークン

MQACT_NONE

ApplIdentityData

識別に関係するアプリケーション・データ

空白

PutApplType

メッセージが書き込まれたアプリケーションのタイプ

MQAT_NO_CONTEXT

PutApplName

メッセージが書き込まれたアプリケーションの名前

空白

PutDate

メッセージが書き込まれた日付

空白

PutTime

メッセージが書き込まれた時刻

空白

ApplOriginData

起点に関連するアプリケーション・データ

空白

以下はバージョン2を指定した場合に付加されるフィールドです

フィールド名

フィールド説明

自動生成値

GroupId

グループID

MQGI_NONE

MsgSeqNumber

メッセージ順序番号

1

Offset

オフセット

0

MsgFlags

メッセージ・フラグ

MQMF_NONE

OriginalLength

元のメッセージの長さ

MQOL_UNDEFINED


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