Interstage Shunsaku Data Manager トラブルシューティング集 - Microsoft(R) Windows(R) 2000/ Microsoft(R) Windows Server(TM) 2003 - - UNIX共通 -
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第2章 トラブル対処の事例

2.4 リカバリ時の異常

リカバリ時の異常の事例を以下に示します。

ディレクタデータファイルの入出力異常

【現象】

shundrecoverコマンドによるリカバリ処理中に、以下のメッセージが出力されリカバリがエラーとなる。

[出力メッセージ]

shn30318u : An I/O error has occurred with a director data file.errno=エラー番号 [shund1]

ディレクタデータファイルを配置したディスクに入出力障害が発生しています。

【確認方法】

directorの状態は、“RECOVER”(リカバリ中)のままとなっています。

また、ディレクタデータファイルの状態は、“IOERROR”となっています。

そのため、アプリケーションによる検索および更新はできない状態となっています。

shundstate -s shund1
Shunsaku shundstate 2006/09/01 13:00:00

Time     State                DataFileStatus       DataSize             Fragments(%)
         LastBackedUp         OperationLogStatus   OperationLogSize
         Records              ReadRecords          ReadTime(sec)        ReadSize

13:00:00 RECOVER              IOERROR             9.67MB               66
         2006/08/31 22:00:00  NORMAL               20.8MB
         10000                10000                0.829                9.78MB

【問題発生時の対処方法】

再度、ディスクを交換後、バックアップデータのリストアから実施します。

  1. ディレクタデータファイルを配置するディスクを交換します。

    ディスクの活性保守ができない場合は、Shunsakuシステムを停止し、ディスク交換後、Shunsakuシステムの再起動を行います。

  2. shundstateコマンドでdirectorの状態およびファイルの状態を確認します。

  3. directorの状態が“ACTIVE”の場合、shundrecoverコマンドでリカバリ開始宣言を行います。
    shundrecover -s shund1 -b
    shun: INFO: shn21001i: Starting process... [shund1]
    shun: INFO: shn30327i: Recovery start declaration processing has been completed. [shund1]
    shun: INFO: shn21002i: Processing has been completed. [shund1]

  4. 再度、ディレクタデータファイルのバックアップデータのリストアを行います。

  5. shundrecoverコマンドでリカバリを行います。

    以下は、最新状態までのリカバリを例としています。

    shundrecover -s shund1 -e
    shun: INFO: shn21001i: Starting process... [shund1]
    shun: INFO: shn30334i: Recovery end declaration processing is complete. [shund1]
    shun: INFO: shn21002i: Processing has been completed. [shund1]

  6. shundstateコマンドでdirectorの状態が“ACTIVE”、およびディレクタデータファイルの状態が“NORMAL”となっていることを確認します。
    shundstate -s shund1
    Shunsaku shundstate 2006/09/01 13:10:00
    
    Time     State                DataFileStatus       DataSize             Fragments(%)
             LastBackedUp         OperationLogStatus   OperationLogSize
             Records              ReadRecords          ReadTime(sec)        ReadSize
    
    13:10:00 ACTIVE               NORMAL                9.67MB               66
             2006/08/31 22:00:00  NORMAL                20.8MB
             10000                10000                 0.829                9.78MB

  7. shundbackupコマンドでディレクタデータファイルをバックアップします。

  8. 運用を再開します。

バックアップデータが不当

【現象】

shundrecoverコマンドによるリカバリ終了宣言時に、以下のメッセージが出力されエラーとなることがある。

[出力メッセージ]

shn30328u : There is an error with the backup data that has been restored. [shund1]

リストアされたディレクタデータファイルは不当です。

【原因】

リストアされたディレクタデータファイルのバックアップデータが誤っています。

ディレクタデータファイルのバックアップデータは以下の種類のファイル群から成り立っています。

これらは、shundbackupコマンドで採取したバックアップデータでなければなりません。一部のファイルが欠如していたり、または、他の時点で採取したバックアップデータと混在していた場合、shundrecoverコマンドのeオプションによるリカバリ終了宣言時にshn30328uのエラーメッセージが出力され、リカバリがエラーとなります。

