SSF/Backup Facility 運用手引書
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目次
索引

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5.3 NAS環境でのバックアップ運用
NDMPバックアップを使用したNAS環境下のETERNUS NR1000F seriesにある業務データのバックアップ運用のポイントについて説明します。

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NDMPバックアップの詳細な環境設定やバックアップ運用操作については、
- 『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「第8章 ダイレクトバックアップの環境設定」
- 『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「第12章 ETERNUS NR1000F seriesのバックアップ運用操作」
を参照してください。 |
5.3.1 運用の準備
5.3.1.1 バックアップライセンスのインストール
NDMPバックアップ機能を有効するには、「SSF/Backup Facility NR1000 バックアップライセンス」のインストール作業を行う必要があります。インストールを行うと、“NDMPライセンスファイル”が作成されます。

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- バックアップライセンスのインストール作業については、『SSF/Backup Facility 導入手引書』の「8.8 SSF/Backup Facility NR1000 バックアップライセンス」を参照してください。
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5.3.1.2 NDMPバックアップ運用の設定
■ETERNUS NR1000F series情報の定義
NDMPバックアップ運用するETERNUS NR1000F seriesの情報を“NR定義ファイル (/sp/uty/conf/diskadm/NR.conf)”に定義します。
以下の場合、“NR定義ファイル”を変更してください。
- ETERNUS NR1000F seriesの新規導入時
- ETERNUS NR1000F seriesの管理者(root)のパスワードを変更した場合
- バックアップ対象とするETERNUS NR1000F seriesを追加/削除した場合
- バックアップ対象とするディレクトリを変更した場合
- リストアで使用する一時利用ボリューム(ディレクトリ)を変更した場合

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- ETERNUS NR1000F series情報の定義については、『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「12.1.4 ETERNUS NR1000F seriesの定義」を参照してください。
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- “NDMPライセンスファイル”が存在する場合のみ、本ファイルが有効となります。
- NDMPバックアップ/リストア実行中に本ファイルの編集は行わないでください。
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■テープドライブの定義
ダイレクトバックアップに登録されているテープドライブの内、NDMPバックアップで使用するテープドライブの情報を“NR使用テープドライブ定義ファイル (/sp/dbu/adm/setup/NDMPtape.conf)”に定義します。
以下の場合、“NR使用テープドライブ定義ファイル”を変更してください。
- NDMPバックアップで使用するテープライブラリを追加/削除した場合
- NDMPバックアップで使用するテープライブラリのテープドライブを追加/削除した場合

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- テープドライブの定義については、『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「12.1.5 磁気テープドライブの定義」を参照してください。
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- “NDMPライセンスファイル”が存在する場合のみ、本ファイルが有効となります。
- 本ファイルの内容を変更した場合は、ダイレクトバックアップを再起動することで、変更した内容が有効となります。
- “NDMPライセンスファイル”が存在するのに本ファイルが存在しない場合や本ファイルに記述ミスがあった場合、ダイレクトバックアップの起動は成功しますが、ETERNUS NR1000F seriesのテープドライブは定義されていない状態となります。
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5.3.1.3 バックアップポリシーの設定
バックアップ対象のディレクトリに対して、以下の手順でバックアップポリシーを設定します。
- SSF/Backup Facilityのコンソールにおいて、rootでログインします。
- 設定するバックアップポリシーの内容を各オプションに指定して、ndmpsetpolicyコマンドを実行します。
設定したバックアップポリシーの内容は、ndmpgetpolicyコマンドで参照できます。設定されている内容に不備がある場合は、ndmpsetpolicyコマンドを利用して再設定してください。

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- ndmpsetpolicyコマンドおよびndmpgetpolicyコマンドの詳細説明は、『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「第16章 ETERNUS NR1000F seriesのバックアップのためのコマンド」を参照してください。
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- NDMPバックアップでは、バックアップポリシーの設定をバックアップ管理画面から設定することはできません。
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5.3.2 運用の開始
5.3.2.1 バックアップ/リストア運用
NDMPバックアップの運用は、コマンドで行う方法があります。
NDMPバックアップ用コマンドは、SSF/Backup Facility上で実行します。
機能 |
コマンド |
バックアップの実行 |
ndmpbackup |
バックアップ処理のキャンセル |
ndmpbkcancel |
リストアの実行 |
ndmprestore |
リストア処理のキャンセル |
ndmprscancel |
バックアップ履歴情報の参照 |
ndmpgethist |
バックアップデータの削除 |
ndmpdelhist |
バックアップポリシーの設定 |
ndmpsetpolicy |
バックアップポリシーの参照 |
ndmpgetpolicy |
バックアップポリシーの削除 |
ndmpdelpolicy |

