PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書 4.1 (Linux版)
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付録G よく尋ねられる質問(FAQ)

G.3 運用

システム運用中の疑問点について説明します。


 

Q : ボリュームの等価性コピー処理中はアプリケーションを止める必要があるか。動作していても構わないとすれば、アプリケーション性能への影響はあるか。

[A]

アプリケーションを停止させる必要はありませんが、いくらか性能への影響はあります。アプリケーションのレスポンス悪化が深刻な場合は、等価性コピー処理をいったん中断したり、コピー負荷を調整したりすることができます。

コピーの中断方法:

# sdxcopy -I -c クラス名 -v ボリューム名



コピーの再開方法:

# sdxcopy -B -c クラス名 -v ボリューム名


コピー負荷の調整方法:

# sdxcopy -P -c クラス名 -v ボリューム名 -e delay=遅延時間


コピーの進み具合を確認する方法:

# sdxinfo -S -c クラス名 -o ボリューム名 -e long




詳しくは、「sdxcopy - 等価性コピー操作」および「sdxinfo - オブジェクトの構成および状態情報の表示」を参照してください。


 

Q : ボリュームのサイズを変更する方法を知りたい。

[A]

sdxvolume -S コマンドを使用して、業務運用中にボリュームを拡張することができます。詳細については、「オンラインボリューム拡張」を参照してください。

ボリュームへのアクセスを停止してボリュームのサイズを変更する場合の手順は、以下のとおりです。

  1. ボリュームを使用しているアプリケーションを停止してください。

  2. 必要に応じて、ボリューム内のデータをバックアップしてください。

  3. ボリュームを削除してください。

  4. ボリュームが存在していたグループ内に必要なサイズのボリュームが作成できるかどうかを確認してください。確認方法は以下のとおりです。

    # sdxinfo -V -c クラス名 -o グループ名

    で出力されたボリューム情報のうち、STATUSフィールドがFREEとなっているボリュームが空いています。BLOCKSフィールドがそのサイズを示しています。空いているボリュームが複数ある場合は、そのうち最も大きなサイズが作成可能な最大サイズです。

  5. 手順4)にて、グループ内に必要なサイズが確保できない場合は、別のボリュームをバックアップしたうえで削除するか、あるいは別のグループを作成してください。

  6. 新しいサイズを指定してボリュームを作成してください。このとき、手順3)にて削除したボリュームと同じ名前を指定すれば、以降のデバイス定義情報の変更作業が軽減できます。

  7. 必要に応じて、/etc/fstabなどのデバイス定義情報を更新してください。

  8. 手順2)にて採取したバックアップデータをリストアしてください。


 

Q : システムがブートできなくなった。復旧方法を知りたい。

[A]

システムディスクに関する異常」を参照してください。


 

Q : 共用クラスのプロキシボリュームを分離したとき、特定のノード以外ではプロキシボリュームが起動されないようにしたい。

[A]

分離を行う前に、プロキシボリュームの起動を抑止したいノードにおいて、sdxattr - V コマンド使用してプロキシボリュームの起動ロック属性を設定してください。起動ロック属性の詳細については、「起動ロック」、「sdxattr - オブジェクトの属性値変更」を参照してください。


 

Q :結合状態のプロキシボリュームが自動的に分離されることはあるか。

[A]

マスタボリュームにACTIVE状態のスライスが1つしか存在しない状態で、そのスライスでI/Oエラーが発生すると、そのマスタボリュームに対してソフトコピー機能によって結合されているSTOP状態またはINVALID状態のプロキシボリュームは、自動的に分離されます。



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