【問題発生時の対処方法】

正しいバックアップデータをリストアした後、再度、shundrecoverコマンドのeオプションによるリカバリ終了宣言を実行してください。

  1. shundstateコマンドで表示される、directorの稼働状況が“ACTIVE”の場合、リカバリ開始宣言を行います。
    (directorの稼働状況が“RECOVER”の場合、不要です。)
    shundrecover -s shund1 -b
    shun: INFO: shn21001i: Starting process... [shund1]
    shun: INFO: shn30327i: Recovery start declaration processing has been completed. [shund1]
    shun: INFO: shn21002i: Processing has been completed. [shund1]

  2. 正しいバックアップデータをリストアします。

  3. shundrecoverコマンドでリカバリ終了宣言を実行します。

    以下は、最新状態までのリカバリを例としています。

    shundrecover -s shund1 -e
    shun: INFO: shn21001i: Starting process... [shund1]
    shun: INFO: shn30334i: Recovery end declaration processing is complete. [shund1]
    shun: INFO: shn21002i: Processing has been completed. [shund1]

  4. shundstateコマンドで表示される、directorの稼働状況が“ACTIVE”であることを確認します。
    shundstate -s shund1
    Shunsaku shundstate 2006/09/01 13:10:00
    
    Time     State                DataFileStatus       DataSize             Fragments(%)
             LastBackedUp         OperationLogStatus   OperationLogSize
             Records              ReadRecords          ReadTime(sec)        ReadSize
    
    13:10:00 ACTIVE               NORMAL                9.67MB               66
             2006/08/31 22:00:00  NORMAL                20.8MB
             10000                10000                 0.829                9.78MB

  5. shundbackupコマンドでディレクタデータファイルをバックアップします。

  6. 運用を再開します。

【注意事項】

shundrecoverコマンドでリカバリを行うことができるのは、shundbackupコマンドで採取したディレクタデータファイルのバックアップデータのみです。
そのため、Shunsakuシステムを停止した状態でディレクタデータファイルをバックアップした場合は、以下の操作で復旧してください。

ただし、オペレーションログファイルを使用している場合でも、復旧できる時点は、バックアップした時点のみとなります。
復旧後、ディレクタデータファイルのバックアップを行う場合は、shundbackupコマンドによるバックアップを行うようにしてください。

Shunsakuシステムを停止した状態でバックアップを採取した場合の復旧方法を以下に示します。

  1. Shunsakuシステムを停止します。
    shunsysstop -n shunsaku (Shunsakuシステム名)
    shn30579i:Stopping Shunsaku system. [shunsaku]
    shn30582i:Stopping conductor. [shunsaku]
    shn30583i:Stopping sorter. [shunsaku]
    shn30584i:Stopping director. [shunsaku]
    shn30580i:Shunsaku system has been stopped. [shunsaku]

  2. Shunsakuシステムを停止した状態で採取したディレクタデータファイルのバックアップデータをリストアします。

  3. Shunsakuシステムを起動します。
    shunsystart -n shunsaku (Shunsakuシステム名)
    shn30567i:Activating Shunsaku system. [shunsaku]
    shn30573i:Activating director. [shunsaku]
    shn30572i:Activating sorter. [shunsaku]
    shn30571i:Activating conductor. [shunsaku]

  4. shundstateコマンドで表示される、directorの稼働状況が“ACTIVE”であることを確認します。
    shundstate -s shund1
    Shunsaku shundstate 2006/09/01 13:10:00
    
    Time     State                DataFileStatus       DataSize             Fragments(%)
             LastBackedUp         OperationLogStatus   OperationLogSize
             Records              ReadRecords          ReadTime(sec)        ReadSize
    
    13:10:00 ACTIVE               NORMAL                9.67MB               66
             2006/08/31 22:00:00  NORMAL                20.8MB
             10000                10000                 0.829                9.78MB

  5. shundbackupコマンドでディレクタデータファイルをバックアップします。

  6. 運用を再開します。

リカバリ手順の誤り

【現象】

shundrecoverコマンドによるリカバリ終了宣言時に、以下のメッセージが出力されリカバリがエラーとなることがある。

[出力メッセージ]

shn30331u : The backup data are not restored in director data folder, or director data file is invalid. [shund1]

ディレクタデータファイルのバックアップデータがリストアされていない、または、ディレクタデータファイルが無効な状態です。

【原因】

以下の3つの原因が考えられます。

原因1

shundrecoverコマンドのbオプションによるリカバリ開始宣言とeオプションによるリカバリ終了宣言の間に、バックアップデータがリストアされていません。

以下のように、リカバリ手順において、バックアップデータをリストアする契機が誤っている場合、本エラーメッセージが出力されます。

[誤ったバックアップデータのリストア例]

