SSF/Backup Facility 導入手引書
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第8章 オプション製品の追加導入

8.7 Storage Cruiser

Storage Cruiserには、機能範囲の異なる製品として、マネージャとエージェントがあります。

 

8.7.1 マネージャ 

 

8.7.1.1 マネージャのインストール

インストール手順を以下に示します。クラスタ構成の場合は、両ノードで行ってください。

  1. スーパユーザでログインします。

    Storage CruiserをインストールするSPシリーズのコンソール上で、スーパユーザでログインします。

     

  2. 当ソフトウェアの入ったCD-ROMを挿入します。

     

  3. インストールコマンドを実行します。

    # cd /cdrom/cdrom0/manager/Solaris <Return>
    # ./scinstall.sh <Return>


     

  4. 以下の対話処理を行ってください。
    ETERNUS SF Storage Cruiser 13.0
    All Rights Reserved, Copyright(c) FUJITSU LIMITED 2003-2006
    
    This program will install "ETERNUS SF Storage Cruiser" "Manager" on your system.
     Do you want to continue the installation of this package?
    (default: n) [y,n,?] y <Return>
    INFO  : Starting Installation of ETERNUS SF Storage Cruiser ...
    
    ...
    
    INFO  : Package FJSVssmgr was successfully installed.
    
     
    ...

     

  5. インストールが正常に完了すると、以下のメッセージが表示されます。

    INFO : "ETERNUS SF Storage Cruiser" Manager was installed successfully.


  6. 以下のコマンドを実行して、CD-ROMを取り出します。

    # cd / <Return>
    # eject cdrom <Return>

     

    インストールが失敗すると、以下のメッセージが出力されます。

    ERROR : Required パッケージ名 is not installed.
    または
    ERROR : Exclusive package "ソフトウェア名" is installed.
    または
    ERROR : Package パッケージ名 is already installed.
    または
    ERROR : Installing パッケージ名 was failed.

    インストールが失敗した場合は、以下のコマンドでパッケージを削除してください。

    # cd /cdrom/cdrom0/manager/Solaris
    # ./scuninstall.sh <RETURN>

    パッケージの削除完了後、手順 3. の scinstall.sh コマンドを実行してインストールをやり直してください。

8.7.1.2 マネージャの設定 

 

8.7.1.2.1 シングル構成の設定

  1. /etc/servicesファイルを編集します。

    /etc/servicesファイルに、以下のサービス名が定義されていることを確認します。定義されていない場合は、定義を追加してください。

    sscruisera   4917/tcp
    nfport       23456/tcp
    rcxport      23459/tcp

     

  2. 管理者用ログインアカウントを作成するために、以下のコマンドを実行します。

    # /opt/FJSVssmgr/bin/scsetup <Return>

    • 管理者用ログインアカウントの作成については、『ETERNUS SF Storage Cruiser インストールガイド』の「4.1.4.2 管理者用ログインアカウント作成」を参照してください。

     

  3. 管理ファイルを /sp/sanma 配下に移動します。

    # mv /var/opt/FJSVssmgr /sp/sanma <Return>

     

  4. 管理ファイルの移動先へリンクを張ります。

    # ln -s /sp/sanma/FJSVssmgr /var/opt/FJSVssmgr <Return>

     

  5. 管理サーバ起動IPアドレスを設定します。

    # /opt/FJSVssmgr/bin/setswnode -i ノードのIPアドレス <Return>

     

  6. システムを再起動します。

    # shutdown -y -g0 -i6 <Return>

     

8.7.1.2.2 クラスタ構成の設定

  • ここでの説明は、userApplicationが登録されていないことを前提にしています。

 

  1. プライマリノードとセカンダリノードで/etc/servicesファイルを編集します。

    /etc/servicesファイルに、以下のサービス名が定義されていることを確認します。定義されていない場合は、定義を追加してください。

    sscruisera   4917/tcp
    nfport       23456/tcp
    rcxport      23459/tcp

     

  2. 管理者用ログインアカウントを作成するために、以下のコマンドを実行します。

    # /opt/FJSVssmgr/bin/scsetup <Return>

    • 管理者用ログインアカウントの作成については、『ETERNUS SF Storage Cruiser インストールガイド』の「4.1.4.2 管理者用ログインアカウント作成」を参照してください。


