PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.2 (マルチパス機能編) - Solaris (TM) オペレーティングシステム版 - |
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第3章 導入 |
インタフェースごとにMPNETの動作情報を定義します。このファイルの定義は省略できません。
あらかじめ、このファイルに以下の定義サンプルが用意されているので、定義サンプルの行を複写し、通信形態に合わせた設定を行ってください。
エントリの形式を以下に示します。
各パラメタについて以下に説明します。
MPNETのインタフェース名を指定します。
インタフェース名は、“3.2 /etc/opt/FJSVmpnet/conf/config”ファイルで定義したインタフェース名を指定します。
設定内で一意となるように設定してください。
MACアドレスを指定します。
指定したMACアドレスは、一つのインタフェースが構成する通信パス間をMACアドレス引き継ぎする際に使用されます。
グローバルMACアドレスで通信パス間のMACアドレス引き継ぎを行う場合は、"-"を指定してください。
それ以外の値でMACアドレス引き継ぎを行う場合は、任意のMACアドレスを16進数12桁で指定してください。
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- MACアドレスにマルチキャストアドレス、ブロードキャストアドレスを指定することはできません。
- ATMカードを使用する場合、MACアドレスに"-"(グローバルMACアドレス)は指定できません。必ずローカルMACアドレスを指定し、以下の規定に従う必要があります。
ATMの場合、先頭の物理デバイス(li0やli32など)のMACアドレスが基点となり、次の物理デバイス毎に"1(16進数)"ずつ加算したMACアドレスが使用されます。
例えば、li0のMACアドレスに"020000000000"を使用する場合、li1のMACアドレスは"020000000001"となり、結果、li16のMACアドレスは"020000000010"となります。
マルチパス機能でも、この規定に従い、MACアドレスを設定する必要があります。
以降に記載される"ATM接続環境設定例"を参照してください。- クラスタシステム使用時、MACアドレスに"-"(グローバルMACアドレス)を指定した場合、使用するMACアドレスは各ノードのグルーバルMACアドレスが使用されます。
つまり、運用ノードで使用していたMACアドレスを待機ノードに引き継ぎすることはできません。
運用ノードで使用するMACアドレスを待機ノードでも使用する場合は、必ずMACアドレス値を設定する必要があります。- クラスタシステム使用時、上位プロトコルにFNAやSNAプロトコルを使用する場合は、"-"(グローバルMACアドレス)は使用できません。必ずMACアドレス値を設定してください。
動作モードを指定します。以下の値を指定することができます。
- 0 : マルチパス方式を使用します。
- 1 : マルチリンクイーサネット方式を使用します。
上記以外の値を設定した場合、活性化できません。
マルチリンクイーサネット方式でのデータ分散方式を指定します。
func-modeパラメタで、"1 (マルチリンクイーサネット方式)"を指定した場合に有効であり、"0 (マルチパス方式)"を指定した場合は、必ず "0"を指定してください。
以下の値を指定することができます。
- 0 : MACアドレス分散方式を使用します。
- 1 : ラウンドロビン分散方式を使用します。
- 2 : 送信先IPアドレス分散方式を使用します。
- 3 : 送信先/送信元IPアドレス分散方式を使用します。
上記以外の値を設定した場合、活性化できません。
該当インタフェースがクラスタ対象か非対象か指定します。
クラスタ非対象の場合、必ず "none" を指定してください。
クラスタ対象の場合、スペース(空白)を指定してください。
なお、ATMを使用する場合、クラスタ対象インタフェースおよび非対象インタフェースを混在することはできません。
クラスタの環境設定方法については、"第7章 クラスタシステム上での運用" を参照してください。
下記に定義例を示します。
- Ethernet、FDDI接続環境定義例
- ATM接続環境定義例
前提として、configファイルの"ATM接続環境定義例"の各インタフェースにMACアドレスを設定する場合を例とします。
- インタフェース mpnet0(物理デバイス名:li0/li32)
- インタフェース mpnet1(物理デバイス名:li1/li33)
- インタフェース mpnet2(物理デバイス名:li16/li48)
インタフェース mpnet0の使用するMACアドレスを "020000000000" と設定した場合、インタフェース mpnet1の使用する物理デバイスはli1/li33のため、MACアドレスは"mpnet0のMACアドレス + 0x1"、つまり"020000000001"となります。
同様に、インタフェース mpnet2の使用する物理デバイスはli16/li48であることから、MACアドレスは"mpnet0のMACアドレス + 0x10"、つまり"020000000010"となります。
実際の環境定義は以下のようになります。
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