PRIMECLUSTER Global File Services 説明書 4.2 (Solaris(TM) オペレーティング環境版) |
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第3部 Global File Services 共用ファイルシステム | > 第24章 ファイルシステムのバックアップとリストア | > 24.7 GFS 共用ファイルシステムの高速バックアップ・リストア |
EC運用、OPC運用
のいずれの場合においても、設定時に以下の設定を行っておく必要があります。グループ単位のEC運用の場合は、(3)関連付けの設定後に(1)ボリューム起動ロックの設定を行ってください。
◆ボリューム起動ロックの設定
バックアップ先の GDS のボリュームを自動起動しないノードにおいてボリューム起動ロックの設定を行います。
GDS のボリューム作成時の設定では、EC 運用における切離し操作、OPC 運用におけるバックアップ操作を行うと、バックアップ先の GDS のボリュームがそれを共用するすべてのノードにおいて起動されます。
ただしその後の EC 運用における組込み操作、OPC 運用における次のバックアップ操作の際には、その操作を実行するノード以外のすべてのノードにおいて、バックアップ先のボリュームを停止させておく必要があります。
バックアップ先のボリュームにボリューム起動ロックの設定を行い、バックアップ先のボリュームを使用しないノードでのボリューム起動を抑止するようにします。
◆ボリュームの停止
バックアップ先のファイルシステムが使用する GDS のボリュームを、ファイルシステムを共用するノードにおいて停止します。
◆関連付けの設定
バックアップ元の GFS 共用ファイルシステムを構成するすべてのパーティションについて、それに対応するバックアップ先のパーティションの設定を行います。
以下の節で設定操作について説明します。
ボリューム起動ロックの設定を行うためには、ボリューム起動を抑止するノードにおいて GDS の sdxattr コマンドを実行します。
sdxattr コマンドの詳細については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”の “コマンドリファレンス”を参照してください。
(例) バックアップ先のボリューム起動ロックの設定
バックアップ先の GDS のボリュームが /dev/sfdsk/class0001/rdsk/volume0001- (クラスclass0001、ボリュームvolume0001-) であり、nodeA、nodeB、nodeC から共用しており、バックアップ先のボリュームを使用するノードが nodeC のみである場合、以下のコマンドを nodeA および nodeB で実行します。
nodeA: # sdxattr -V -c class0001 -v volume0001- -a lock=on nodeB: # sdxattr -V -c class0001 -v volume0001- -a lock=on
関連付けの設定を行う前に、バックアップ先のすべての GDS のボリュームを停止させておきます。停止させるためには GDS の sdxvolume コマンドを使用します。停止操作はそのファイルシステムを共用するすべてのノードで実行する必要があります。
sdxvolume コマンドの詳細については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”“コマンドリファレンス”を参照してください。
(例1) バックアップ先のボリュームの停止
バックアップ先の GDS のボリュームが /dev/sfdsk/class0001/rdsk/volume0001- (クラスclass0001、ボリュームvolume0001-) であり、nodeA, nodeB, nodeC から共用している場合、以下のように nodeA, nodeB, nodeC のノードで sdxvolume コマンドを実行します。
nodeA: # sdxvolume -F -c class0001 -v volume0001- nodeB: # sdxvolume -F -c class0001 -v volume0001- nodeC: # sdxvolume -F -c class0001 -v volume0001-
バックアップ元のボリュームがデータ不当 (INVALID) 状態の場合、関連付けの設定を行うことはできません。また、上記手順による停止操作もエラーとなります。この場合、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”“F.1 トラブルへの対処方法”を参照し、INVALID 状態からの復旧操作を行ってください。
バックアップ元とバックアップ先の関連付け(以下では単に関連付けと記述します)の設定を行います。
関連付けにおいて、バックアップ元の GFS 共用ファイルシステムを構成するすべてのパーティションについて、それに対応するバックアップ先のパーティションを設定します。
またこの時点で対応するパーティション間で、バックアップ元を master、バックアップ先を proxy として GDS ボリュームの関連付けが設定されます。このため対応するパーティション間では、GDS ボリュームの関連付けのための条件を満たしている必要があります。詳細については、“24.7.3 前提条件”を参照してください。そしてこの時点でバックアップ元とバックアップ先を等価状態にするための等価性コピーが実行されます。
関連付けではそれに対応する名前をつけます。以下ではこの名前のことを関連付け名と呼びます。関連付けの設定後、バックアップ・リストア、関連付けの解除など、以後すべての操作はこの関連付け名を指定して実行します。
EC 運用での関連付けは sfcproxyjoin equivalent、OPC 運用での関連付けは sfcproxyjoin separate コマンドを使用します。
sfcproxyjoin(1M) の詳細については、本書の“付録F.2.18 sfcproxyjoin(1M)”を参照してください。
(例) EC 運用の場合における関連付けの設定
代表パーティションが /dev/sfdsk/class0001/rdsk/volume0001 であるファイルシステムをバックアップ元とし、これを EC 運用向けに、/dev/sfdsk/class0001/rdsk/volume0001- をバックアップ先として関連付ける場合は以下のコマンドをバックアップ元ファイルシステムの共用ノードで実行します。
# sfcproxyjoin equivalent -r backup1_for_volume0001 \ /dev/sfdsk/class0001/rdsk/volume0001=/dev/sfdsk/class0001/rdsk/volume0001-
(例) OPC 運用の場合における関連付けの設定
代表パーティションが /dev/sfdsk/class0002/rdsk/volume0002 であるファイルシステムをバックアップ元とし、これを OPC 運用向けに、/dev/sfdsk/class0002/rdsk/volume0002- をバックアップ先として関連付ける場合は以下のコマンドをバックアップ元ファイルシステムの共用ノードで実行します。
# sfcproxyjoin separate -r backup1_for_volume0002 \ /dev/sfdsk/class0002/rdsk/volume0002=/dev/sfdsk/class0002/rdsk/volume0002-
(例) グループ単位の EC 運用の場合における関連付けの設定
GDS のグループ group0003 に属す /dev/sfdsk/class0003/rdsk/volume0003 が代表パーティションの GFS 共用ファイルシステムをバックアップ元とし、これを EC 運用向けに GDS のグループ group0003- をバックアップ先として関連付ける場合は以下のコマンドを実行します。
# sfcproxyjoin equivalent -r backup1_for_group0003 \ -g /dev/sfdsk/class0003/rdsk/volume0003 \ class0003.group0003=class0003.group0003-
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