Interstage Application Server リファレンスマニュアル(コマンド編)
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第3部 J2EE編> 第13章 J2EE運用コマンド> 13.8 isj2eeadmin

13.8.8 Webサーバコネクタ定義ファイル

 Webサーバコネクタ定義ファイルは、Interstage管理コンソールで作成したWebサーバコネクタのWebサーバコネクタ定義ファイルを、isj2eeadminコマンドで抽出して編集してください。
 Webサーバコネクタ定義ファイルは、XMLファイル形式で記述します。抽出したWebサーバコネクタ定義ファイルには、以下のようにXMLファイルのバージョン、エンコード、XML Schema定義、ルートタグ(Isj2eeServiceDefinition)が指定されていますが、これらは編集しないでください。
 何らかの理由でエンコードの定義が削除された場合、isj2eeadminコマンドは、定義ファイルのコード系をUTF-8とみなして読み込みます。

-----------------------------------------------------------------------
<?xml version="1.0" encoding="Shift_JIS" standalone="yes"?>

<Isj2eeServiceDefinition>

<!-- 定義ファイルの内容 -->

</Isj2eeServiceDefinition>
-----------------------------------------------------------------------

 ファイルの内容は以下のとおりです。タグを編集する場合は、以下の表の順番で定義してください。

■表の見方

■タグ一覧

タグ名

意味

指定値

Interstage管理コンソール画面との対応

WebServer

WebServerConnector*

WorkunitName

接続先のワークユニット名(IJServer名)を指定します。

ワークユニット名を指定してください。

指定できる文字は、以下のとおりです。

  • 半角英数字および'_'

28バイトを超える値は指定できません。

ワークユニット名

Servlet?

Address*

ServletコンテナのIPアドレス、ポート番号およびServletコンテナ識別子を指定します。

本タグは、必ず1つ以上定義してください。

接続先ワークユニットが動作するマシンのIPアドレスとポート番号およびServletコンテナ識別子を以下の形式で指定します。

【形式】
 IPアドレス:ポート番号[Servletコンテナ識別子]
【例】
  Servletコンテナ識別子を省略した場合:111.222.333.444:9999
  Servletコンテナ識別子を指定した場合:111.222.333.444:9999 ID1

IPアドレスとポート番号には、接続先側マシンのワークユニットの環境設定で設定した、ServletコンテナのIPアドレスとポート番号と同じ値を設定してください。
Servletコンテナ識別子を省略した場合は"ワークユニット名_1からの連番"の形式で自動的に採番されます。
Servletコンテナ識別子には32文字以内の英数字および'_'が指定できます。

ServletコンテナのIPアドレス:ポート番号

Application?

Name*

接続先ワークユニットに配備されているWebアプリケーション名を指定します。

Webアプリケーション名を指定します。

Webアプリケーション名

ServletContainer?

Timeout?

タイムアウト時間を指定します。以下の場合に、リクエストはタイムアウトとして処理されます。

  • アプリケーションが指定時間以上レスポンスを返さなかった場合
  • Servletコンテナへのリクエスト送信、およびレスポンス受信が指定時間以上途絶えた場合
  • クライアントシステムからの通信が指定した時間以上途絶えた場合

1〜2147483(単位:秒)までの整数値を指定します。
デフォルト値は480です。

タイムアウト

MaxProcessors?

Servletコンテナひとつあたりの最大接続数を指定します。

1〜2048(単位:個)までの整数値を指定します。
デフォルト値は64です。

同時処理数

Www?

VirtualHost?

Name*

接続先ワークユニットに配備されているWebアプリケーションに対する要求を受け付けるバーチャルホストを指定します。
指定しない場合はすべてのバーチャルホストからの要求を受け付けます。

  • IPアドレスだけが異なるバーチャルホストを指定しても、要求の振り分けは行われません。必ずポート番号またはホスト名の異なるバーチャルホストを指定してください。
  • バーチャルホストの設定は、Interstage管理コンソールの[サービス] > [Webサーバ] > [バーチャルホスト]で行います。Webサーバ側のバーチャルホストの設定を変更した場合には、Webサーバを再起動してください。

定義されているバーチャルホストを指定してください。

【形式】サーバのホスト名:ポート番号またはサーバのホスト名


www.abcd.efg:9999

Webサーバのバーチャルホスト

ServletSsl?

