Symfoware(R) Server RDBユーザーズガイド データベース定義編 - FUJITSU - |
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記憶装置からデータを読み出したり、記憶装置にデータを書き込む動作のことです。本書では、データベースからデータを読み出したり、データベースにデータを書き込んだりすることを“アクセス”と呼んでいます。
インデックスの更新処理のことです。表に対するデータの更新、挿入および削除処理にともなって、その表に付随したインデックスも最新の状態を反映するように更新します。この処理をインデックスの“アップグレード”と呼びます。
表または列の制約の1つです。列または列の組合せに対して同じ値をもつ行が、表中に複数あってはならないという制約です。
一時表は、応用プログラムの利用者に対して専用に作成される表です。複数の利用者から、それぞれ同一の表名で利用することができます。応用プログラムで処理中のデータの一時的な退避など、他の応用プログラムから独立した利用ができる表です。
表のデータの検索効率を高めるためのキーデータです。Symfoware/RDBでは表定義で指定した主キーだけでは効率的なデータ検索ができない場合に、補助的な位置づけのキーデータを作ることができます。これを“インデックス”と呼びます。インデックスは、表の列ごとに、または複数の列を組み合わせて作成することができます。インデックスの設定はインデックス定義または格納構造定義で行います。
表のどの列に対してインデックスを作成するかを定義します。データ操作効率を向上させるためには、検索頻度の高い列に対してインデックスが必要です。
格納構造の構成要素の1つです。データ部に格納されたデータを検索するためのインデックスのデータを格納する部分をいいます。BTREE構造の構成要素です。
関連用語: データ部
応用プログラム中のSQL文の実行で、例外条件が発生した場合に、実行する処理を指定します。埋込み例外宣言は、WHENEVER文で指定します。
SQL文の使用方法の1つです。C言語およびCOBOLの高級言語を使用して応用プログラムを作成する場合に、データ操作にこの埋込みSQLを使用します。たとえば、COBOLの場合は、“EXEC SQL”と“END-EXEC”でSQL文をはさんで指定します。
一般には、計算機の利用者の仕事に使うプログラムを総称して“応用プログラム”と呼びます。本書では、利用者の事務処理に応じてデータベースからデータを読み出したり、データベースにデータを書き込むプログラムを応用プログラムと呼んでいます。“アプリケーション・プログラム”と呼ぶこともあります。
格納構造の構成要素の1つです。RANDOM構造に特有のものです。プライム部のページに格納データが収まらない場合に備えて、超過したデータを格納するためのページを用意しておきます。オーバフロー部は、このような超過したデータを格納するための予備ページからなる部分をいいます。
関連用語: プライム部
RANDOM構造に特有のものです。プライム部のページに格納データが収まらない場合には、オーバフロー部のページに格納データを収めます(ページスプリットの場合はこれに当てはまりません)。その際に、プライム部の該当ページからオーバフロー部の該当ページに向けたポインタが張られます。このポインタを“オーバフローポインタ”と呼びます。
関連用語: オーバフロー部、プライム部
データ操作において、操作の対象とする行を指示する指示子のことを“カーソル”と呼びます。カーソルはカーソル宣言で定義します。そして、OPEN文でカーソル使用の開始を、FETCH文でカーソルの移動を、CLOSE文でカーソル使用の終了を行います。
データ操作のSQL文のうち、カーソルを使用して操作の対象とする行を指定するSQL文です。
外部ルーチンとは、利用者がC言語などで作成したプログラムを動的リンクライブラリとしてサーバに登録し、SQL文から呼び出すものです。外部ルーチンの利点は、文字列型データの整形などSQLの関数では限界がある複雑な処理を、C言語などを使用することで容易に行うことができる点です。
Symfoware/RDBでは、外部ルーチンを作成する言語として、C言語を使用できます。
論理構造および物理構造とともにデータベースの構造の1つです。表の行や列として論理的に表現されたデータを、データベーススペース上に格納データとして物理的に配置する構造のことです。格納構造はDSOおよびDSIで表現されます。実表に対する格納構造として、SEQUENTIAL構造、RANDOM構造およびOBJECT構造があります。また、インデックスに対する格納構造としてBTREE構造があります。