原因2

shundrecoverコマンドのeオプションによるリカバリ終了宣言がエラーとなった後にバックアップデータをリストアせずに、再度、eオプションによるリカバリ終了宣言が実行されています。

shundrecoverコマンドのeオプションによるリカバリ終了宣言では、ディレクタデータファイルに対して書き込みを行います。

リカバリ処理中にエラーとなった場合には、ディレクタデータファイルがリカバリ処理途中状態となってしまうため、再度、バックアップデータのリストアから実行する必要があります。

原因3

リストアしたバックアップデータは、shundbackupコマンドで採取した、バックアップデータではありません。

shundrecoverコマンドでリカバリを行うことができるのは、shundbackupコマンドのbオプションによるバックアップ開始宣言とeオプションによるバックアップ終了宣言の区間で採取されたバックアップデータのみです。

それ以外の方法で採取されたバックアップデータを使ってリカバリを行おうとすると本エラーメッセージが出力され、リカバリがエラーとなります。

【問題発生時の対処方法】

以下の手順でリカバリを行ってください。

  1. shundstateコマンドで表示されるdirectorの稼働状況が“ACTIVE”の場合、リカバリ開始宣言を行います。
    (directorの稼働状況が“RECOVER”の場合は、不要です。)
    shundrecover -s shund1 -b
    shun: INFO: shn21001i: Starting process... [shund1]
    shun: INFO: shn30327i: Recovery start declaration processing has been completed. [shund1]
    shun: INFO: shn21002i: Processing has been completed. [shund1]

  2. 再度、ディレクタデータファイルのバックアップデータをリストアします。

    shundbackupコマンドの-bと-eの間(バックアップ区間)で採取された正しいバックアップデータをリストアしてください。

  3. shundrecoverコマンドでリカバリ終了宣言を実行します。
    以下は、最新状態までのリカバリを例としています。
    shundrecover -s shund1 -e
    shun: INFO: shn21001i: Starting process... [shund1]
    shun: INFO: shn30334i: Recovery end declaration processing is complete. [shund1]
    shun: INFO: shn21002i: Processing has been completed. [shund1]

  4. shundstateコマンドで表示されるdirectorの稼働状況が“ACTIVE”であることを確認します。
    shundstate -s shund1
    Shunsaku shundstate 2006/09/01 13:10:00
    
    Time     State                DataFileStatus       DataSize             Fragments(%)
             LastBackedUp         OperationLogStatus   OperationLogSize
             Records              ReadRecords          ReadTime(sec)        ReadSize
    
    13:10:00 ACTIVE               NORMAL                9.67MB               66
             2006/08/31 22:00:00  NORMAL                20.8MB
             10000                10000                 0.829                9.78MB

  5. shundbackupコマンドでディレクタデータファイルをバックアップします。

  6. 運用を再開します。

ディレクタデータファイルの容量不足

【現象】

shundrecoverコマンドによるリカバリ処理中に、以下のメッセージが出力されリカバリがエラーとなる。

[出力メッセージ]

shn30332u : There is not enough space in the data file folder. [shund1]

ディレクタデータファイルの領域が不足しています。

【確認方法】

directorの状態は、“RECOVER”(リカバリ中)のままとなっています。

また、ディレクタデータファイルの状態は、リカバリ処理がエラーとなったため、“IOERROR”となっています。

そのため、アプリケーションによる検索、および更新はできない状態となっています。

shundstate -s shund1
Shunsaku shundstate 2006/09/01 13:00:00

Time     State                DataFileStatus       DataSize             Fragments(%)
         LastBackedUp         OperationLogStatus   OperationLogSize
         Records              ReadRecords          ReadTime(sec)        ReadSize

13:00:00 RECOVER              IOERROR             9.67MB               66
         2006/08/31 22:00:00  NORMAL               20.8MB
         10000                10000                0.829                9.78MB

【原因】

shundrecoverコマンドによるリカバリ処理中に、ディレクタデータファイルが配置されたディスクに空き領域がなくなったため、エラーメッセージを出力してリカバリ処理を終了しました。

