Apdesigner プログラマーズガイド |
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第2部 アプリケーション開発編 | > 第5章 アプレットを開発する |
アプレットを開発、運用する場合の留意事項について以下に示します。
アプレット支援ライブラリなどのApworksのライブラリをサーバに置き、アプレットで使用する方法を以下に説明します。
Apworksのライブラリは、Webサーバのフォルダ配下にインストールします。
HTMLのAPPLETタグでは、プロジェクトとApworksのライブラリを含むフォルダをコードベースとします。"project1"フォルダの中にHTMLとproject1.jarをもち、ライブラリf5drjads.jarを使用する例を以下に示します。
必要なライブラリについては、"運用時に必要なJARファイル"を参照してください。
<APPLET CODE=project1.class CODEBASE="../" WIDTH=600 HEIGHT=400 ARCHIVE="project1/project1.jar, apwlib/f5drjads.jar"> </APPLET>
アプレット支援ライブラリを用いてアプレット間で連携を行う場合は、連携するアプレットのコードベースをすべて同じフォルダにする必要があります。
Webブラウザによって、アプレットが画面で表示されるサイズなどに若干の違いがあります。また、Webブラウザのオプション設定によって、アプレットの動作を変更できるものもあります。
一般的にはほとんど問題となりませんが、画面の詳細を問題にする場合は、Webブラウザを限定するか、後述のJavaプラグインを利用することになります。
また、ブラウザのJavaScriptやHTMLのサポートレベルにも注意する必要があります。
Javaプラグインは、Webブラウザの提供するJavaVM(実行環境)を利用しないで、外付けのJavaVM(たとえば、JDKのJavaVM)を利用して、アプレットを実行する仕組みです。
Javaプラグインを利用することにより、JDK1.1系だけをサポートするWebブラウザでもJava2により作成したアプレットを実行することができます。
Javaプラグインを利用する場合、クライアントマシンにプラグインをインストールする必要があります。
Apworksでは、J Business Kitに付属しているJavaプラグインを提供しています。詳細については、"J Business Kitオンラインマニュアル"の"付録 JBKプラグイン"を参照してください。
Javaプラグインを利用した場合、デバッグはできません。
悪意をもつアプレットによる被害を防ぐために、アプレットからはローカルファイルやほかのサーバへのアクセスが禁止されています。
アプレットから、データベースやグループウェア連携など、サーバと通信をする機能を使う場合には、アプレットが存在するWebサーバにデータベースやグループウェアなどのサーバ環境を作成する必要があります。
Webサーバの負荷を軽減するためには、Webサーバ上にサーブレットやEnterprise JavaBeans(以降では、EJBと略します)などのサーバアプリケーションを置き、アプレットはサーバアプリケーションと通信し、サーバアプリケーションから別のサーバ(データベースサーバなど)にアクセスするようにします。
アプレットからは、Webサーバ上のEJBを利用することができます。
アプレットの開発時には、Enterprise Bean(以降では、EBと略します)のスタブをプロジェクトに追加し、プロジェクトのJARファイルに結合します。また運用時には、EJBで使用するライブラリをサーバにインストールする必要があります。
EJBについては、"Enterprise JavaBeans(EJB)を開発する"を参照してください。
アプレットから、Webサーバ上のデータベースを利用することができます。
Webサーバ上のデータベースを利用する場合は、クライアントマシンにデータベースに合ったJDBCドライバをインストールする必要があります。
Apworksでは、J Business Kit データベースアクセスライブラリを提供しています。
J Business Kit データベースアクセスライブラリは、画面との連携機能を持つ、小規模システム向けライブラリです。詳細については、"J Business Kitオンラインマニュアル"を参照してください。
アプレットからの印刷はアプレットのセキュリティにより禁止されています。J Business KitのJBKプラグインを使用すると、印刷だけ単独でセキュリティレベルを変更し、印刷を可能にすることができます。また、ブラウザによっては同様に、印刷だけのセキュリティレベル変更が可能です。
簡単に印刷を行うには、印刷するイメージをJavaフォームとして作成します。Javaフォームをもとに印刷を行う例を以下に示します。
// 印刷するフォームを作成します。 MyForm form = new MyForm(); // フォーム上の項目配置を強制します。 form.doLayout(); // フォームにデータを設定します。 form.text1.setText("Hello"; ... // 印刷します。 PrintJob pjob = Toolkit.getDefaultToolKit().getPrintJob( null, "MyForm", null); Graphics g = pjob.getGraphics(); form.paint(g); g.dispose(); pjob.end();
セキュリティの操作を行わなくても、サーブレットを用いてWebブラウザのHTML印刷機能を利用した印刷が可能です。サーブレットでは、印刷イメージのHTMLを出力します。アプレットでは、"Webブラウザをとおしてサーブレットと連携する"に示す方法で、ターゲット名に新しいウィンドウを指定してサーブレットを起動します。新しいウィンドウに印刷イメージが表示されたら、ブラウザの印刷機能で印刷します。
精細な印刷を行うためには、J Business Kitのユーティリティライブラリに含まれる帳票ライブラリを使用できます。このライブラリは、Windowsのネイティブ機能を使用します。また、クライアントに、Interstage Apworksクライアント運用パッケージのインストールが必要です。
帳票ライブラリについては、"J Business Kitオンラインマニュアル"を参照してください。
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