WebサーバコネクタとServletコンテナの通信にSSLを使用する/しないを指定します。

SolarisとLinuxでON(使用する)を指定した場合、Webサーバの実行グループはInterstage証明書環境へのアクセス権限を持ったグループと一致している必要があります。

以下の値から選択します。

  • OFF(使用しない)
  • ON(使用する)

デフォルト値はOFFです。
大文字・小文字を区別しません。

WebサーバとIJServerを別マシンで運用している場合は、設定接続先のWebサーバコネクタの設定と同じ値を指定します。

コネクタとServletコンテナ間のSSLの使用

SslConfigName?

WebサーバコネクタとServletコンテナ間の通信にSSLを使用する場合のSSL定義を指定します。

ServletSslタグにON(使用する)を指定した場合に有効になります。

SSL定義名を指定します。
以下に該当するSSL定義は使用できません。使用すると、Webアプリケーションに接続できない、またはワークユニットの起動に失敗することがあります。

  • 暗号化方法に、[40bitのRC4暗号,MD5 MAC]、[暗号なし,MD5 MAC]のいずれも指定されていない場合
  • プロトコルバージョンに、[SSL 2.0]のみ指定されている場合
  • サイト証明書として、UTF-8または"="、"+"、"<"、">"、"#"、";"を使用した証明書が指定されている場合
  • サイト証明書として、識別名に、名前、組織単位名、組織名、市区町村名、都道府県名、国名以外の属性を使用した証明書が指定されている場合

コネクタとServletコンテナ間のSSL定義

Log? (注)

Directory?

ログファイルの出力先ディレクトリを指定します。指定したディレクトリが存在しない場合には新規に作成します。
出力先ディレクトリを変更した場合、変更前のディレクトリに出力されたログは残りますので、必要に応じて削除してください。
ログ出力ディレクトリに指定できる値には以下の制限があります。

  • SolarisとLinuxの場合は、Webサーバの通信プロセスを実行するユーザが所有者であり、そのユーザが書き込み可能なディレクトリを指定してください。Webサーバの通信プロセスを実行するユーザは、デフォルトでは[nobody]です。
  • フルパスで指定してください。
  • "${serverroot}"をディレクトリ名に含めることはできません。
  • 以下の記号は指定できません。
    • シャープ(#)
    • ダブルクォーテーション(")
    • カンマ(,)
    • スラッシュ(/)
    • セミコロン(;)
    • アスタリスク(*)
    • クエスチョンマーク(?)
    • 大なり(>)、小なり(<)
      パイプ(|)
    • コロン(:)はドライブの区切り文字としてだけ使用できます。

  • シャープ(#)

以下のByte数以内の長さのディレクトリを指定してください。

127Byte以内

255Byte以内

指定しない場合は、以下のディレクトリに出力されます。

Interstageインストールディレクトリ\F3FMihs\logs

“/opt/FJSVihs/logs/jk2”
また、ログファイル名は“jk2.log”固定で、変更はできません。

ログ設定のログ出力ディレクトリ

RolloverMode?

ログをバックアップする場合に、ログサイズとログ収集時間のどちらでバックアップを行うかを指定します。

以下の値から選択します。

  • SIZE(デフォルト)
  • TIME

デフォルト値はSIZEです。
大文字・小文字を区別しません。

ログ設定のログファイルのロールオーバ

RolloverSize?

ログファイルの最大サイズを指定します。ログファイルが指定したサイズに達すると、ロールオーバされます。
RolloverModeにSIZEを指定した場合に有効になります。

1〜512(単位:メガバイト)までの整数値を指定します。
デフォルト値は1です。

RolloverTimeStart?

0〜23の範囲でロールオーバを開始する時刻を指定します。

指定された時刻から、[繰り返し]で指定した時間が経過するたびに、ログがロールオーバされます。
ロールオーバは、ワークユニットが起動して最初に開始時刻に達してから、開始されます。
RolloverModeにTIMEを指定した場合に有効になります。

0〜23(単位:時)までの整数値を指定します。

RolloverEverytime?