【問題発生時の対処方法】

ディレクタデータファイルを配置するディスクの空き領域を作成するか、または、容量の大きなディスクに交換後、リカバリを再度実行します。

  1. Shunsakuシステムを停止します。
    directorの状態が“RECOVER”であるため、システムを強制停止させます。
    shunsysstop -n shunsaku -e
    shun: INFO: shn30802i: Forced stop of Shunsaku system has started. [shunsaku]
    shun: INFO: shn30582i: Stopping conductor. [shunsaku]
    shun: INFO: shn30583i: Stopping sorter. [shunsaku]
    shun: INFO: shn30584i: Stopping director. [shunsaku]
    shun: INFO: shn30803i: Shunsaku system has been forcibly stopped. [shunsaku]

  2. ディレクタデータファイルを配置するディスクの空き領域を作成するか、または、容量の大きなディスクに交換します。

  3. Shunsakuシステムを再起動します。
    shunsysstart -n shunsaku (Shunsakuシステム名)
    shun: INFO: shn30567i: Activating Shunsaku system. [shunsaku]
    shun: INFO: shn30573i: Activating director. [shunsaku]
    shun: INFO: shn30572i: Activating sorter. [shunsaku]
    shun: INFO: shn30571i: Activating conductor. [shunsaku]

  4. shundstateコマンドでdirectorの状態およびファイルの状態を確認します。
    リカバリがエラーとなっているため、ディレクタデータファイルの状態は“IOERROR”となっています。
    shundstate -s shund1
    Shunsaku shundstate 2006/09/01 13:10:00
    
    Time     State                DataFileStatus       DataSize             Fragments(%)
             LastBackedUp         OperationLogStatus   OperationLogSize
             Records              ReadRecords          ReadTime(sec)        ReadSize
    
    13:10:00 ACTIVE               IOERROR             9.67MB               66
             2006/08/31 22:00:00  NORMAL               20.8MB
             10000                10000                0.829                9.78MB

  5. shundrecoverコマンドでリカバリ開始宣言を行います。
    shundrecover -s shund1 -b
    shun: INFO: shn21001i: Starting process... [shund1]
    shun: INFO: shn30327i: Recovery start declaration processing has been completed. [shund1]
    shun: INFO: shn21002i: Processing has been completed. [shund1]

  6. 再度、ディレクタデータファイルのバックアップデータのリストアを行います。

  7. shundrecoverコマンドでリカバリを行います。
    以下は、最新状態までのリカバリを例としています。
    shundrecover -s shund1 -e
    shun: INFO: shn21001i: Starting process... [shund1]
    shun: INFO: shn30334i: Recovery end declaration processing is complete. [shund1]
    shun: INFO: shn21002i: Processing has been completed. [shund1]

  8. shundstateコマンドでdirectorの状態が“ACTIVE”、およびディレクタデータファイルの状態が“NORMAL”となっていることを確認します。
    shundstate -s shund1
    Shunsaku shundstate 2006/09/01 13:20:00
    
    Time     State                DataFileStatus       DataSize             Fragments(%)
             LastBackedUp         OperationLogStatus   OperationLogSize
             Records              ReadRecords          ReadTime(sec)        ReadSize
    
    13:20:00 ACTIVE               NORMAL                9.67MB               66
             2006/08/31 22:00:00  NORMAL                20.8MB
             10000                10000                 0.829                9.78MB

  9. shundbackupコマンドでディレクタデータファイルをバックアップします。

  10. 運用を再開します。

オペレーションログファイルの入出力異常

【現象】

shundrecoverコマンドによるリカバリ処理中に、以下のメッセージが出力されリカバリがエラーとなる。

[出力メッセージ]

shn30335u : An I/O error has occurred with an operation log file.errno=エラー番号 [shund1]

オペレーションログファイルを配置したディスクに入出力障害が発生しています。

【確認方法】

directorの状態は、“RECOVER”(リカバリ中)のままとなっています。

また、オペレーションログファイルの状態は、“IOERROR”となっています。

そのため、アプリケーションによる検索、および更新はできない状態となっています。

shundstate -s shund1
Shunsaku shundstate 2006/09/01 13:00:00

Time     State                DataFileStatus       DataSize             Fragments(%)
         LastBackedUp         OperationLogStatus   OperationLogSize
         Records              ReadRecords          ReadTime(sec)        ReadSize

13:00:00 RECOVER              NORMAL                9.67MB               66
         2006/08/31 22:00:00  IOERROR             20.8MB
         10000                10000                0.829                9.78MB

