Symfoware Server 解説書 - FUJITSU -
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第1章 Symfoware Serverとは何か> 1.2 Symfoware Serverの特長

1.2.5 ネットワークを支えるテクノロジー

Symfoware Serverの標準技術について、説明します。

ネットワークを支えるテクノロジーとして、最も重要なもののひとつに、Java技術があります。プラットフォーム無依存で開発可能なJava技術を採用することで、システムの効率的な開発が可能になります。次に重要な技術として、XML技術が挙げられます。XML技術を適用することによって、柔軟なプロトコルを実現し、ネットワーク環境における接続性を飛躍的に向上させます。さらに、このようなネットワーク環境における多様化したサービスに柔軟に対応するために、リレーショナルデータベースのカテゴリーを越えて、テキストや各種のコンテンツを操作するためのアダプタ技術を採用しています。

Symfoware Serverの標準技術には以下の4つの特長があります。

Symfoware Serverの標準技術の特長について、以下に説明します。

■標準技術の完全サポート

Symfoware Serverは、Interstageと連携することによって、ネットワーク上のあらゆる標準プロトコル、CORBA (Common Object Request Broker Architecture)、EJB (Enterprise JavaBeans)、Web連携、XMLを核とするSOAP (Simple Object Access Protocol)といったプロトコルに対応しています。さらに、これら各種のプロトコルを用いて処理するためのアプリケーションを実行するフレームワークとして、J2EE (Java2 platform Enterprise Edition)や、JTA(Java Transaction API)あるいは、XML技術をサポートしています。このようにSymfoware Serverは、Interstageと連携することによって、アプリケーションサーバに必要なあらゆる標準プロトコル、標準技術をサポートしています。

さらに、データベースサーバ上にも、これらのアプリケーションサーバと柔軟に連携するための標準技術であるプロシジャやトリガなどの機能をサポートしています。これらの機能を使用することによって、データベースサーバは、単なるデータを格納する箱ではなく、アプリケーションロジックを組み込むことができ、それらのロジックを共有することによって、アプリケーションの生産性を上げることができます。

Symfoware Serverへアクセスするアプリケーションの開発には、Visual BasicやVisual C++など使い慣れたプログラミングアプリケーションに対応したアプリケーションインタフェース(API)を提供しているため、簡単にデータベースへアクセスするアプリケーションを開発することができます。

Javaについての詳細は、“Javaでの開発”を、XMLについての詳細は、“XMLアダプタ”を参照してください。

標準技術の完全サポートについて、以下に示します。

[図:標準技術の完全サポート]

■Java/J2EEのアーキテクチャ

現在、アプリケーションの処理ロジックを開発する環境として、キーとなるのは、Javaと言えます。Java技術は、単なるアプリケーションには留まらず、ネットワークとの連携、データベースとの連携、トランザクションの操作といったシステム全体を操作するフレームワークをJ2EEと言う形で作っています。Symfoware ServerはInterstageと連携しながら、このフレームワークを採用しており、Java技術のさまざまなメリットを生かしたシステム開発が可能です。

Javaについての詳細は、“Javaでの開発”を参照してください。

Java/J2EEのアーキテクチャについて、以下に示します。

[図:Java/J2EEのアーキテクチャ]

■XML技術の適用

インターネット環境における標準化技術として、Java技術と並んで重要なのが、XML技術です。Symfoware Serverも表の列にXMLデータを格納することができます。また、このXMLが格納された列に条件付けをすることもでき、XMLの内部を意識したアクセスが可能です。このアクセスには、SQLの標準的なインタフェースを使用しており、従来のアプリケーションの流用が可能になります。XMLの内部を操作する場合には、XPathを用いており、XPathもXMLの標準技術に従って操作することができます。

XMLについての詳細は、“XMLアダプタ”を参照してください。

XML技術を用いたシステム運用について、以下に示します。

[図:XML技術を用いたシステム運用]

■アダプタ技術によるコンテンツ管理

Symfoware Serverは1つのデータ型としてXMLデータを格納することができます。しかも、そのデータの内部を意識したアクセスが可能です。このアクセスには、アダプタ技術と連携して、XML専用インデックスを利用しています。このような専用のインデックスを利用することにより、Symfoware Serverはさまざまなコンテンツを操作できます。また、Textアダプタを用いて、eAccela BizSearchと連携し、高速な文書管理が可能です。

アダプタ技術によるコンテンツ管理について、以下に示します。

[図:アダプタ技術によるコンテンツ管理]

◆XMLによるデータベースシステムの構築

eマーケットプレイスなどのインターネットを中心としたビジネス環境では、データをXMLとして流通することが主流となってきています。XMLデータは、データ構造を柔軟に設計でき、構造の変更も容易にできるという特長を持つことから、データの流通範囲が拡大していくシステムやデータの構造が頻繁に変更されるシステムを構築する場合に威力を発揮します。

Symfoware Serverは、XMLの柔軟性を生かしたデータベースシステムを構築するための機能を提供します。この機能はXMLアダプにより実現されます。

XMLアダプタは、BLOBのデータとして格納されたXMLデータに対し、XMLの構造を意識した検索条件を指定して高速にXMLデータを検索することができます。

XMLデータをそのままの形でBLOB型のデータとしてデータベースに格納するため、業務で扱うXMLデータの形式が変更された場合でも、表の構造を変更することなく新規業務に対応することが可能です。

XMLについての詳細は、“XMLアダプタ”を参照してください。

XMLアダプタの概要について、以下に示します。

[図:XMLデータによるシステム構築]

◆テキストデータの全文検索

Symfoware Serverは、世界最高レベルの全文検索エンジンであるeAccela BizSearchと連携し、データベースに蓄積されたテキストデータ、Word文書、OASYS文書などのさまざまな形式のテキストデータを全文検索することができます。この機能は、Textアダプにより実現されます。

利用者は、キーワード検索、ランキング検索、文書検索などの検索手段を用いてデータベースに蓄積された膨大な量のテキストデータから、必要なデータを高速に検索することができます。

Textアダプタを利用することにより、利用者はデータベースに蓄積されたテキストデータをビジネスに有効に活用することができます。

Textアダプタについての詳細は、“Textアダプタ”を参照してください。

Textアダプタの概要について、以下に示します。

[図:Textアダプタを用いたシステム運用]


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