ログファイルをロールオーバする間隔(時間)を指定します。

【例】
[開始時刻]:0、[間隔]:24の指定で午後10時に起動した場合、起動後(10時から)使用されるログファイルが午前0時([開始時刻])にロールオーバします。以降、24時間([繰り返し])ごとにロールオーバします。
指定した条件を満たした場合、ログファイルの切り替え(ロールオーバ)が実行された時間(年月日-時分秒)が付加された名前(container-YYYY_MM_DD-hh_mm_ss.log)で保存され、継続的にログ収集が行われます。

1〜24(単位:時間)までの整数値を指定します。
デフォルト値は24です。

HistorySize?

ロールオーバしたログファイルを保管する世代数を指定します。
保管するログファイルの数が指定した世代数を超えた場合は、一番古い世代のログファイルが削除されます。

1〜9(単位:世代)までの整数値を指定します。
デフォルト値は1です。

ログ設定の世代数

Debug?

デバッグ情報を出力する/出力しないを選択します。

以下の値から選択します。

  • OFF(出力しない)
  • ON(出力する)

デフォルト値はOFFです。
大文字・小文字を区別しません。

ログ設定のデバッグ情報

FaultMonitor? (注)

Mode?

故障監視の使用する/しないと使用する場合の監視方式を選択します。

ping監視/ポート監視を選択した場合には、故障監視が使用されます。

以下の値から選択します。

  • none(使用しない)
  • ping(ping監視)
  • port(port監視)

デフォルト値はnoneです。
大文字・小文字を区別しません。

故障監視設定の故障監視方式

CheckInterval?

故障監視を行う間隔を指定します。故障監視を行う間隔を秒で指定します。

1〜99999(単位:秒)までの整数値を指定します。
デフォルト値は60です。

故障監視設定の故障監視間隔

CheckRetryInterval?

故障監視を行う際に、ping監視/ポート監視の応答を待つ時間を指定します。
応答待ち時間を秒で指定します。

1〜99(単位:秒)までの整数値を指定します。
デフォルト値は10です。

故障監視設定の応答待ち時間

CheckRetryCount?

故障監視を行う際に、ping監視/ポート監視の応答が無い場合に、故障状態と判定するまでのリトライ回数を指定します。

0〜99999(単位:回数)までの整数値を指定します。
デフォルト値は3です。

故障監視設定の故障時のリトライ回数

WaitTime?

故障監視を使用する場合、Webサーバ起動時にWebサーバコネクタの故障監視の起動待ちをする時間を指定します。

起動待ち時間を秒で指定します。

0〜600(単位:秒)までの整数値を指定します。
デフォルト値は30です。

故障監視設定の起動待ち時間

注) 本タグの設定は、すべてのWebサーバコネクタで共通に使用される設定です。

■Webサーバコネクタ定義の記述例

-----------------------------------------------------------------------
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?>
<Isj2eeServiceDefinition>
    <WebServer>
        <WebServerConnector>
            <WorkunitName>SAMPLE</WorkunitName>
            <Servlet>
                <Address>10.10.10.10:9002 SAMPLE_001</Address>
            </Servlet>
            <ServletContainer>
                <Timeout>480</Timeout>
                <MaxProcessors>1</MaxProcessors>
            </ServletContainer>
            <Www>
                <ServletSsl>OFF</ServletSsl>
            </Www>
        </WebServerConnector>
        <Log>
<!-- Windows(R) -->
<!--
            <Directory>C:\Interstage\F3FMihs\logs</Directory>
-->
<!-- Solaris/Linux -->
<!--
            <Directory>/opt/FJSVihs/logs</Directory>
-->
            <RolloverMode>SIZE</RolloverMode>
            <RolloverSize>1</RolloverSize>
            <RolloverTimeStart>0</RolloverTimeStart>
            <RolloverEverytime>0</RolloverEverytime>
            <HistorySize>1</HistorySize>
            <Debug>OFF</Debug>
        </Log>
        <FaultMonitor>
            <Mode>none</Mode>
            <CheckInterval>60</CheckInterval>
            <CheckRetryInterval>0</CheckRetryInterval>
            <CheckRetryCount>3</CheckRetryCount>
            <WaitTime>30</WaitTime>
        </FaultMonitor>
    </WebServer>
</Isj2eeServiceDefinition>
-----------------------------------------------------------------------

■注意事項

 XML形式のファイルを編集する場合は、注意事項を参照して、XML形式の仕様に従って編集してください。


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