【問題発生時の対処方法】

まず、オペレーションログファイルのリカバリを実施してから、ディレクタデータファイルのリカバリを行ってください。ただし、オペレーションログファイルが壊れたため、バックアップ時点へのリカバリのみ可能となります。

  1. オペレーションログファイルを配置するディスクを交換し、オペレーションログファイルのリカバリを行います。
    shundrecover -s shund1 -l
    shun: INFO: shn21001i: Starting process... [shund1]
    shun: INFO: shn30344i: Operation log files have been recovered. [shund1]
    shun: INFO: shn21002i: Processing has been completed. [shund1]

    ディスクの活性保守ができない場合は、Shunsakuシステムを停止し、ディスク交換後、Shunsakuシステムを再起動する必要があります。
  2. shundstateコマンドでdirectorの状態およびファイルの状態を確認します。

  3. directorの状態が“NORMAL”の場合、shundrecoverコマンドでリカバリ開始宣言を行います。
    shundrecover -s shund1 -b
    shun: INFO: shn21001i: Starting process... [shund1]
    shun: INFO: shn30327i: Recovery start declaration processing has been completed. [shund1]
    shun: INFO: shn21002i: Processing has been completed. [shund1]

  4. 再度、ディレクタデータファイルのバックアップデータのリストアを行います。

  5. shundrecoverコマンドでバックアップ時点までのリカバリを行います。
    shundrecover -s shund1 -e -p
    shun: INFO: shn21001i: Starting process... [shund1]
    shun: INFO: shn30334i: Recovery end declaration processing is complete. [shund1]
    shun: INFO: shn21002i: Processing has been completed. [shund1]

  6. shundstateコマンドでdirectorの状態が“ACTIVE”、およびオペレーションログファイルの状態が“NORMAL”となっていることを確認します。
    shundstate -s shund1
    Shunsaku shundstate 2006/09/01 13:10:00
    
    Time     State                DataFileStatus       DataSize             Fragments(%)
             LastBackedUp         OperationLogStatus   OperationLogSize
             Records              ReadRecords          ReadTime(sec)        ReadSize
    
    13:10:00 ACTIVE               NORMAL                9.67MB               66
             2006/08/31 22:00:00  NORMAL                20.8MB
             10000                10000                 0.829                9.78MB

  7. shundbackupコマンドでディレクタデータファイルをバックアップします。

  8. 運用を再開します。

最新のバックアップデータではない

【現象】

shundrecoverコマンドによるリカバリ終了宣言時に、以下のメッセージが出力されリカバリがエラーとなる。

[出力メッセージ]

shn30338u : There is an error with the backup data that has been restored. [shund1]

リストアされたディレクタデータファイルは、最終バックアップ時刻に採取されたバックアップデータと異なるため、リカバリできません。

【原因】

リストアされたディレクタデータファイルのバックアップデータが、shundstateコマンドの“LastBackedUp”で表示される最終バックアップ時刻に採取されたデータ(最新のバックアップ)ではありません。

そのため、オペレーションログファイルに蓄積された更新ログデータを適用するリカバリ処理(最新状態までのリカバリ、または任意の時点までのリカバリ)では、バックアップデータと更新ログデータの整合性がとれていないため、本エラーメッセージを出力してリカバリ処理がエラーとなります。

[shn30338uのエラーメッセージが出力される例]

【問題発生時の対処方法】

最後に採取したバックアップデータをリストアしてから、shundrecoverコマンドのeオプションによるリカバリ終了宣言を実行してください。

  1. shundstateコマンドで表示されるdirectorの稼働状況が“ACTIVE”の場合、リカバリ開始宣言を行います。
    (directorの稼働状況が“RECOVER”の場合、不要です。)
    shundrecover -s shund1 -b
    shun: INFO: shn21001i: Starting process... [shund1]
    shun: INFO: shn30327i: Recovery start declaration processing has been completed. [shund1]
    shun: INFO: shn21002i: Processing has been completed. [shund1]

  2. 最後に採取したバックアップデータをリストアします。

  3. shundrecoverコマンドでリカバリ終了宣言を実行します。

    以下は、最新状態までのリカバリを例としています。

    shundrecover -s shund1 -e
    shun: INFO: shn21001i: Starting process... [shund1]
    shun: INFO: shn30334i: Recovery end declaration processing is complete. [shund1]
    shun: INFO: shn21002i: Processing has been completed. [shund1]

