ETERNUS SF Storage Cruiser ユーザーズガイド 13 - Solaris (TM) オペレーティングシステム / Microsoft(R) Windows(R) - |
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この章では、運用するために必要な装置の定義及び運用の流れについて説明します。
クライアントの画面は以下のように遷移します。
監視対象のサーバノードが重複したサーバノード名を持つ場合や、監視対象のストレージが同一のSysNameを持つ場合などに、装置の検索、追加、手動組み込み時に付けられる装置名が、既に管理DB上に存在する場合があります。
その場合、末尾に"「.」+サフィックス番号"を加えたものを装置名として登録する場合があります。
サフィックス番号は0から順番に割り当てられます。
例)ServerNode.0、ServerNode.1、ServerNode.2 ...
本製品で装置を管理する場合、まず装置の検出を実施し、GUI画面に管理対象装置を表示させる必要があります。装置の検出方法には、以下の二つの方法が提供されます。検出されたアイコンは装置未登録という状態となり、画面上の装置アイコンは紫色になります。一度検出されたアイコンは、本製品のデータベースに未登録状態で記憶されます。このアイコンを削除したい場合は、装置の削除を実施してください。
ツリー上でメインビュー項目を選択、またはストレージカテゴリ内の基本ドメインを選択し、[ファイル]-[SAN機器検出]-[サブネット内検出]を選択します。この操作によって、マネージャでサポートしている自動検出対応装置のアイコンを画面に自動表示します。内部的に、SNMPによるブロードキャスト処理を実施し、本製品でサポートしている装置について画面にアイコンを自動表示します。定義ファイルの変更により他サブネットに対して装置自動検出も可能です(付録D カスタマイズを参照してください)。ただし、この機能は、他サブネット側に対してブロードキャスト処理が通過する環境のみのサポートです。
ESCエージェントおよびSSCエージェントを検出する場合は、ツリー上でメインビュー項目を選択、またはサーバカテゴリ内の基本ドメインを選択し、[ファイル]-[登録]-[サーバ登録]を選択するか、もしくは、マップ表示状態で右クリックし、表示されたポップアップメニューの[登録]-[サーバ登録]を選択します。
以下のような装置検索画面が表示されますので、IPアドレスを"10.10.10.10"のように入力して<OK>ボタンを選択してください。
ESCエージェントおよびSSCエージェント以外の装置を検出する場合は、ツリー上でメインビュー項目を選択、またはストレージカテゴリ内の基本ドメインを選択し、[ファイル]-[SAN機器検出]-[単体検出]を選択するか、もしくは、マップ表示状態で右クリックし、表示されたポップアップメニューの [SAN機器検出]-[単体検出] を選択します。
以下のような装置検索画面が表示されますので、IPアドレスを"10.10.10.10"のように入力して<OK>ボタンを選択してください。
なお、装置の検出が成功すると、自動的に装置追加処理が行われますが、この追加処理が失敗した場合には、手動で装置の追加を行ってください。
装置の追加は5.2.2 装置の追加(アイコン紫色状態から登録状態へ)を参照してください。
その際、「ユーザ名」と「パスワード」を入力する必要がありますが、それぞれ上記の「Login account」と「Login password」を入力してください。
本製品の管理対象装置とするために、未登録状態で紫色の装置アイコンを本製品内で登録する必要があります。
注意:[表示]-[画面切替え]で[リスト表示]を選択して表示している場合、リソース管理画面からは装置の追加操作ができません。
装置を管理するために、本製品に装置のユーザ名,パスワードを認識させる必要があります。
装置によって必要な情報は異なります。よって表示される項目も変わります。
<必要な情報>
本製品は装置追加時に、SNMP Trapを用いた障害監視が実施できるように、装置に対してSNMP Trap送信先アドレスの自動設定を行います。自動設定が行える対象の装置種については、1.3.5 サポートレベルを参照してください。通常この設定を自動で行いますが、本製品を用いて障害監視を行う必要がない環境では、ダイアログ内のチェックボックスのチェックを削除することにより、この機能の抑止が可能です。
対象装置に対してアクセスができない場合もしくは以下の状態の装置は装置登録ができません。
対策:ログアウトしてから実行してください。
対策:ログアウトしてから実行してください
装置登録時に、登録対象装置に接続されているファイバチャネルスイッチに対してtelnetでログイン中の場合は、ファイバチャネルスイッチから情報を確保できないためファイバチャネルスイッチと登録装置間の物理線を表示できません。この場合は、ログアウト後に[最新の状態に更新]を実行してください。