関連用語: 物理構造、論理構造
表とデータベーススペースとの対応関係の定義を“格納構造定義”と呼びます。格納構造定義には、DSO(Data Structure Organization)定義と、DSI(Data Structure Instance)定義の2つがあります。
データベーススペースに格納されている状態のデータのことです。表の行や列がデータの論理的な側面を表すとすれば、格納データはデータの物理的な側面を表します。
関連用語: 物理構造
Symfoware/RDBの機密保護では、資源の機密保護を行います。保護する資源には、スキーマ、表、プロシジャルーチン、データベーススペースがあります。
表の構成要素です。リレーショナルデータベースでは、データを行と列からなる二次元の表で表現します。
データベース中の任意の表の行を一意に識別します。利用者は単一行SELECT文またはFETCH文によって取り出した行識別子を使用して、任意の行を操作することができます。
Symfoware/RDBの各機能で、ディクショナリやデータベースの資源を占有するときの、占有の強さを示すモードの1つです。“共用モード”または“参照モード”とも呼ばれます。データ操作におけるデータのロックの強さは、以下のようになります。共有モードでロックされたデータは、ほかのトランザクションのデータ操作は、参照だけが許され更新操作はできません。一般に、データのロックを獲得中のトランザクションのコミットが行われるまで、ほかのトランザクションのデータの更新操作は、待ち状態となります。
共有モードで資源を占有する機能と、非共有モードで資源を占有する機能は、同時に動作することができません。共有モードで資源を占有する機能は、共有モードまたは弱共有モードで資源を占有する機能と同時に動作できます。
関連用語: 弱共有モード、非共有モード
Symfoware/RDBのソート作業域の1つです。共用ソート作業域は、利用者が用意し、そのディレクトリをシステム共通の動作環境ファイルに指定します。
関連用語: 固有ソート作業域、ソート作業域
データベースのアクセス用のバッファです。共用バッファプールと呼ぶ場合もあります。共用バッファは、複数の応用プログラムでデータを共用できるため、応用プログラム間で共通してアクセスするデータの入出力回数を減少させることができます。
データベースのアクセス用のバッファです。共用バッファと呼ぶ場合もあります。共用バッファプールは、複数の応用プログラムでデータを共用できるため、応用プログラム間で共通してアクセスするデータの入出力回数を減少させることができます。
プロセス間で相互に参照が可能なメモリ領域をいいます。Symfoware/RDBでは、この共用メモリ上に共用バッファやログ収集域を配置しています。
関連用語: 共用バッファ
クライアント・サーバモデルにおいて、データ処理を要求する動作単位のことです。データベースをクライアント・サーバモデルで活用する場合は、サーバのデータベースに対してアクセスを要求する応用プログラムは、クライアントに構築します。
あるデータ処理を行う場合に、処理を要求する動作単位(クライアント)と処理を実行する動作単位(サーバ)とを分離し、実現する方式です。
データを格納するページを決めるキーとなる列の組のことです。クラスタキーの値が等しいデータは、同一のバケットまたはオーバフロー部のバケットに格納します。クラスタキーは、表のDSO定義のCLUSTERオプションで指定します。省略すると、対応する表の主キーがクラスタキーになります。
データ操作のSQL文でカーソルによる更新、および削除が可能なカーソルを、“更新可能カーソル”と呼びます。カーソルが更新可能カーソルとなることは、カーソル宣言の記述で決まります。たとえば、問合せ指定のFROM句に指定される表が1つだけなどの条件が満たされる場合に、更新可能カーソルとなります。
関連用語:読込み専用カーソル
構造体型として宣言したホスト変数を構造体ホスト変数と呼びます。構造体ホスト変数を宣言すると、各メンバがデータベースの各列に対応するように扱われるので、複数列のデータを行単位で操作することができます。また、複数行の一括挿入もできます。ポインタ変数と組み合わせて利用することにより、応用プログラムが簡潔化され、保守性が向上します。
最適化情報の1つです。データベースの格納データのキー値のうちで、互いに異なっている値の数をいいます。たとえば、データベースの格納データのキー値がすべて異なっている場合は、異なるキー値数は格納データ数に一致します。逆に、すべての格納データのキー値が同じである場合には、異なるキー値数は1です。
