Symfoware Server 解説書 - FUJITSU -
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第5章 Symfoware Serverの機能> 5.2 バックアップとリカバリ

5.2.4 Advanced Backup Controller

データベースのバックアップデータ作成に必要な時間的制約は、データ容量の増大と共により厳しくなり、時間のコントロールが不可能になりつつあります。

Symfoware Serverでは、どのような大規模データベースに対しても、瞬時にかつ業務を停止することなくバックアップデータを作成するAdvanced Backup Controller機能を用意しています。

Advanced Backup Controllerは、富士通のETERNUSが持つアドバンスト・コピー機能や、PRIMECLUSTER GDSなどのディスク管理製品により、ミラー化したディスクを任意時点で動的に切り離し、切り離したディスクの一片をバックアップ媒体とすることができます。これにより、媒体障害に備えたデータベースのバックアップ処理時間を大幅に短縮することができます。

Advanced Backup Controllerについての詳細は、“RDB運用ガイド”を参照してください。

ETERNUSと連携した場合のAdvanced Backup Controllerの概要について、以下に示します。

[図:Advanced Backup Controller]

Advanced Backup Controllerの機能について、以下に説明します。

高速バックアップ・リカバ

Advanced Backup Controllerは、媒体障害に備えたデータベースのバックアップ処理時間を大幅に高速化することができます。このため、大規模データベースの運用においても、媒体障害に備えたバックアップを、業務への影響を最小限に抑えて実現することができます。

Advanced Backup Controllerの高速バックアップについて、以下に示します。

[図:Advanced Backup Controllerのバックアップ]

従来のバックアップ所要時間の大部分は、対象データのコピー処理時間でした。Advanced Backup Controllerでは、PRIMECLUSTER GDSなどのディスク管理製品またはETERNUSなどのディスクアレイ装置との連携で二重化したディスクを動的に切り離すことにより、データのコピー処理時間を大幅に短縮し、バックアップ所要時間全体の大幅な短縮を実現しました。

Symfoware Serverは障害部分に局所化したデータベースのリカバリ技術を採用しているため、万が一、データベースが破損したときも、業務の早期再開が可能です。

テラバイトクラスの巨大なデータベースでは通常、多数のディスク装置によってデータベースシステムを構築します。しかし、Symfoware Serverでは局所化したデータベースのリカバリ技術により、障害が発生した特定のディスクだけをリカバリし、高速に業務を再開することができます。

バックアップ運用の自動

Advanced Backup Controllerでは運用管理面の問題も解決します。

Symfoware Serverのバックアップ機能とSoftek AdvancedCopy Manager、ネットワークストレージサーバとの連携でバックアップ媒体やリカバリに必要なアーカイブログなどをデータベースと関連づけて管理します。

これによりボリューム障害の発生時には、障害の発生したボリュームを指定するだけで、膨大なバックアップデータ内からリカバリに必要なバックアップ媒体を即座に誤りなく選択することが可能となります。

また、ネットワークストレージサーバの導入により、テープ装置にバックアップした媒体までデータベースと関連づけた自動管理を行うことができます。

バックアップ運用の自動化について、以下に示します。

[図:バックアップ運用の自動化]

リフレッシュ・バックアッ

業務単位を構成する複数のデータベーススペースのうち、一部のデータベーススペースのみを再バックアップすることができます。これをリフレッシュ・バックアップと呼びます。一部のデータベーススペースのみをバックアップすることによって、バックアップ運用時間を更に短縮することができます。


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