本製品の管理対象装置である装置の登録を削除し管理対象外とします。管理装置の撤去時等に使用します。
注意:[表示]-[画面切替え]で[リスト表示]を選択して表示している場合、リソース管理画面からは装置の削除操作ができません。
削除した装置は、本製品の自動装置検出で再検出した場合は再表示されます。
本メッセージダイアログ画面は、仮想化スイッチ、かつ、仮想ストレージ構成情報が保持している場合に表示されます。
仮想化スイッチを交換しないで削除する場合
仮想化スイッチを交換する場合
詳細に関しては仮想化スイッチのマニュアルを参照してください。
装置の追加時にSNMP Trap送信先アドレス自動設定機能を無効にした後、改めて当該装置の障害監視を実施する必要が生じた場合は以下の手順を実施してください。
イベント通知送信先設定が行われているかどうかを確認するには、リスト表示機能が便利です。リスト内の"イベント通知設定"フィールドを確認します。"未設定"の装置はイベント通知送信先設定が行われていません。
装置検索時および追加時に実施されるSNMP Trap送信先の自動設定機能とその正確性について図を使用しながら示します。
本製品は運用管理サーバのIPアドレスAを自動的に判断し、各管理対象装置のSNMP Trap送信先にIPアドレスAを設定します。
運用管理サーバがクラスタ構成・冗長LAN構成や複数のサブネットに接続されている構成等で、複数のIPアドレスを保持している場合です。
本製品は運用管理サーバの複数のIPアドレスの中でもできるだけ送信IPアドレスとしてふさわしいものを各装置に設定します。しかし、この論理は100%カバーできるものではありません。例えば、下図の環境で、IPアドレスDをSNMP Trap送信先として管理対象装置1に設定してしまうことがあります。これは、現在のLANの特性上自動検出が不可能なケースが存在するからです。従って、このような環境下では、装置追加後、各装置のSNMP Trap送信先設定を確認し、必要があれば装置側のSNMP Trap設定を直接実施する必要があります。(下図の場合、対象装置1のSNMP Trap送信先はIPアドレスAに、サーバノード2のSNMP Trap送信アドレスは論理IPアドレスFに設定します。サーバノードのSNMP Trap送信アドレスの手動設定は、2.1 SNMP Trap受信を参照してください。)
サーバノードがSNMP Trapを送信するためにはエージェントをインストールする必要があります。
装置検索で検索できない装置(エージェントなしの管理対象サーバ、テープ装置、NASなど)は、手動組み込み機能を用いて本製品に登録します。
[ファイル(F)]-[終了(X)]を選択するか、下部の<OK>ボタンを選択します。
各設定が正しくできているか確認します。以下の1及び2の各方法を用いて確認を実施してください。
本製品ではVendorユニークではないSNMP TrapであるGeneric Trap 0-5を受信し、その内容をデコードしてイベントに表示します。(このイベントはSystemwalker Centric Manager連携やShell/Bat連携は行いません) このGeneric Trap 0-5のうち、一般的な装置が発行するTrap にCOLD START Trapがあります。このTrapを使って正しくSNMP Trapが受信できるかテストします。
管理対象の装置のOFF,ONや各種設定(ETERNUS,GR装置ではSNMP環境の設定)等を行うことにより、装置側がCOLD START Trap等を送信します。これに対してこのイベントが表示されるか確認してください。
ただし、このGeneric Trap 0-5は通常は必要ありませんのでテスト完了後は、以下の方法で抑止することも可能です。
以下の定義ファイルを編集します。
[Solaris OS版マネージャ] /etc/opt/FJSVssmgr/current/sanma.conf
[Windows版マネージャ] 運用管理サーバ環境設定ディレクトリ\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\sanma.conf
DISPLAY_SNMP_STANDARD_EVENT = 0; に編集してください。(0=非表示,1=表示)
リソース管理画面のメニューの[ツール(T)]-[オプション(O)]で<定義ファイル再読み込み(R)>ボタンを選択して定義ファイルをプログラムに取り込みます。
サーバノードエージェントは、テスト用のSNMP Trapを発行する以下のコマンドを提供しています。
[Solaris OS版エージェント] /opt/FJSVssage/bin/traptest <IPアドレス>
[Windows版エージェント] エージェントプログラムディレクトリ\Agent\bin\traptest <IPアドレス>
[Linux版エージェント] /opt/FJSVssage/bin/traptest <IPアドレス>
