PRIMECLUSTER Global File Services 説明書 4.2 (Solaris(TM) オペレーティング環境版)
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付録B リファレンスマニュアル> B.3 GFSローカルファイルシステム専用一般コマンド

B.3.5 sfxsetext(1) エクステント属性情報の設定

◆形式

sfxsetext -a init-blocks[,inc-blocks] [ -f flags ] file

◆機能説明

 sfxsetext は、GFS ローカルファイルシステム内の指定したファイルにエクステント属性情報を設定します。

 当コマンドは、指定した file を作成した後、指定したオプションに従ってエクステント属性情報を設定します。この時、init-blocks で指定したブロック数分の領域が初期量として割り当てられます。

 なお、指定した file が既に存在した場合や GFS ローカルファイルシステム以外のファイルを指定した場合、エクステント属性情報の設定はできません。

◆オプション

 以下のオプションが指定できます。

-a init-blocks[,inc-blocks]

 init-blocks は、初期量としてファイルに割り当てるブロック数を指定します。ただし、0 を指定することはできません。
 inc-blocks は、初期量を超える書き込みがあった場合の増分量で、増分単位のブロック数を指定します。inc-blocks に 0 を指定した、あるいは inc-blocks を指定しなかった場合は、通常の領域割当てとなります。
 なお、-f オプションで noextend を指定した場合には、inc-blocks に 0 を指定するか、inc-blocksを指定しないでください。
 init-blocks および inc-blocks はファイルシステムのブロック単位(8 キロバイト)で指定します。

-f flags

 データ領域の割付け方法を指定します。flags には、以下のフラグを組み合わせて指定することができます。複数個指定する場合は、各フラグの間にコンマを指定してください。
contig
 init-blocks および inc-blocks で指定したブロック数分の領域を連続的に割り当てます。
 なお、inc-blocks に指定したブロック数によって、init-blocks の領域は以下のように割り当てられます。
"0"を指定した場合:
 init-blocks で指定したブロック数分の領域を連続的に割り当てます。なお、連続した領域が割り当てられなかった場合、エラーになります。
"init-blocks より小さい数"を指定した場合:
 init-blocks で指定したブロック数分の連続した空き領域を検索し、その領域が存在しなかった場合には、inc-blocks で指定したブロック数分の領域で連続的に割り当てます。指定した inc-blocksinit-blocks の倍数でない場合には、inc-blocks で指定したブロック数分の領域で連続的に割り当てた後、残りの端数分のブロック数で領域を連続的に割り当てます。なお、連続した領域が割り当てられなかった場合、エラーになります。
"init-blocks 以上の数"を指定した場合:
 init-blocks で指定したブロック数分の領域を連続的に割り当てます。なお、連続した領域が割り当てられなかった場合、エラーになります。
noextend
 init-blocks で指定したブロック数分を超える書き込みやファイルサイズの変更があった場合、それ以上の領域は割り当てられず、エラーが返されます。

 なお、-f オプションを指定していない、あるいは contig を指定していない場合、init-blocks または inc-blocks で指定したブロック数分の領域の連続的な割当ては保証されません。

◆使用例

% sfxsetext -a 1024,512 -f contig /mnt/file1
% sfxsetext -a 2048 -f noextend /mnt/file2
% sfxsetext -a 512 -f contig,noextend /mnt/file3
% sfxsetext -a 512 /mnt/file4

◆関連項目

sfxcp(1), sfxcpio(1), sfxgetext(1), sfxmv(1), sfxadm(1M)

statvfs(2).

◆注意事項

 -f オプションの contig を指定した場合、ファイルシステムに十分な空き容量があっても領域の割当てが失敗する場合があります。

 init-blocks および inc-blocks には、必要となるブロック数を計画的に設定してください。不必要にブロック数を大きくすると、データの未書き込み部分の領域が増え、ディスク資源を効率的に使用できなくなります。


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