負荷分散/QoS制御 テクニカルガイド
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第9章 二重化構成時の注意点> 9.3 簡易HS

9.3.4 ネットワーク障害検出時の復旧手順

簡易HSにおいて、以下の事象発生時の確認方法および対処を以下の表に示します。

事象

簡易HSにおける確認方法

対処

系間パスの全故障

系間パス全てでネットワーク故障を検出した場合、以下のメッセージを出力します。
【運用側/待機側】
(設定されている系間パス全てで)
“0943:ネットワーク監視で故障を検出しました。%s”
“0946:相手ノードの故障を検出しました。”
本現象が発生しているかの確認は、「9.3.4.2 両系運用状態」を参照してください。

この状態では、両系が運用状態となり、正常に負荷分散機能が動作しなくなるため、早急な対応が必要です。
本現象発生時の対処は、「9.3.4.2 両系運用状態」を参照してください。

系間パス2本のうちPrimary側のみ故障

2本設定された系間パスのうち、Primary側パスで故障を検出した場合、以下のメッセージが出力されます。
【運用側】
“0943:ネットワーク監視で故障を検出しました。%s”
“0984:%1から%2へのコネクション確立に失敗しました。%3から%4へのコネクション確立を行います。”
(出力される順序は不定です。)
【待機側】
“0943:ネットワーク監視で故障を検出しました。%s”

Primary系間パス(“0943”メッセージに続けて出力される経路)を確認してください。なお、経路の復旧は以下のメッセージで確認できます。
“0972:ネットワーク監視で復旧を検出しました。%s”
但し、“0943”メッセージが出力された後、簡易HSを再起動した場合もしくは、他の要因により簡易HSが停止状態となっている場合は本メッセージは出力されません。

系間パス2本のうちSecondary側のみ故障

2本設定された系間パスのうち、Secondary側パスで故障を検出した場合、以下のメッセージが出力されます。
【運用側/待機側】
“0943:ネットワーク監視で故障を検出しました。%s”

Secondary系間パス(“0943”メッセージに続けて出力される経路)を確認してください。なお、経路の復旧は以下のメッセージで確認できます。
“0972:ネットワーク監視で復旧を検出しました。%s”
但し、“0943”メッセージが出力された後、簡易HSを再起動した場合もしくは他の要因により簡易HSが停止状態となっている場合は本メッセージは出力されません。

監視先異常(運用側停止もしくは待機側停止)

運用/待機状態での運用において、状態遷移を伴う監視先異常が発生した場合は、以下のメッセージが出力されます。
【運用側/待機側】
“0943:ネットワーク監視で故障を検出しました。%s”
“0948:ネットワーク故障を検出しました。”
本現象が発生しているかの確認は、「9.3.4.1 片系運用状態」を参照してください。

本現象発生時は、片系のみの運用状態となっています。本現象発生時の対処は、「9.3.4.1 片系運用状態」を参照してください。

監視先異常(両系にて状態遷移が発生しない)

運用/待機状態での運用において、状態遷移を伴わない監視先異常が発生した場合は、以下のメッセージが出力されます。
【運用側/待機側】
“0943:ネットワーク監視で故障を検出しました。%s”

“0943”メッセージに続けて出力される経路を確認してください。なお、経路の復旧は以下のメッセージで確認できます。
“0972:ネットワーク監視で復旧を検出しました。%s”
但し、“0943”メッセージが出力された後、簡易HSを再起動した場合は本メッセージは出力されません。

ネットワーク・サーバの故障(ハード故障)

簡易HSが動作できないハード故障が発生した場合の動作は不定です。

ハードディスク障害など、OSの再インストールが必要な場合は、「9.3.2.3 片側故障時の再セットアップ」を参照してください。
OSの再インストールおよびTrDの再インストールが不要の場合は、「9.3.2.3 片側故障時の再セットアップ」の手順(1)、(2)、(6)、(8)を実施してください。

ネットワーク・サーバの故障(LANカード故障)

系間パスもしくは監視先として設定されている経路上のLANカード故障時は、ネットワーク監視でエラーが検出され、以下のメッセージが出力されます。
【故障発生ネットワーク・サーバ】
“0943:ネットワーク監視で故障を検出しました。%s”
系間パスもしくは監視先として設定されている経路上以外のLANカード故障は、簡易HSとしては検出できません。

同一スロットで同型のLANカードに入れ替えを行う場合には、「9.3.2.3 片側故障時の再セットアップ」の手順(1)、(2)、(6)、(8)を実施してください。
その他の場合は、TrDパッケージを再インストールする必要があります。TrDパッケージのアンインストール後、「9.3.2.3 片側故障時の再セットアップ」の全ての手順を実施してください。

ネットワーク・サーバの故障(OS破壊)

簡易HSが動作できないOS破壊が発生した場合の動作は不定です。

9.3.2.3 片側故障時の再セットアップ」手順を実施してください。

ネットワーク・サーバの故障(TrDパッケージ破壊)

簡易HSが動作できないTrDパッケージ破壊が発生した場合の動作は不定です。

TrDパッケージのアンインストール後、「9.3.2.3 片側故障時の再セットアップ」の手順(2)以降を実施してください。

LANケーブル故障

系間パスもしくは監視先として設定されている経路上のLANケーブル故障時は、ネットワーク監視でエラーが検出され、以下のメッセージが出力されます。
【故障検出ネットワーク・サーバ】
“0943:ネットワーク監視で故障を検出しました。%s”
系間パスもしくは監視先として設定されている経路上以外のLANケーブル故障は、簡易HSとしては検出できません。

故障が発生したLANケーブルを交換してください。なお、復旧は以下のメッセージで確認できます。
“0972:ネットワーク監視で復旧を検出しました。%s”
但し、“0943”メッセージが出力された後、簡易HSを再起動した場合は本メッセージは出力されません。

なお、ネットワーク故障を検出した場合、簡易HSとして以下の状態になる場合があります。

以下に各々の状態における確認手順、復旧手順を示します。


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