[HP-UX版エージェント] /opt/FJSVssage/bin/traptest <IPアドレス>
<IPアドレス>には、サーバノードが複数IPアドレスを保持している環境時のみ、ESCのマネージャが認識しているサーバノードのIPアドレス(エージェント起動IPアドレス)を指定します。なお、テストの結果、イベントが正しく通知されない場合には、IPアドレスを正しく指定しているか確認してください。
正常に装置が設定されている場合は、このコマンドを実行するとESCクライアントのイベントログに以下のようなイベントが通知されます。
このテスト用のSNMP Trapは、デフォルトではShell/Bat連携しません。必要に応じてSNMP Trapに対する振る舞いを変更してください。
なお、このテスト用のSNMP Trapに対する振る舞いを変更したい場合は、ESCエージェント用のSNMP Trap XML定義ファイル(1_3_6_1_4_1_211_4_1_3_21_2_2.xml)を変更します。このテスト用SNMP TrapではSpecific Trap Type番号として1番を利用していますので、SNMP Trap XML定義ファイルに定義されているSpecific Trap Type番号1番の定義を変更することで振る舞いを変更できます。SNMP Trap XML定義ファイルについては、D.6 SNMP Trap XML定義ファイル説明を参照してください。
標準SNMP TrapではイベントをSystemwalker Centric ManagerやShell/Bat連携させることはできません。よって、SNMP Trapを擬似的に発生させてテストを実施します。サーバノードエージェントのSNMP TrapのShell/Bat連携のテストは、2の方法でテストします。装置からのSNMP TrapのSystemwalker Centric Manager連携、Shell/Bat連携のテストは、運用管理サーバ上に提供しているテスト用SNMP Trap仮発行コマンドでテストします。このコマンドは、SNMP Trapがあたかも監視対象の装置から送信されたようにSNMP Trapの内部情報を変更し、自分自身のSNMP Trap受付ポートに送信します。イベントの内容はSystemwalker Centric ManagerやShell/Bat連携されるレベルですので、Systemwalker Centric Manager連携、Shell/Bat連携のテストが可能です。
引数のIPアドレスは本製品上で登録されている装置(ETERNUS,GR装置、もしくはファイバチャネルスイッチ)のIPアドレスを使用してください。なお、この疑似SNMP Trap内容はイベントログ、装置イベント(装置のプロパティ内)にも反映されます。イベントログの表示はGUI画面で[最新の情報に更新(R)]メニューを実行するか[F5]キーにて反映されます。(反映されるまで多少時間が掛かることがあります)
* 本製品登録済ETERNUS8000、ETERNUS6000、ETERNUS4000、ETERNUS3000、GRシリーズのSNMP Trapを擬似的に発生させる場合以下のコマンドを実行します。このコマンドは、マネージャ自身で作成した擬似Trapを、マネージャ自身で受信し、イベント表示、Shell/Bat連携が正しく動作するかのテストを確認するものです。 擬似Trap内容は、FANフォルトの障害をCommunity名"public"で擬似的に発行します。この擬似Trap障害内容はテスト用の任意のものであり、実際とは異なります。
また、ETERNUS(M50除く)は、ETERNUSmgrの「SNMPトラップ送信テスト」機能を使用して、装置からSNMPトラップを発行することが可能です。Trap障害内容は擬似ですが、実ETERNUS装置からTrapが送信されるため、実動作に等しいテストが実施できます。
[Solaris OS版マネージャ] # /opt/FJSVssmgr/bin/grtraptest IPアドレス
[Windows版マネージャ] # 運用管理サーバプログラムディレクトリ\Manager\opt\FJSVssmgr\bin\grtraptest IPアドレス
* 本製品登録済ファイバチャネルスイッチのSNMP Trapを擬似的に発生させる場合(ポートフォルトの障害を擬似的に発行します。)
[Solaris OS版マネージャ] # /opt/FJSVssmgr/bin/swtraptest IPアドレス
[Windows版マネージャ] #運用管理サーバプログラムディレクトリ\Manager\opt\FJSVssmgr\bin\swtraptest IPアドレス
ESCでは、ユーザ単位にログインアカウントを定義し、各アカウントにアクセス権を設定できる機能(認証機構)を提供しています。本章ではこの認証機構の運用方法について説明します。ESCではアクセスパス変更などサーバノード業務に影響する機能も持っているため、認証機構の運用方法には十分にご注意をお願いいたします。