  4. shundstateコマンドで表示されるdirectorの稼働状況が“ACTIVE”であることを確認します。
    shundstate -s shund1
    Shunsaku shundstate 2006/09/01 13:10:00
    
    Time     State                DataFileStatus       DataSize             Fragments(%)
             LastBackedUp         OperationLogStatus   OperationLogSize
             Records              ReadRecords          ReadTime(sec)        ReadSize
    
    13:10:00 ACTIVE               NORMAL                9.67MB               66
             2006/08/31 22:00:00  NORMAL                20.8MB
             10000                10000                 0.829                9.78MB

  5. shundbackupコマンドでディレクタデータファイルをバックアップします。

  6. 運用を再開します。

更新ログデータが不連続

【現象】

shundrecoverコマンドによる最新状態までのリカバリ、または、任意の時点までのリカバリ処理中に、以下のメッセージが出力されリカバリがエラーとなる。

[出力メッセージ]

shn30341w : Recovery processing has been completed. Recovery point=リカバリ時刻 Cause=原因 [shund1]

Causeに示す理由により、表示された時刻までリカバリしました。

【確認方法】

上記【現象】のエラーメッセージが出力されている場合、本現象が発生していると判断できます。

なお、リカバリ処理は、メッセージで表示された時刻までを復旧し、directorの状態を“ACTIVE”にするため、復旧されている範囲については、アプリケーションによる検索および更新が可能な状態となります。

【原因】

shundrecoverコマンドによる最新状態までのリカバリ、または、任意の時点までのリカバリ処理中に、更新ログデータの不連続を検出したため、エラーメッセージを出力してリカバリ処理を終了しました。

Cause(メッセージの出力項目)の理由により、オペレーションログファイルの格納されている更新ログデータが、利用者が指定した時点までの復旧(最新状態までの復旧、または指定した時点までの復旧)ができない状態となっています。

そのため、Shunsakuシステムは、リカバリ可能な時点まで復旧した場合に本警告メッセージを出力してリカバリを終了させます。

なお、更新ログデータが適用できない理由(Cause)は、次のとおりです。

Cause

原因

リカバリ時点

shundimport -n

shundimportコマンドのnオプション(更新ログデータを採取しない)が実行されている。

shundimportコマンドのnオプションを実行する直前までリカバリすることができます。

shundrecover -p

shundrecoverコマンドのpオプション(時刻指定、またはバックアップ時点)によるリカバリが実行されている。

時刻指定、またはバックアップ時点へのリカバリを実行した直前の時点までリカバリすることができます。

operation log is
discontinuous

オペレーションログファイルのリカバリを実行した、または、オペレーションログファイルを採取しない更新を行ったため、更新ログが不連続となっている。

更新ログデータが不連続となった直前までリカバリすることができます。

【問題発生時の対処方法】

リカバリ処理において、本メッセージが出力された場合、メッセージで表示された時刻以降の時点への復旧はできません。

このような事態にならないように、以下の契機では、必ずディレクタデータファイルのバックアップを行うようにしてください。

文字コードの誤り

【現象】

shundrecoverコマンドによるリカバリ終了宣言時に、以下のメッセージが出力されリカバリがエラーとなる。

[出力メッセージ]

shn30355u : The data which is not well-formed XML document exists. [shund1]

整形式でないXML文書が存在します。または、データの文字コードに誤りがあります。

【原因】

以下の文字コードが異なっています。

【問題発生時の対処方法】

システム用動作環境ファイルのCharacterCodeパラメタに設定した文字コードをディレクタデータファイルのバックアップデータの文字コードに変更後、バックアップデータのリストアからリカバリ処理を再実行してください。

  1. Shunsakuシステムを停止します。
    shunsysstop -n shunsaku (Shunsakuシステム名)
    shn30579i:Stopping Shunsaku system. [shunsaku]
    shn30582i:Stopping conductor. [shunsaku]
    shn30583i:Stopping sorter. [shunsaku]
    shn30584i:Stopping director. [shunsaku]
    shn30580i:Shunsaku system has been stopped. [shunsaku]