クライアントとサーバとの間を結んだ接続関係のことです。応用プログラムからCONNECT文により、サーバとのコネクションを接続します。また、DISCONNECT文により、サーバとのコネクションを切断します。
処理中のトランザクションのデータ操作の有効化を“コミット”と呼びます。トランザクションの中でのデータ操作が実際にデータベースに反映されます。コミットは、応用プログラムが意図的にCOMMIT文を発行することで制御します。
関連用語: ロールバック
Symfoware/RDBのソート作業域の1つです。固有ソート作業域は、利用者が用意し、そのディレクトリを応用プログラム固有の動作環境ファイルに指定します。
関連用語: 共用ソート作業域、ソート作業域
クライアント・サーバモデルにおいて、データ処理を実行する動作単位のことです。データベースをクライアント・サーバモデルで活用する場合は、データベース本体は、サーバに構築します。
Symfoware/RDBでは、最適化処理のための基礎情報を“最適化情報”と呼びます。最適化情報には、実表のデータ量(行数)、インデックスやB-木構造の階層数、および異なるキー値数などがあります。Symfoware/RDBは、SQL文や最適化情報を総合的に評価して、最も効率のよいデータ操作の処理手順を決めます。なお、最適化情報は、RDBユーティリティを使用して収集します。
SQL文の指令と結びつく表を調べて、探索条件に見合った最も効率のよい処理手順を決めます。これを“最適化処理”と呼びます。
Symfoware/RDBシステムがソート処理のために使用する一時的な領域のことです。Symfoware/RDBシステムがデータ操作、データのロードまたはデータのアンロードを行う場合に、データのソート処理が必要になる場合があります。ソート処理のための作業域を“作業用ソート領域”と呼びます。作業用ソート領域は、一定量までは仮想記憶を使用し、一定量を超えると磁気ディスク上のソート作業域を使用します。使用する仮想記憶の量は、動作環境ファイルで指定することができます。
関連用語: ソート作業域
Symfoware/RDBシステムが、データ操作のために使用する一時的なテーブルのことです。Symfoware/RDBシステムがデータ操作の実行時に、中間結果の保存が必要になる場合があります。中間結果を保存するテーブルのことを“作業用テーブル”と呼びます。作業用テーブルは、一定量までは仮想記憶を使用し、一定量を超えると磁気ディスク上のソート作業域を使用します。使用する仮想記憶の量は、動作環境ファイルで指定することができます。
関連用語: ソート作業域
システム表は、Symfoware/RDBの利用者が定義したデータベースやスキーマなどの定義情報を管理する表です。“RDBディクショナリ”と呼ぶこともあります。
論理構造定義において実表として定義された表です。データ本体がデータベーススペースに格納されます。
表の中の行を一意に特定できる列または列の組を“主キー”と呼びます。表定義の一意性制約のPRIMARY KEYで指定します。論理構造の設計の大きな要素の1つです。
Symfoware/RDBの各機能で、ディクショナリやデータベースの資源を占有するときの、占有の強さを示すモードの1つです。
弱共有モードで資源を占有する機能と、弱共有モードまたは非共有モードで資源を占有する機能は、同時に動作することができません。弱共有モードで資源を占有する機能は、共有モードで資源を占有する機能と同時に動作できます。
関連用語: 共有モード、非共有モード
システム全体で一意な値を生成する機能です。SQL文中に順序を指定することで生成した値を使用することができ、主に、表の主キー値の作成に利用できます。
SQL文の処理結果を応用プログラムに伝えるための変数です。SQL文を実行すると、実行結果の状態コードが状態変数に格納されます。状態変数は“SQLSTATE”です。
データベースを構成する要素です。Symfoware/RDBでは、情報分析システム分析技法AA/BRMODELLINGを利用してデータ分析を行って、表またはビュー表を作成します。
論理構造定義において、データベースを構成する実表、ビュー表、各表の列構成および各列の属性などを定義します。また、表のほかにも、権限、プロシジャルーチンおよびトリガが定義できます。これを“スキーマ定義”と呼びます。
RDBシステム内でログ環境を複数に分割定義して運用する方法です。