設定可能なアクセス権を以下に示します。
権限 |
説明 |
機能 |
---|---|---|
特権管理者 |
全ての機能のアクセス権が許可されているアカウント |
全機能 |
一般管理者 |
SANシステムの状態を監視できるユーザである。装置の設定変更等の操作はできない。 |
情報の参照/設定変更は禁止 |
各権限と実施できる操作との関係を以下に示します。
操作名 |
特権管理者 |
一般管理者 |
アカウント情報操作 |
○ |
× |
アカウント設定情報表示 |
○ |
○ |
アイコン移動 |
○ |
○ |
装置検索 |
○ |
× |
装置追加 |
○ |
× |
装置削除 |
○ |
× |
アクセスパスの設定 |
○ |
× |
アクセスパスの削除 |
○ |
× |
アクセスパスの自動継承 |
○ |
× |
装置管理ソフトウェア呼び出し |
○ |
○ |
プロパティ表示 |
○ |
○ |
バージョン情報表示 |
○ |
○ |
ヘルプ表示 |
○ |
○ |
関係管理機能 |
○ |
○ |
性能管理設定 |
○ |
× |
性能管理表示 |
○ |
○ |
手動組み込み機能 |
○ |
× |
SNMP Trap先送信 |
○ |
× |
手動組み込み装置のプロパティ変更 |
○ |
× |
スイッチプロパティのゾーニング情報削除 |
○ |
× |
アプリケーション作成 |
○ |
× |
アプリケーション削除 |
○ |
× |
アプリケーションとの関係設定 |
○ |
× |
アプリケーションとの関係削除 |
○ |
× |
アプリケーションのプロパティ変更 |
○ |
× |
(1) リソース管理画面の [ツール(T)]-[認証機構(S)] を選択します。
(2) 認証設定画面が表示されます。
(3) 認証設定画面で <登録> ボタンをクリックします。
(4) ログインアカウント情報登録画面で以下の情報を設定します。
ユーザ名
先頭文字を英字とし、半角英数字、アンダースコア ("_")、ピリオド (".")、およびハイフン ("-") で構成された 16 文字以内の文字列を入力します。
パスワード (パスワードの確認入力)
半角英数字、および記号で構成された 16 文字以内の文字列を入力します。
先頭文字に "{" は使用できません。
権限レベル
特権管理者、または一般管理者を選択します。
(5) <OK> ボタンをクリックすることで、運用管理アカウントが作成されます。
(1) リソース管理画面の [ツール(T)]-[認証機構(S)] を選択します。
(2) 認証設定画面が表示されます。
(3) 認証設定画面で権限レベルの変更を行う運用管理アカウントを選択し、<変更> ボタンをクリックします。
(4) 登録情報変更画面が表示されます。
(5) 登録情報変更画面で、<権限レベル変更> ボタンをクリックします。
(6) 権限レベル変更画面が表示されます。
(7) 権限レベル変更画面で、権限レベルを変更します。
(8) <OK> ボタンをクリックすることで、権限レベルが変更され、設定が変更されたことを示すダイアログが表示されます。
変更した運用管理アカウントについて他のクライアントからログインしている場合は、該当のクライアントを終了して再度、ログインしてください。
(1) リソース管理画面の [ツール(T)]-[認証機構(S)] を選択します。
(2) 認証設定画面が表示されます。
(3) 認証設定画面で削除する運用管理アカウントを選択後、<削除> ボタンをクリックします。
(4) 確認ダイアログで <OK> ボタンをクリックすることで、運用管理アカウントが削除されます。
(1) リソース管理画面の [ツール(T)]-[認証機構(S)] を選択します。
(2) 認証設定画面が表示されます。
(3) 認証設定画面でパスワード変更を行う運用管理アカウントを選択し、<変更> ボタンをクリックします。
(4) 登録情報変更画面が表示されます。
(5) 登録情報変更画面で、<パスワード変更> ボタンをクリックします。
(6) パスワード変更画面が表示されます。
(7) パスワード変更画面で以下の項目を設定します。
ユーザ名
変更を行う運用管理アカウントが表示されます。
現在のパスワード
現在のパスワードを入力します。
新しいパスワード (新しいパスワードの確認入力)
新しいパスワードを入力します。
半角英数字、および記号で構成された 16 文字以内の文字列を入力します。
先頭文字に "{" は使用できません。
特権管理者が他の運用管理アカウントのパスワードを変更する場合は、現在のパスワードの入力は不要です。
(8) <OK> ボタンをクリックすることで、パスワードが変更され、設定が変更されたことを示すダイアログが表示されます。
変更した運用管理アカウントについて他のクライアントからログインしている場合は、該当のクライアントを終了して再度、ログインしてください。
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