SSF/Backup Facility 導入手引書 |
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第4章 シングル構成での導入 |
本章では、ダイレクトバックアップの環境設定について説明します。
チューニングが必要なカーネルパラメタとその値については、以下の表を参照してください。
資源 |
パラメタ |
説明 |
チューニング値 |
セマフォ |
semsys:seminfo_semmni |
セマフォ識別子の数 |
1 |
semsys:seminfo_semmns |
システム内のセマフォ数 |
30 |
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semsys:seminfo_semmnu |
システム内のundo造体の数 |
最大バックアップ要求多重度×2 |
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カーネルパラメタを編集するには、/etc/systemファイルにチューニングのためのレコードを追加します。既にカーネルパラメタが設定されている場合は、編集前の値(設定されていなければSolaris OSのデフォルト値)に上記の値を加算してください。
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設定内容を反映させるため、システムを再起動します。
# shutdown -y -g0 -i6 <Return> |
ダイレクトバックアップで使用するすべてのテープライブラリとテープドライブを設定ファイルに登録します。
設定は以下の手順で行います。
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設定は、以下の手順で行います。
# vi /sp/dbu/adm/setup/TapeLibrary.conf <Return> |
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# vi /sp/dbu/adm/setup/TapeDrive.conf <Return> |
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# vi /sp/dbu/adm/setup/TapeGeneral.conf <Return> |
導入時には、磁気情報未消去のテープにダイレクトバックアップが書き込みを行うことを禁止します。(禁止しない場合は、運用開始時に禁止を解除してください。)
テープ制御汎用設定ファイルに、以下の行を追加する。
"ERASED_CHECK" "1" |
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# shutdown -y -g0 -i6 <Return> |
“使用テープ装置設定ファイル(TapeLibrary.conf)”は、以下のような書式のテキストファイルです。
#LibraryName Mode LibraryController Server Kind "machine1" "USE" "LMF-LITE" "hostA" "LT160" |
書式と記述内容を説明します。
記述できる文字列 |
意味 |
“USE” |
ダイレクトバックアップ専用となり、そのテープライブラリに属するすべてのテープドライブがダイレクトバックアップで使用されます。 |
“SHARE” |
ダイレクトバックアップとダイレクトバックアップ以外のバックアップソフトウェアで共有となり、そのテープライブラリの一部がダイレクトバックアップで使用されます。ダイレクトバックアップが使用するテープドライブは、使用ドライブ装置設定ファイルに定義されたものとなります。 |
“NOTUSE” |
ダイレクトバックアップではそのテープライブラリを使用しません。 |
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“使用ドライブ装置設定ファイル(TapeDrive.conf)”は、以下の書式を持つテキストファイルです。
#LibraryName DriveName Mode "machine1" "drive1" "USE" "machene1" "drive2" "NOTUSE" |
書式と記述内容を説明します。
記述できる文字列 |
意味 |
“USE” |
そのテープドライブがダイレクトバックアップで使用されます。 |
“NOTUSE” |
ダイレクトバックアップではそのテープドライブを使用しません。 |
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“テープ制御汎用設定ファイル(TapeGeneral.conf)”は、以下の書式を持つテキストファイルです。
#Parameter_Name Value "ERASED_CHECK" "1" |
書式と記述内容を説明します。
記述できる文字列 |
説明 |
"ERASED_CHECK" |
新規テープの種別チェック機能の有効/無効を指定します。 |
記述できる文字列 |
意味 |
"0" |
磁気情報消去済み/未消去のテープとも新規テープとして利用できます。 |
"1" |
磁気情報消去済みのテープのみ新規テープとして利用できます。 |
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以下の論理ユニットに対して、その用途を設定します。
なお、論理ユニットプールを使用しないテープへのバックアップの場合には、SPシリーズに接続するETERNUS ディスクアレイの名前のみで論理ユニット情報は記述する必要はありません。
/sp/uty/conf/diskadm/luinfo.confに論理ユニットとその用途を記述します。以下の書式にしたがってください。
GR (<GR name>) { <volume type> <volume number> <usage> <volume type> <volume number> <usage> ・ ・ ・ } GR (<GR name>) { <volume type> <volume number> <usage> <volume type> <volume number> <usage> ・ ・ ・ } ・ ・ ・ |
論理ユニットプールを使用しないテープへのバックアップの場合には、以下の書式に従ってください。
GR (<GR name>) { } GR (<GR name>) { } ・ ・ ・ |
項目 |
意味 |
GR name |
SPシリーズに接続するETERNUS ディスクアレイの名前を指定してください。
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volume type |
