Apdesigner プログラマーズガイド
目次 索引 前ページ次ページ

第2部 アプリケーション開発編> 第5章 アプレットを開発する> 5.4 サーブレットと連携するアプレットを開発する

5.4.2 Webブラウザをとおしてサーブレットと連携する

アプレットからWebブラウザをとおしてサーブレットを呼び出す方法を以下に示します。

+アプレットからサーブレットの呼出し

ADServletConnectionクラスを使うと、アプレットからサーブレットの呼出しが簡単にできます。
まず、サーブレットのURLを指定して、ADServletConnectionクラスを作成します。

// アプレットと同じ場所の"servletname"というサーブレットに接続します。
ADServletConnection servletConn = new ADServletConnection(
      new URL(getDocumentBase(), "servletname"));

サーブレットに送信するパラメタは、java.util.Hashtableクラスに格納しておきます。
execServlet()メソッドを呼ぶと、サーブレットを起動します。

// Hashtableを作成し、パラメタ"ID"を追加します。
Hashtable param = new Hashtable();
param.put("ID", "s123");
// サーブレットを実行し、結果を現在のウィンドウに表示します。
servletConn.execServlet(this, "_self", param);

+サーブレットからのデータの受取り

Webブラウザをとおしてサーブレットを呼んだ場合は、結果のHTMLがブラウザに表示されます。結果のHTMLにアプレットが貼ってある場合、新しいアプレットとして起動されます。
新しいアプレットにデータを渡すためには、HTML中のアプレットの起動パラメタでデータを渡すようにします。アプレットは、AppletクラスのgetParameterメソッドを使って、データを受け取ります。

+サーブレットの作成

Webブラウザをとおしてアプレットと連携するサーブレットは、HTMLから起動されてHTMLを表示するものと同じです。結果のHTMLにアプレットを貼りアプレット内にデータを表示したい場合は、HTML中のアプレットの起動パラメタでデータを出力するようにします。なお、サーブレットの基本的な作成方法は、"Webアプリケーションを開発する"を参照してください。
アプレットの起動パラメタを含むHTMLの例を以下に示します。

  :
<APPLET CODE="AppletName" WIDTH="600" HEIGHT="400">
  <PARAM NAME="code" VALUE="ABC1234">
  <PARAM NAME="name" VALUE="Sato">
</APPLET>
  :

+暗号化について

ブラウザ経由でサーブレットに渡すパラメタは、ブラウザのアドレス領域や履歴に表示される場合があります。このため、秘密度の高いデータは暗号化することを推奨します。
アプレット支援ライブラリでは、簡単な暗号化の仕組みを提供します。

// 2つのキーでADJammerを作成します。
ADJammer jammer = new ADJammer(123, 456);
// 文字列を暗号化します。
String encripted = jammer.encript("Hello");
// 送信された文字列を復号します。
String decripted = jammer.decript(encripted);

この暗号は2つの整数だけ指定する簡単なもので、重要なデータの送信には向きません。表示を隠す程度の用途に使用してください。


目次 索引 前ページ次ページ

All Rights Reserved, Copyright (C) 富士通株式会社 1998-2006