  3. プライマリノードで Global Disk Services ボリュームを起動します。

    ここでいうGlobal Disk Services ボリュームは、以下の用途で使用するために割当てたボリュームを指しています。

    # sdxvolume -N -c class0001 -v volume0011 <Return>

     

  4. プライマリノードで[ストレージシステム管理機能のリポジトリ]スライスをマウントします。

    # mount /dev/sfdsk/class0001/dsk/volume0011 /sp/sanma <Return>

     

  5. プライマリノードでクラスタセットアップコマンドを実行します。

    以下のコマンドを実行してください。

    # /opt/FJSVssmgr/cluster/esc_clsetup-k Primary -m /sp/sanma -i <引継ぎIPアドレス> <Return>

     

  6. セットアップ対象を確認します。

    コマンドで指定した情報が表示されます。表示された内容を確認の上、<Return>キーを押します。セットアップを中止する場合は、nを入力します。

    ETERNUS SF Storage Cruiser settings are as follows.
            Cluster system : PRIMECLUSTER
            Node type      : Primary
            Mount point    : /sp/sanma
            IP Address     : 10.10.10.10
    Manager cluster setup : Are you sure? [y,n,?]<Return>

     

  7. プライマリノードのセットアップが実行されます。

    swsam8121 パッケージ用クラスタコマンドを実行します。パッケージ名=FJSVssmgr
    /opt/FJSVssmgr/swnode.ini is created normally.
    IP Address = 10.10.10.10
    Storage Management Server's Name = “10.10.10.10に対応したホスト名”
    swsam8135 パッケージ用クラスタコマンドは正常終了しました。パッケージ名=FJSVssmgr
    swsam8100 プライマリノードのクラスタ設定は正常に終了しました。引き続きセカンダリ
    ノードのクラスタ環境を作成してください。

     

  8. プライマリノードで[共有データ]スライスをアンマウントします。

    # umount /sp/sanma <Return>

     

  9. プライマリノードで Global Disk Services ボリュームを停止します。

    ここでいうGlobal Disk Services ボリュームは、以下の用途で使用するために割当てたボリュームを指しています。

    # sdxvolume -F -c class0001 -v volume0011 <Return>

     

  10. セカンダリノードで Global Disk Services ボリュームを起動します。

    ここでいうGlobal Disk Services ボリュームは、以下の用途で使用するために割当てたボリュームを指しています。

    # sdxvolume -N -c class0001 -v volume0011 <Return>

     

  11. セカンダリノードで[ストレージシステム管理機能のリポジトリ]スライスをマウントします。

    # mount /dev/sfdsk/class0001/dsk/volume0011 /sp/sanma <Return>

     

  12. セカンダリノードでクラスタセットアップコマンドを実行します。

    # /opt/FJSVssmgr/cluster/esc_clsetup -k Secondary -m /sp/sanma <Return>

     

  13. セットアップ対象を確認します。

    コマンドで指定した情報が表示されます。表示された内容を確認の上、<Return>キーを押します。セットアップを中止する場合は、nを入力します。

    ETERNUS SF Storage Cruiser settings are as follows.
            Cluster system : PRIMECLUSTER
            Node type      : Secondary
            Mount point    : /sp/sanma
            IP Address     : 10.10.10.10
    Manager cluster setup : Are you sure? [y,n,?]<Return>

     

  14. セカンダリノードのセットアップが実行されます。

    swsam8121 パッケージ用クラスタコマンドを実行します。パッケージ名=FJSVssmgr
    /opt/FJSVssmgr/swnode.ini is created normally.
    IP Address = 10.10.10.10
    Storage Management Server's Name = “10.10.10.10に対応したホスト名”
    swsam8135 パッケージ用クラスタコマンドは正常終了しました。パッケージ名=FJSVssmgr
    swsam8101 セカンダリノードのクラスタ設定は正常に終了しました。

     

  15. セカンダリノードで[共有データ]スライスをアンマウントします。

    # umount /sp/sanma <Return>

     

  16. セカンダリノードで Global Disk Services ボリュームを停止します。

    ここでいうGlobal Disk Services ボリュームは、以下の用途で使用するために割当てたボリュームを指しています。

    # sdxvolume -F -c class0001 -v volume0011 <Return>

     

  17. Cmdlineリソースの作成をします。

    Cmdlineリソースを作成します。表示される画面で、以下のように設定します。

     