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- NDMPバックアップのコマンドを使用した操作の詳細については、『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「第12章 ETERNUS NR1000F seriesのバックアップ運用操作」および、「第16章 ETERNUS NR1000F seriesのバックアップのためのコマンド」を参照してください。
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- ETERNUS NR1000F seriesがクラスタ運用されている環境で、何らかの異常によりクラスタシステムがフェールオーバしている時に、“ndmpbackup”、“ndmprestore”を実行するとバックアップ/リストアが失敗します。クラスタシステムのフェールオーバが終了後、再度 バックアップ/リストアを実施してください。
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5.3.2.2 バックアップの自動化
ndmpbackupコマンドを使用したシェルスクリプトを作成することで、バックアップのバッチ処理が可能です。
5.3.2.3 バックアップ状況の監視
バックアップを開始した後、バックアップ管理画面からSP実行履歴画面を使用してバックアップ状況を監視できます。
■SP実行履歴画面
- SP初期画面を表示します。
- メニューバーにある「保守」のうちの「実行履歴」をクリックします。
この操作を行うと、SP実行履歴画面が表示されます。この画面内の[状況]ならびに[進捗率]を参照してください。この画面は再読込み操作を行うことで最新の情報に更新することができます。


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- SP初期画面、SP実行履歴画面については、『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「19.2.4 各画面の説明」を参照してください。
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- NDMPバックアップのバックアップ状況の確認で、SP実行履歴画面「操作」メニューの「詳細情報」を選択することはできません。
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5.3.2.4 リストア状況の監視
リストアを開始した後、バックアップ管理画面からSP実行履歴画面を使用してリストア状況を監視できます。
■SP実行履歴画面
- SP初期画面を表示します。
- メニューバーにある「保守」のうちの「実行履歴」をクリックします。
この操作を行うと、SP実行履歴画面が表示されます。この画面内の[状況]ならびに[進捗率]を参照してください。この画面は再読込み操作を行うことで最新の情報に更新することができます。


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- SP初期画面、SP実行履歴画面については、『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「19.2.4 各画面の説明」を参照してください。
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- NDMPバックアップのバックアップ状況の確認で、SP実行履歴画面「操作」メニューの「詳細情報」を選択することはできません。
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5.3.3 ETERNUS NR1000F seriesの追加/削除
5.3.3.1 ETERNUS NR1000F seriesの追加
現在のETERNUS NR1000F series環境に、新たなETERNUS NR1000F seriesを追加することができます。ETERNUS NR1000F seriesの追加作業は、追加するETERNUS NR1000F seriesの導入作業が終了した後に行ってください。
また、追加するETERNUS NR1000F seriesにログインした上、次の情報を取得しておいてください。
- バックアップ対象とする「ディレクトリ」
ETERNUS NR1000F series上で "qtree"コマンドを実行することで確認できます。
- ETERNUS NR1000F seriesが認識している「テープドライブのalias name」
ETERNUS NR1000F series上で "storage show tape"コマンドを実行すると、そのETERNUS NR1000F seriesが認識しているテープドライブの情報が表示されます。
WWNから対応する物理テープドライブが特定できますので、物理テープドライブに付けられた“alias name”を確認してください。
- SSF/Backup Facilityにrootでログインします。
- viエディタなどで、/sp/uty/conf/diskadm/NR.confファイル(以後、NR.confファイルと呼ぶ)に、追加したETERNUS NR1000F seriesの「ホスト名」、「NDMPアカウント」とその「パスワード」、バックアップ対象の「ディレクトリ名」とその「使用用途」を定義します。

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- 同一ディレクトリ配下に雛型ファイルがあります。コピーし、環境に合わせて修正し利用が可能です。
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# cp /sp/uty/conf/diskadm/NR.conf.sample /sp/uty/conf/diskadm/NR.conf <Return> |
- NR.confファイルの内容を確認します。
このファイルには、現在運用中のETERNUS NR1000F seriesが定義されています。
以下の例は、1台で運用しているときの内容です。

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# NR volume information
NR(NR01){
[NDMP_PASSWORD]
"root" "passwd"
[VOLUME]
"/vol/vol1/usr" "0"
"/vol/vol1/tmp" "1"
} |
- 追加するETERNUS NR1000F seriesを定義します。もう1台のETERNUS NR1000F seriesの追加する例を以下に示します。

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# NR volume information
NR(NR01){
[NDMP_PASSWORD]
"root" "passwd"
[VOLUME]
"/vol/vol1/usr" "0"
"/vol/vol1/tmp" "1"
}
↓
# NR volume information
NR(NR01){
[NDMP_PASSWORD]
"root" "passwd"
[VOLUME]
"/vol/vol1/usr" "0"
"/vol/vol1/tmp" "1"
}
NR(NR02){ ←この行以降を追加
[NDMP_PASSWORD]
"root" "passwd2"
[VOLUME]
"/vol/vol2/home" "0"
"/vol/vol2/tmp" "1"
} |

