ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 テープバックアップ連携編 13.0 -Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Sever(TM) 2003-, -Solaris-, -HP-UX-, -Linux-, -AIX- |
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本章では、AdvancedCopy Managerテープバックアップ運用を開始するために必要なテープサーバ上で行う設定について説明します。
デバイス・クラスの設定について説明します。
設定は、TSMのコマンドにて行います。デバイス・クラスはTSMが使用できるデバイス・タイプを表します。TSMは、どのタイプの装置、テープを使用するかをデバイス・クラスを使用して判別します。デバイス・クラスの設定方法は以下の通りです。
なお、コマンドの詳細は、TSMのマニュアル『ETERNUS SF TSM 管理者のための解説書』を参照してください。
tsm> define devclass <デバイス・クラス名> devtype=<デバイス・タイプ> format=<フォーマット> library=<ライブラリ名> <マウント関連オプション> |
以下は、ライブラリ名に「LT160」、デバイス・タイプに「LTO」、フォーマットに「drive」、デバイス・クラス名に「DRIVECLASS1」を設定する場合の例です。
tsm> define devclass DRIVECLASS1 devtype=LTO format=drive library=LT160 |
デバイス・クラスを識別するための任意の名前を指定します。
デバイスの種別を指定します。
テープに記録する際のフォーマット種別を指定します。
ライブラリ定義で設定したライブラリ名を指定します。
テープをドライブ装置にマウントする際のオプションを指定します(省略可)。代表的なオプションは、以下の通りです。
デバイス・クラスに関連付けされたライブラリ装置に搭載されているドライブ装置において、TSMが同時にドライブを使用する(同時にテープをマウントできる)上限値を指定します。2つドライブ装置を持つライブラリ装置では、「mountlimit=2」とします。省略した場合は1です(1つ以上のドライブを同時に使用できません)。
一度マウントされたテープをTSMがアンマウントするまでの時間を指定します。この機能によって、一度マウントされたテープに対して再度マウント要求が発生した場合に、マウント時間の節約ができます。省略した場合、60分となります。テープを使用した後直ぐにアンマウントしたい場合は、「mountretention=0」(0分)にセットします。
TSMがマウント要求をライブラリ装置に発行してから、実際にテープがマウントされるまでに、この時間以上経過すると、そのマウント要求をエラーとして返します。省略した場合、60分となります。特に要件がなければ、本値は省略値で構いません。
デバイス・クラスは、以下のコマンドで確認できます。
tsm> query devclass format=detail |
ストレージ・プールの設定について説明します。
ストレージ・プールの設定は、TSMのコマンドにて行います。なお、コマンドの詳細は、TSMのマニュアル『ETERNUS SF TSM 管理者のための解説書』を参照してください。
ストレージ・プールは、バックアップ出力先の論理的なエリアです。テープをストレージ・プールに論理的に割り当てておくことで、バックアップ時に該当するストレージ・プール内の媒体にバックアップされます。ストレージ・プールの作成方法は以下の通りです。
tsm> define stgpool <プール名> <デバイス・クラス名> maxscratch=<スクラッチ・ボリューム最大数> |
以下は、デバイス・クラスに「DRIVECLASS1」スクラッチ・ボリューム最大数に「50」、プール名に「POOL1」を設定する場合の例です。
tsm> define stgpool POOL1 DRIVECLASS1 maxscratch=50 |
ストレージ・プールを識別するための任意の名前を指定します。
デバイス・クラスの定義で指定したデバイス・クラス名を指定します。
スクラッチ・ボリューム(スクラッチ運用で使用するテープ)としてストレージ・プールに取り込める最大ボリューム数を指定します。
スクラッチ・ボリュームを使用しない場合は、0を指定します。
テープの投入について説明します。テープの投入は、TSMのコマンドにて行います。なお、コマンドの詳細は、TSMのマニュアル『ETERNUS SF TSM 管理者のための解説書』を参照してください。
TSMでは、テープをライブラリ装置に入れる(投入する)ことを「チェックイン(CHECKIN)」と呼びます。反対に、ライブラリ装置から取り出す(排出)することを、「チェックアウト(CHECKOUT)」と呼びます。
チェックインしたテープは、そのままでは使用できず、必ずボリュームの定義(「define volume」コマンド)でTSMのストレージ・プールに登録する必要があります。ただし、スクラッチ・ボリュームとして使用するテープは登録する必要がありません。また、新規テープチェックインする場合は、テープの初期化(ラベル付け)が必要です。
「label libvolume」コマンドで、テープの初期化(ラベル付け)とチェックインを同時に行ないます。新規テープを使用する場合は、テープのラベル付けは必須です。
なお、テープのラベル付けを行うと、元々あったテープ内のデータは使用できなくなります。
特定のテープをチェックインしたい場合について説明します。
本コマンド起動前にテープをライブラリ装置の投入口に挿入しておきます。
tsm> label libvolume <ライブラリ名> <ボリューム名> checkin=<scratchまたはprivate> overwrite=yes |
以下は、ライブラリ名に「LT160」、ボリューム名に「DAT001」、スクラッチ・ボリュームでラベル付けしてチェックインする場合の例です。
tsm> label libvolume LT160 DAT001 checkin=scrach overwrite=yes |