  18. プロシジャリソースの作成をします。

    プロシジャリソースを作成します。表示される画面で、以下のように設定します。

     

  19. userApplicationの登録をします。

    登録したStorage CruiserのクラスタリソースをuserApplicationに登録します。

     

8.7.2 エージェント 

 

8.7.2.1 エージェントのインストール

インストール手順を以下に示します。クラスタ構成の場合は、両ノードで行ってください。

  1. スーパユーザでログインします。

    Storage CruiserをインストールするSPシリーズのコンソール上で、スーパユーザでログインします。

     

  2. 当ソフトウェアの入ったCD-ROMを挿入します。

     

  3. 以下のコマンドを実行し、エージェントをインストールします。

    # cd /cdrom/cdrom0/agent/Solaris <Return>
    # ./scagtinstall.sh<Return>

     

  4. 以下の対話処理を行ってください。
    </cdrom/eternus_ssc_2/agent/Solaris/pkg> 中のパッケージインスタンス <FJSVssage> を処理中です
    。
    
    Storage System Agent for ETERNUS SF
    (sparc) 13.0.0
    All Rights Reserved, Copyright(c) FUJITSU LIMITED 2006
    
    Please enter install directory. (default: /opt) [?,q] <Return>
    
    Please enter variable configuration directory. (default: /var/opt) [?,q] <Return>
    
    Please enter fixed configuration directory. (default: /etc/opt) [?,q] <Return>
    </opt> をパッケージのベースディレクトリとして使用します。
    
    ...
    
    このパッケージには、パッケージのインストール処理中にスーパーユーザーの
    アクセス権で実行するスクリプトが含まれています。
    
    <FJSVssage> のインストールを継続しますか [y,n,?] y <Return> 
    
    Storage System Agent for ETERNUS SFを <FJSVssage> としてインストール中です。
    
    ...
    
    <FJSVssage> のインストールに成功しました。
    #

     

  5. 以下のコマンドを実行してCD-ROMを取り出します。

    # cd / <Return>
    # eject cdrom <Return>

     

8.7.2.2 エージェントの設定 

  1. /etc/servicesファイルを編集します。クラスタ構成の場合は、両ノードで行ってください。

    /etc/servicesファイルに、以下のサービス名が定義されていることを確認します。定義されていない場合は、定義を追加してください。

    sscruisera 4917/tcp

     

  2. エージェントの停止
    エージェントが動作している場合、以下のコマンドを入力し、エージェントを停止します。

    # /opt/FJSVssage/bin/pstorageagt <Return>

     

  3. エージェントに管理LANのアドレスを設定します。

    # /opt/FJSVssage/bin/setagtip -i 自ノードのIPアドレス <Return>

     

  4. システムを再起動します。

    # shutdown -y -g0 -i6 <Return>

     

8.7.3 他のサーバにマネージャがインストールされている場合の設定 

ストレージシステム管理機能を利用してディスクアレイ装置名を設定しない場合は、本設定は不要です。

  1. シェルスクリプトの修正

    getsaninfo.shを編集します。クラスタ構成の場合は、本作業を両ノードで行ってください

    # vi /opt/FJSVsplib/bin/getsaninfo.sh <Return>

     

    Storage Cruiserのマネージャが稼働しているサーバのホスト名を追加してください。

    #!/bin/sh
    #ident  "@(#)/usr/src/SPmisc/getsaninfo.sh      6.1 04/16/04 11:30:19 - FUJITSU"
    ##ident "@(#)/usr/src/SPmisc/getsaninfo.sh      5.1 08/05/03 21:18:32 - FUJITSU"
    #
    # All Rights Reserved, COPYRIGHT(C) FUJITSU LIMITED 2000,2001,2002,2003.
    #
    
    HOST=Storage Cruiserのマネージャが稼働しているサーバのホスト名
    
    SANADMSH=sanadmsh
    SANADMPATH=/opt/FJSVswsam/bin:/opt/FJSVssmgr/bin
    SANADMSH1=/opt/FJSVswsam/bin/${SANADMSH}
    SANADMSH2=/opt/FJSVssmgr/bin/${SANADMSH}
    
    if [ -x "${SANADMSH1}" ]
    then
            SANADMSH=${SANADMSH1}
    elif [ -x "${SANADMSH2}" ]
    then
            SANADMSH=${SANADMSH2}
    fi
    
    if [ -x "${SANADMSH}" ]
    then
            ${SANADMSH} info -f
    else
            if [ -n "${HOST}" ]
            then
                    /bin/rsh ${HOST} PATH=${SANADMPATH} ${SANADMSH} info -f
            else
                    exit 1
            fi
    fi

