SSF/Backup Facility 運用手引書
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第5章 バックアップの運用

5.2 ネットワーク環境でのバックアップ運用

  • ネットワーク型バックアップとして、ソフトウェア「NetWorker」と「TSM」の共用はできません。

 

5.2.1 NetWorkerを使用したバックアップ運用 

NetWorkerを使用してネットワーク環境下にある業務データのバックアップ運用のポイントについて説明します。

NetWorkerの詳細な環境設定やバックアップ運用操作については、

  • 『NetWorker 管理者ガイド UNIXおよびLinux版』

を参照してください。

 

5.2.1.1 運用の準備 

■NetWorkerサーバの設定

◆永久使用権の設

EMC社から配布されたオーソリゼーションコードを入力することにより、NetWorkerの永久使用権を設定します。

  • 詳細は、『NetWorker 管理者ガイド UNIXおよびLinux版』の「第2章 スタートアップガイド」を参照してください。

  • ネットワーク型バックアップに、NetWorkerを使用する場合は、X-windowの使用できる端末が必要です。

 

■デバイスの設定

NetWorkerで使用するデバイスは以下の4種類に分類されます。

  • 上記項目の詳細は、『NetWorker 管理者ガイド UNIXおよびLinux版』の「第5章 デバイスとメディア管理」ならびに「第10章 オートチェンジャとサイロ」を参照してください。

 

5.2.1.1.1 テープの投入と登 

NetWorkerでバックアップ運用を開始する前に、テープライブラリにテープを投入しNetWorkerに登録する必要があります。

テープライブラリを利用する場合、以下の手順でテープライブラリへのテープの投入やNetWorkerへのテープの登録を行います。

  1. テープライブラリ内にテープを投入する。

  2. “nsrjb -d”コマンドにて媒体をスロットに投入する。
  3. “nsrjb -I”コマンドにてインベントリを行います。インベントリ操作を行うことで、NetWorkerで認識され、利用できるようになります。
  4. “nsrjb -L”コマンドまたはGUIのラベル付けウインドウにてテープにラベル付けを行う。

    • NetWorkerのコマンドの詳細については、『NetWorker コマンドリファレンスガイド』を参照してください。

     

5.2.1.2 運用の開始 

 

5.2.1.2.1 バックアップの自動 

バックアップ運用を自動化するには、NetWorkerサーバでバックアップグループを設定する時に、バックアップ開始時刻をスケジュールします。

  • 詳細は、『NetWorker 管理者ガイド UNIXおよびLinux版』の「第6章 バックアップ グループとスケジュール」の「NetWorkerサーバがスケジュールを使用する方法」を参照してください。
 

5.2.1.2.2 運用状況の監 

NetWorker 管理プログラムの[Group Control] ウインドウを使って、スケジュールバックアップを監視できます。また、グループ制御機能、savegrp completionメッセージ、ブートストラップ出力およびシステムコンソールログにより、スケジュールバックアップの成功に関する情報、およびデータを復旧するために必要な情報を採取できます。NetWorkerが出力するログをシステムコンソールログ(syslogd)にも出力させるには、Notificationsリソースで Log default と Tape mount request 3 を設定してください。このログは、Systemwalker Centric Managerで監視できます。

  • 詳細は、『NetWorker 管理者ガイド UNIXおよびLinux版』の「第2章 スタートアップガイド」の「バックアップ中のデータの監視とベリファイ」を参照してください。

 

5.2.1.2.3 バックアップデータの搬 

NetWorkerでは、バックアップデータを持ち出すことを目的とした機能は提供されていません。
データを外部媒体に格納するためには、バックアップデータを一時的な作業用ボリュームにリストアし、そのデータを業務サーバのOSが提供するコピーコマンドを使用して、外部媒体にコピーします。

 

5.2.1.2.4 テープの排出と登録抹 

NetWorkerでのバックアップ運用を停止する場合、以下の手順で媒体を登録から外します。

  1. NetWorkerのボリューム一覧ウインドウにて当該ボリュームを削除する。
  2. “nsrjb -x -T tags”コマンドにてNetWorker上のボリュームの登録を削除する。
  3. “nsrjb -u”コマンドにてテープをアンマウントし、スロットへ移動する。
  4. “nsrjb -w”コマンドにてテープライブラリから当該テープを排出する。
  5. テープライブラリから当該テープを排出する。

 

5.2.2 TSMを使用したバックアップ運用 

TSMを使用してネットワーク環境下にある業務データのバックアップ運用のポイントについて説明します。

TSMの詳細な環境設定やバックアップ運用操作については、

  • 『ETERNUS SF TSM 管理者の手引き (Solaris版)』
  • 『ETERNUS SF TSM 管理者のための解説書 (Solaris版)』
  • 『ETERNUS SF TSM クイック・スタート (Solaris版)』

を参照してください。

 

5.2.2.1 運用の準備 

 

5.2.2.1.1 テープの投入と登 

TSMでバックアップ運用を開始する前に、テープライブラリにテープを投入しTSMに登録する必要があります。

テープライブラリを利用する場合、以下の手順でテープライブラリへのテープの投入やTSMへのテープの登録を行います。

  1. テープライブラリのMailslot(LT130の場合)、マガジン(LT220の場合)、またはCAS(LT160/LT270の場合)にテープを投入する。

     

  2. “LABEL LIBVOLUME”コマンドにて当該テープをMailslot、マガジン、またはCASからテープライブラリに投入し、TSMへの登録、およびテープのラベル付けを行う。

    • “LABEL LIBVOLUME”コマンドはテープの投入からラベル付けまでを行うことができます。
      テープの投入のみを行いたい場合は“CHECKIN LIBVOLUME”コマンドを使用してください。

    • “LABEL LIBVOLUME”コマンド、“CHECKIN LIBVOLUME”コマンドについての詳細は、『ETERNUS SF TSM 管理者のための解説書 (Solaris版)』を参照してください。

     

5.2.2.2 運用の開始 

 

5.2.2.2.1 バックアップの自動 

バックアップ運用を自動化するには、TSMサーバで TSMのポリシーを定義します。

  • 詳細は、『ETERNUS SF TSM 管理者の手引き (Solaris版)』の「第15章 クライアント・ノードの操作のスケジューリング」を参照してください。

 

5.2.2.2.2 運用状況の監 

TSMは、TSMサーバとTSMクライアントの状況と活動、TSMサーバのデータベースとストレージの状態、およびリソースの使用状況などの情報をモニターできます。

また、TSMのイベントログを Systemwalker Centric Managerで監視することも可能です。

  • 詳細は、『ETERNUS SF TSM 管理者の手引き (Solaris版)』の「第20章 IBM Tivoli Storage Manager サーバーのモニター」および『ETERNUS SF TSM Systemwalker CentricMGR連携機能構築ガイド』を参照してください。

 

5.2.2.2.3 テープの排出と登録抹 

TSMでのバックアップ運用を停止する場合、以下の手順で媒体を登録から外します。

  1. “DISMOUNT VOLUME”コマンドにてテープをアンマウントし、セルへ移動する。
  2. “CHECKOUT LIBVOLUME”コマンドにてテープライブラリからMailslot、マガジン、またはCASへ当該テープを排出する。
  3. テープライブラリのMailslot、マガジン、またはCASからテープを排出する。
  4. テープライブラリから当該テープを排出する。

 


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