「label libvolume」コマンドの状況は、以下のコマンドで確認できます。
tsm> query process |
ライブラリ装置にチェックインされたテープは、以下のコマンドで確認できます
tsm> query libvolume format=detail |
ボリューム名を指定せずに自動的にライブラリ装置内にあるボリュームのチェックインを行う方法について説明します。「label libvolume」コマンドに「search=yes」オプションをつけることで行うことができます。
tsm> label libvolume <ライブラリ名> search=yes labelsource=<barcodeまたはprompt> checkin=<scratchまたはprivate> overwrite=yes |
以下は、ライブラリ「LT160」内をサーチし、ボリューム名をバーコードラベルから読み取り、スクラッチ・ボリュームでチェックインする場合の例です。
tsm> label libvolume LT160 search=yes labelsource=barcode checkin=scratch overwrite=yes |
「label libvolume」コマンドの状況は、以下のコマンドで確認できます。
tsm> query process |
ライブラリ装置にチェックインされたテープは、以下のコマンドで確認できます
tsm> query libvolume format=detail |
初期化(ラベル付け)済みのテープをチェックインする方法について説明します。「checkin libvolume」コマンドを使用します。
特定のテープをチェックインしたい場合について説明します。
本コマンド起動前にテープをライブラリ装置の投入口に挿入しておきます。
tsm> checkin libvolume <ライブラリ名> <ボリューム名> checkin=<scratchまたはprivate> |
以下は、ライブラリ「LT160」、ボリューム「DAT001」をスクラッチ・ボリュームでチェックインする場合の例です。
tsm> checkin libvolume LT160 DAT001 checkin=scrach |
「checkin libvolume」コマンドの状況は、以下のコマンドで確認できます。
tsm> query process |
ライブラリ装置にチェックインされたテープは、以下のコマンドで確認できます
tsm> query libvolume format=detail |
ボリューム名を指定せずに自動的にライブラリ装置内にあるボリュームのチェックインを行う方法について説明します。「checkin libvolume」コマンドに「search=yes」オプションをつけることで行うことができます。
tsm> checkin libvolume <ライブラリ名> status=<scratchまたはprivate> checklabel=<yes または barcode > search=yes |
以下は、ライブラリ「LT160」内をサーチし、ボリューム名をバーコードラベルから読み取り、スクラッチ・ボリュームでチェックインする場合の例です。
tsm> checkin libvolume LT160 status=scratch checklabel=yes search=yes |
「checkin libvolume」コマンドの状況は、以下のコマンドで確認できます。
tsm> query process |
ライブラリ装置にチェックインされたテープは、以下のコマンドで確認できます
tsm> query libvolume format=detail |
プライベート運用でチェックインされたテープ(『status=private』オプションでチェックインされたテープ)を使用する場合は、ストレージ・プールに登録する必要があります。
なお、スクラッチ運用で使用するテープは、この手順は不要です。
tsm> define volume <ストレージ・プール名> <ボリューム名> |
以下は、ストレージ・プール「DAT-POOL」にボリューム「DAT001」を設定する場合の例です。
tsm> define volume DAT-POOL DAT001 |
登録されたボリュームは、以下のコマンドで確認できます。
tsm> query volume <ボリューム名> format=detail |
登録されたボリュームの情報は、以下のコマンドで確認できます
tsm> query content <ボリューム名> format=detail |
バックアップ時に、コピー・ストレージ・プールに同時書き込みを行うための設定について説明します。この設定は、TSMのコマンドにて行います。コピー・ストレージ・プールは最大10個まで指定可能です。
既存のストレージ・プールで、ストレージ・プール同時書き込みを行うには、以下の様に行います。
tsm> define stgpool <プール名> <デバイス・クラス名> pooltype=copy maxscratch=X |
以下は、デバイス・クラス名に「DEVC1」、プール名に「COPYPOOL」を定義する場合の例です。
tsm> define stgpool COPYPOOL DEVC1 pooltype=copy maxscratch=50 |
tsm> define volume <ストレージ・プール名> <ボリューム名> |
以下は、ストレージ・プール「COPYPOOL」にボリューム「VOL001」を設定する場合の例です。
tsm> define volume COPYPOOL VOL001 |
tsm> update stgpool <ストレージ・プール名> copystgpools=<コピー・ストレージ・プール名> |
以下は、コピー・ストレージ・プールとして「COPYPOOL」を定義する場合の例です。
tsm> update stgpool POOL1 copystgpools=COPYPOOL copycontinue=yes |
tsm> query stgpool format=detail |
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