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- NR.confファイルの書式については、『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「8.7 NR定義ファイル」を参照してください。
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- viエディタなどで、/sp/dbu/adm/setup/NDMPtape.confファイル(以後、NDMPtape.confファイルと呼ぶ)に、ダイレクトバックアップで管理する「テープドライブの名前」とETERNUS NR1000F seriesで認識している「テープドライブのalias name」の対応を記述します。
- ダイレクトバックアップを停止します。

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- ダイレクトバックアップの停止方法については、『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「7.3 停止方法」を参照してください。
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- NDMPtape.confファイルの内容を確認します。
このファイルには、現在運用中のETERNUS NR1000F seriesが定義されています。
以下の例は、1台で運用しているときの内容です。

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# NRname NR tape-device SP libraryname SP drivename Usage
"NR01" "st1" "LT160" "Drive1" "SHARE"
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- 追加するETERNUS NR1000F seriesで利用するテープドライブを定義します。もう1台のETERNUS NR1000F seriesの追加する例を以下に示します。

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# NRname NR tape-device SP libraryname SP drivename Usage
"NR01" "st1" "LT160" "Drive1" "SHARE"
↓
# NRname NR tape-device SP libraryname SP drivename Usage
"NR01" "st1" "LT160" "Drive1" "SHARE"
"NR02" "st10" "LT160" "Drive1" "SHARE" ←この行を追加
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- NDMPtape.confファイルの書式については、『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「8.8 NR使用テープドライブ定義ファイル」を参照してください。
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- ダイレクトバックアップを起動します。

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- ダイレクトバックアップの起動方法については、『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「7.1 起動方法」を参照してください。
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5.3.3.2 ETERNUS NR1000F seriesの削除
ここでは、ETERNUS NR1000F seriesとそのETERNUS NR1000F seriesのディレクトリ情報を削除する手順を説明します。
ただし、削除対象となるETERNUS NR1000F seriesのディレクトリのすべてのバックアップ履歴情報を削除する必要があります。
- 削除対象となるETERNUS NR1000F seriesに、NDMPバックアップのバックアップ履歴情報がある場合は以下の手順ですべて削除してください。
- 『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「16.5 ndmpgethist(バックアップ履歴情報の表示)」を参照して、NDMPバックアップデータの履歴情報をすべて表示します。
- 表示された履歴情報の中に、削除対象となるETERNUS NR1000F seriesの名前のついた履歴情報がある場合、『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「16.6 ndmpdelhist(バックアップ履歴情報の削除)」を参照して、すべて削除します。
- 『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「16.8 ndmpgetpolicy(バックアップポリシーの表示)」を参照して、ディレクトリに設定されているバックアップポリシーをすべて表示します。
- 表示されたバックアップポリシーの中の、削除対象となるETERNUS NR1000F seriesのディレクトリに設定されているバックアップポリシーを、『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「16.9 ndmpdelpolicy(バックアップポリシーの削除)」を参照して、すべて削除します。
- viエディタなどで、/sp/dbu/adm/setup/NDMPtape.confファイルから削除対象のETERNUS NR1000F seriesが認識しているテープドライブ情報を削除します。
- ダイレクトバックアップを停止します。

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- ダイレクトバックアップの停止方法については、『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「7.3 停止方法」を参照してください。
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- 削除するETERNUS NR1000F seriesのテープドライブ情報を削除します。

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# NRname NR tape-device SP libraryname SP drivename Usage
"NR01" "st1" "LT160" "Drive1" "SHARE"
"NR02" "st10" "LT160" "Drive1" "SHARE" ←この行を削除
↓
# NRname NR tape-device SP libraryname SP drivename Usage
"NR01" "st1" "LT160" "Drive1" "SHARE"
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- NDMPtape.confファイルの書式については、『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「8.8 NR使用テープドライブ定義ファイル」を参照してください。
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- ダイレクトバックアップを起動します。

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- ダイレクトバックアップの起動方法については、『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「7.1 起動方法」を参照してください。
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- viエディタなどで、/sp/uty/conf/diskadm/NR.confファイルから削除対象のETERNUS NR1000F seriesを削除します。

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# NR volume information
NR(NR01){
[NDMP_PASSWORD]
"root" "passwd"
[VOLUME]
"/vol/vol1/usr" "0"
"/vol/vol1/tmp" "1"
}
NR(NR02){ ←この行以降を削除
[NDMP_PASSWORD]
"root" "passwd2"
[VOLUME]
"/vol/vol2/home" "0"
"/vol/vol2/tmp" "1"
}
↓
# NR volume information
NR(NR01){
[NDMP_PASSWORD]
"root" "passwd"
[VOLUME]
"/vol/vol1/usr" "0"
"/vol/vol1/tmp" "1"
} |

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- NR.confファイルの書式については、『ダイレクトバックアップ使用手引書』の「8.7 NR定義ファイル」を参照してください。
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