  2. システム用動作環境ファイルのCharacterCodeパラメタを正しい文字コードに変更し、全サーバに配布します。

  3. Shunsakuシステムを起動します。
    shunsystart -n shunsaku (Shunsakuシステム名)
    shn30567i:Activating Shunsaku system. [shunsaku]
    shn30573i:Activating director. [shunsaku]
    shn30572i:Activating sorter. [shunsaku]
    shn30571i:Activating conductor. [shunsaku]

  4. リカバリ開始宣言を行います。
    shundrecover -s shund1 -b
    shun: INFO: shn21001i: Starting process... [shund1]
    shun: INFO: shn30327i: Recovery start declaration processing has been completed. [shund1]
    shun: INFO: shn21002i: Processing has been completed. [shund1]

  5. 再度、ディレクタデータファイルのバックアップデータをリストアします。

  6. shundrecoverコマンドでリカバリ終了宣言を実行します。

    以下は、最新状態までのリカバリを例としています。

    shundrecover -s shund1 -e
    shun: INFO: shn21001i: Starting process... [shund1]
    shun: INFO: shn30334i: Recovery end declaration processing is complete. [shund1]
    shun: INFO: shn21002i: Processing has been completed. [shund1]

  7. shundstateコマンドで表示される、directorの稼働状況が“ACTIVE”であることを確認します。
    shundstate -s shund1
    Shunsaku shundstate 2006/09/01 13:10:00
    
    Time     State                DataFileStatus       DataSize             Fragments(%)
             LastBackedUp         OperationLogStatus   OperationLogSize
             Records              ReadRecords          ReadTime(sec)        ReadSize
    
    13:10:00 ACTIVE               NORMAL                9.67MB               66
             2006/08/31 22:00:00  NORMAL                20.8MB
             10000                10000                 0.829                9.78MB

  8. shundbackupコマンドでディレクタデータファイルをバックアップします。

  9. 運用を再開します。

searcherの異常検出

【現象】

shundrecoverコマンドによるリカバリ終了宣言時に、以下のメッセージが出力されリカバリがエラーとなる。

[出力メッセージ]

shn30364u : The director is not ready to receive requests. [shund1]

directorは受付可能状態ではありません。

【原因】

shundrecoverコマンドのbオプションによるリカバリ開始宣言とeオプションによるリカバリ終了宣言の区間において、searcherの異常を検出したため、リカバリ処理を継続することができませんでした。

リカバリ処理では、現在使用しているsearcherの情報についても、ディレクタデータファイルに対して書き込みを行います。そのため、リカバリ処理中にsearcherの異常を検出した場合には、ディレクタデータファイルがリカバリ処理途中状態となってしまうため、再度、バックアップデータのリストアから実行する必要があります。

【問題発生時の対処方法】

searcherを復旧させた後、バックアップデータのリストアからリカバリ処理を再実行してください。

  1. 異常となったsearcherを復旧し、searcherを起動します。

  2. shundstateコマンドで表示されるdirectorの稼働状況が“ACTIVE”の場合、リカバリ開始宣言を行います。
    (directorの稼働状況が“RECOVER”の場合、不要です。)
    shundrecover -s shund1 -b
    shun: INFO: shn21001i: Starting process... [shund1]
    shun: INFO: shn30327i: Recovery start declaration processing has been completed. [shund1]
    shun: INFO: shn21002i: Processing has been completed. [shund1]

  3. 再度、ディレクタデータファイルのバックアップデータをリストアします。

  4. shundrecoverコマンドでリカバリ終了宣言を実行します。

    以下は、最新状態までのリカバリを例としています。

    shundrecover -s shund1 -e
    shun: INFO: shn21001i: Starting process... [shund1]
    shun: INFO: shn30334i: Recovery end declaration processing is complete. [shund1]
    shun: INFO: shn21002i: Processing has been completed. [shund1]

  5. shundstateコマンドで表示されるdirectorの稼働状況が“ACTIVE”であることを確認します。
    shundstate -s shund1
    Shunsaku shundstate 2006/09/01 13:10:00
    
    Time     State                DataFileStatus       DataSize             Fragments(%)
             LastBackedUp         OperationLogStatus   OperationLogSize
             Records              ReadRecords          ReadTime(sec)        ReadSize
    
    13:10:00 ACTIVE               NORMAL                9.67MB               66
             2006/08/31 22:00:00  NORMAL                20.8MB
             10000                10000                 0.829                9.78MB

  6. shundbackupコマンドでディレクタデータファイルをバックアップします。

  7. 運用を再開します。

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