     

  2. /etc/hostsファイルの修正

    /etc/hostsファイルに、Storage Cruiserのマネージャが稼働しているサーバのIPアドレスとホスト名を定義してください。

    この時、Storage Cruiserのマネージャが稼働しているサーバがクラスタ構成の場合は、引継ぎIPアドレスを定義してください。

 

  • Storage Cruiserのマネージャが稼働しているサーバへの、root権限でのrsh(リモートシェル)利用を許可してください。Storage Cruiserのマネージャが稼働しているSPシリーズで、以下の設定を行ってください。
  1. Storage Cruiserのマネージャが稼働しているサーバの/etc/inet/hostsファイルに、Storage CruiserのエージェントがインストールされたSPシリーズのIPアドレスとホスト名を定義してください。(クラスタ構成の場合は、両ノードのホスト名を定義してください。)

     

  2. Storage Cruiserのマネージャが稼働しているサーバの/.rhostsファイルに、Storage CruiserのエージェントがインストールされたSPシリーズのホスト名と“root”を定義してください(クラスタ構成の場合は、両ノードのホスト名を定義してください)。ファイルが存在しない場合は、新規に作成してください。

    シングル構成の場合

    ホスト名     root

     

    クラスタ構成の場合

    プライマリノードのホスト名     root
    セカンダリノードのホスト名     root

     

  3. /etc/inetd.conf ファイルに記述されている以下の行を有効にしてください。
    shell stream  tcp     nowait  root    /usr/sbin/in.rshd       in.rshd

     

  4. inetd を再起動します。

    # pkill -HUP inetd <Return>

     

8.7.4 ディスクアレイ装置名の設定

ストレージシステム管理機能を使用してディスクアレイ装置名の設定を行います。

  1. Storage Cruiserのクライアントを起動します。

    Storage Cruiserのクライアントをインストールした端末で、Storage Cruiserのクライアントのアイコンをダブルクリックします。

     

  2. 以下のログイン画面が表示されます。

    運用管理サーバ名にはSPシリーズのIPアドレス(クラスタ構成の場合は引継ぎIPアドレス)を入力します。ユーザ名とパスワードには、「8.7.1.2.1 シングル環境の設定」、または「8.7.1.2.2. クラスタ環境の設定」の手順2. で作成した管理者用ログインアカウントの値を入力してください。

     

  3. ディスクアレイ装置名の設定

    ストレージシステム管理のメインビューから、ディスクアレイ装置名を設定します。名前を設定する時は、以下の規則にしたがってください。

    • ディスクアレイ装置名は、luinfo.confの編集の際に設定した“GR name”と同一の名称を指定してください。
    1. [操作(C)]メニューから[装置][検索(F)]を選択します。ETERNUS ディスクアレイのIPアドレスを入力して、OKをクリックしてください。

       

    2. 装置アイコンを左クリックにて選択し、[操作(C)]メニューから[装置][追加]を選択します。装置追加確認ダイアログが表示されますので、OKをクリックしてください。

       

    3. 装置種に応じてパスワード入力画面が表示されます。対応する情報を入力し、OKをクリックしてください。
      • GR720の場合: rootアカウントのパスワード
      • GR720以外のETERNUS ディスクアレイの場合: 不要

       

    4. 名前を設定したいETERNUS ディスクアレイに対応する装置アイコンを選択してください。

       

    5. 装置名登録のダイアログを表示します。

      メニューの[装置]から[装置管理名変更]を実行してください。

       

    6. ダイアログに名前を入力し、OKをクリックしてください。

       

    7. SPシリーズのコンソールで、chkluinfoコマンドを実行します。

      chkluinfoコマンドで、luinfo.confファイル、devpath.confファイルの設定および、ディスクアレイ装置名とBOX-IDの関係をダイレクトバックアップに認識させます。

      # /opt/FJSVsputl/bin/chkluinfo <Return>


     

    • 設定したディスクアレイ装置名は、chkluinfoコマンドを実行後には変更できません。

     

 


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