データ操作のSQL文より表をアクセスする場合、あらかじめデータ操作の範囲を限定しておいてその範囲内でアクセスすることができます。このように限定したデータ操作の範囲を“スコープ”と呼びます。スコープ機能は、表をアクセスする利用者にスコープを適用、解除することにより、利用者ごとにデータ操作の範囲を限定することを可能とします。
Symfoware/RDBが使用する磁気ディスク上の作業域のことです。Symfoware/RDBは、データ操作中に中間結果の保存が必要になると、作業用テーブルにデータを保存します。また、データのソート処理が必要な場合は、作業用ソート領域を使用します。作業用テーブルや作業用ソート領域には、一定量までは仮想記憶を使用しますが、一定量を超えると、磁気ディスク上の領域を使用します。この領域を“ソート作業域”と呼びます。Symfoware/RDB全体で共用する共用ソート作業域と、各応用プログラムやコマンドで固有に使用する固有ソート作業域があります。
関連用語: 共用ソート作業域、固有ソート作業域、作業用ソート領域、作業用テーブル
データベースの参照、追加、削除および更新に使用するSQL文です。
格納構造の構成要素の1つです。表のデータ(SEQUENTIAL構造またはOBJECT構造)またはインデックスのキーと表のクラスタキーの組からなるデータ(BTREE構造)に対応する格納データを収めている部分です。
関連用語: インデックス部
実表やインデックスを格納する領域を“データベーススペース”と呼びます。データベーススペースの作成は、Symfoware/RDBの物理構造定義で行います。
データベース定義直後の空の実表に、初期データを格納することをデータベースの創成と呼びます。Symfoware/RDBのユーティリティを使用します。
データベースは、1つのサーバシステム上に、管理・設計の単位としていくつも作成することができます。これらのデータベースを識別するために、サーバシステム上で唯一無二の名前を付けます。これを“データベース名”と呼びます。
複数のトランザクションがデータベースを共用して使用する場合に発生する、停止状態の一種です。複数のトランザクション間で資源に対する待ち関係のループが発生し、どのトランザクションもほかのトランザクションの資源解除を待つ状態となり、全体としてループ内のすべてのトランザクションが停止状態になることをいいます。
関連用語: トランザクション、排他制御
動作環境ファイルは、応用プログラムの実行時の動作環境を規定するためのファイルです。動作環境ファイルは、クライアント用の動作環境ファイルとサーバ用の動作環境ファイルがあります。サーバ用の動作環境ファイルは、システムで提供するファイルを応用プログラム用にチューニングして使用します。
動的SQLは、応用プログラムの実行時にSQL文を生成して実行させるための機能です。一般に、汎用的なパッケージプログラムで利用します。
データベースのアクセスにおいては逐次的にデータベースを更新したり、いくつかのSQL文をまとめてからデータベースを更新したりすることが可能です。そのために、一連のデータ操作の途中で不慮のシステムダウンなどが発生すると、処理全体を有効にするか、無効にして再度やり直しができるようにデータベースを復旧する必要があります。このように、一連のデータ操作の一貫性を保証する単位を“トランザクション”と呼びます。
ある表のデータ操作(挿入、削除、更新)と連動させてほかの表のデータ操作(挿入)を定義します。
表中の行について、ある列のデータの値が未定義である状態を“ナル”と呼びます。
ネットワークを経由してアクセスできるファイルです。ネットワークファイルには、データベーススペースを作成することができます。Solaris OE、Linux、Windows NT、Windows 2000およびWindows Server 2003で使用できます。
複数の利用者がデータベースを利用する場合に、ある利用者がデータベースを更新している間、ほかの利用者が更新中のデータを参照したり、または更新中のデータを更新してデータ矛盾を発生させないようにする制御です。一般に“ロック機能”とも呼びます。
RANDOM構造に特有の構造です。RANDOM構造では、データのキーとなる列の組の値から、ハッシュ関数によりそのデータを格納するページの集まりを特定します。このページの集まりのことを“バケット”と呼びます。
関連用語: RANDOM構造
探索条件に一致した実表のデータを迅速に見つけるために用いられる索引手法の1つです。データの格納位置を、データのキー値を利用したハッシュ関数で求め、高速なデータ操作を可能にした格納手法を“ハッシュ格納”と呼びます。Symfoware/RDBは、実表の格納構造であるRANDOM構造に採用しています。