volume number で指定する論理ユニットの、ハードウェア上種類を指定します。
本書による導入作業では、1を指定してください。 |
volume number |
論理ユニット番号(16進数)です。論理ユニット番号とは、論理ユニットを登録した時にETERNUSmgrによって付けられる値です。 |
Usage |
バックアップ運用における使用用途を指定します。
本書による導入作業では、マルチパスを作成した論理ユニットには1を、バックアップ論理ユニットには2を指定してくさだい。 |
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# cp /sp/uty/conf/diskadm/luinfo.conf.sample /sp/uty/conf/diskadm/luinfo.conf <Return> |
各項目間は、空白文字で区切ってください。なお、先頭文字が“#”で始まる行は、コメント行として扱われます。以下に記述例を示します。
# This line is a comment GR (GR001) { 1 0 2 1 1 2 1 aa 1 } GR (GR002) { 1 1 2 1 2 2 1 ab 1 } |
論理ユニットプールを使用しないテープへのバックアップの場合の記述例を示します。
# This line is a comment GR (GR001) { } GR (GR002) { } |
ダイレクトバックアップがETERNUS ディスクアレイにアクセスするために使用するマルチパスを、/sp/uty/conf/diskadm/devpath.confファイルに記述してください。(管理ファイル領域を構築するETERNUS ディスクアレイは、管理ファイルを配置する論理ユニットを使用します。5本全てを指定してください。それ以外のETERNUS ディスクアレイは、アクセスパス用の論理ユニットの4本を指定してください。)
一つのマルチパスを一行で記述します。マルチパスの最後には、"s2"を追加してください。
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/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s2 |
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# cp /sp/uty/conf/diskadm/devpath.conf.sample /sp/uty/conf/diskadm/devpath.conf <Return> |
ダイレクトバックアップが使用するディスクアレイ装置を特定するために、各装置毎の識別名を設定します。ここでは、オプションのストレージシステム管理機能を使用しない場合の手順を示します。
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以下のように、ディスクアレイ装置名の設定を行います。
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ディスクアレイ装置名とBOXIDの対応をGRinfo.db ファイルに定義します。
各ETERNUS ディスクアレイごとに、マルチパスを1つ引数に指定して、STXGetBoxIDコマンドを実行します。コマンドの引数にする時は、マルチパスの末尾に"s2"を追加してください。
コマンドの出力は以下のようになります。下線部で示す文字列がBOXIDです。
# /opt/FJSVgrapi/64/bin/STXGetBoxID /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s2 <Return> BoxID OLU EXTENT SIZE 00GR740#######GR74B01#####BP47########## 90h 0h 9f8000h Device information Dump 0000 : 00000000 00000000 00000000 00000000 ・ ・ ・ 00f0 : 00000000 00000000 00000000 00000000 # |
名前は、以下の形式で/sp/dbu/adm/setup/GRinfo.db ファイルを作成し、2行目から記述します。1行目は"update: manual"と記述してください。
<GR name> <設定対象となるETERNUS ディスクアレイのBOXID> |
<GR name>はluinfo.confの設定で名づけた名前です。<設定対象となるETERNUS ディスクアレイのBOXID>には前手順で取得したBOXIDを指定します。
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以下に例を示します。
# vi /sp/dbu/adm/setup/GRinfo.db <Return> |
ETERNUS ディスクアレイが複数台ある場合、同じように3行目、4行目、・・・と名前を追加してください。
GRinfo.db ファイルのファイル属性が以下の値になっていることを確認してください。
オーナ :root モード :644 グループ:sys |
上記の値になっていない場合は、以下のコマンドで変更してください。
# chown root /sp/dbu/adm/setup/GRinfo.db <Return> # chmod 644 /sp/dbu/adm/setup/GRinfo.db <Return> # chgrp sys /sp/dbu/adm/setup/GRinfo.db <Return> |
chkluinfoコマンドで、luinfo.confファイル、devpath.confファイルの設定および、ディスクアレイ装置名とBOXIDの関係をダイレクトバックアップに認識させます。
# /opt/FJSVsputl/bin/chkluinfo <Return> |
SSF/Backup Facilityと接続されているETERNUS ディスクアレイがETERNUS3000、ETERNUS4000の場合で、以下の状態が発生した場合、ETERNUS ディスクアレイの情報取得を行う必要があります。
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# /opt/FJSVsputl/bin/dbu_get_oluinfo -l GRIPAddress <Return> |
GRIPAddress は、環境設定を行った当該 ETERNUS ディスクアレイのIPアドレスです。
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# mplbconfig -q <Return> |
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