関連用語: RANDOM構造
RANDOM構造に特有のものです。データのキーとなる列の組の値から、そのデータを格納するページの集まりを特定するために使用する関数のことをいいます。
関連用語: RANDOM構造
データ操作のSQL文のうち、操作対象行の指定にカーソルを使用しないSQL文です。操作対象行は、そのSQL文の探索条件によって指定します。
Symfoware/RDBの各機能で、ディクショナリやデータベースの資源を占有するときの、占有の強さを示すモードの1つです。“非共用モード”または“更新モード”とも呼ばれます。データ操作におけるデータのロックの強さは、以下のようになります。非共有モードのロックが獲得されたデータは、ほかのトランザクションでデータ操作することはできません。一般に、データのロックを獲得中のトランザクションのコミットが行われるまで、ほかのトランザクションの実行は、待ち状態となります。
非共有モードで資源を占有する機能は、共有モード、弱共有モードまたは非共有モードで資源を占有する機能と同時に動作することができません。
関連用語: 共有モード、弱共有モード
論理構造定義でビュー表を定義することを“ビュー定義”と呼びます。ビュー定義では、実表のどの部分をビュー表とするか、およびビュー表の名前、各列の名前を定義します。
リレーショナルデータベースでは、データを行と列からなる二次元の表で表現しています。表には、実表とビュー表の2種類があります。
C言語、およびCOBOLの高級言語で、SQL文を使用してデータベースからデータを取り出したり、データベースを更新する場合に、SQLデータ変数と対で指定する変数です。データベースを更新するSQL文の場合、標識変数は、SQLデータ変数に格納されているデータがナル値か否かを表します。また、データベースを参照するSQL文の場合、SQL文の実行結果、SQLデータ変数にナル値が格納されたか否か、またはSQLデータ変数に格納された文字列データの文字数を表します。
表がどのスキーマに含まれるかを宣言することを“表宣言”と呼びます。表宣言を行うことにより、データ操作文の表名の指定でスキーマ名を省略することができます。表名の指定を容易にしたり、応用プログラムとデータベースの独立性を高めるために表宣言を行います。
表に対する制約で、一意性制約(UNIQUE、PRIMARY KEY)があります。
関連用語: 一意性制約
Symfoware/RDBは、大容量なデータベースのアクセスの高速化、および運用面での実用性の確保を目的に、論理的に1つの実表を物理的に複数のグループに分割することを可能にしています。これを“表の分割運用”と呼びます。たとえば、全支店の売上表を支店別に分割することができます。応用プログラムは、分割運用を適用しても特別な配慮を行う必要はありません。さらに、分割した単位で、独立かつ並行にデータベースのチューニング作業やデータベースの退避運用を行うことが可能となります。
表に付けた名前です。表名は、スキーマ定義で設定します。そして、データ操作のSQL文で、操作の対象とする表を指定するために使用します。
ファンクションルーチンは、利用者が作成したC言語プログラムを関数として定義することによって、その関数をSQL文中に記述して処理することができる機能です。
Symfoware/RDBが提供する関数以外に利用者が自由に関数を作成することができ、数値関数、データ列値関数、日時値関数と同様にSQL文中で利用することができます。
論理構造および格納構造とともにデータベースの構造の1つです。磁気ディスクボリュームに配置するデータベーススペースのことを“物理構造”と呼びます。データベーススペースは、固定の長さのブロックの集合体です。
関連用語: 格納構造、論理構造
Symfoware/RDBのデータベース定義の要素です。データベーススペースの作成のための定義を“物理構造定義”と呼びます。
格納構造の構成要素の1つです。RANDOM構造に特有のものです。表のデータに対応する格納データは、最初はこの部分のページ(バケット)から収められます。
関連用語:オーバフロー部
SQLによるデータベースの処理手続きの定義体をプロシジャルーチンと呼びます。
論理構造定義で、プロシジャルーチンを定義することをプロシジャルーチン定義と呼びます。
関連用語: プロシジャルーチン
表の分割運用を適用する場合、分割した単位にデータを振り分けて配置する場合のキーを“分割キー”と呼びます。表の特定の列(複数の列も可)に相当します。
関連用語: 分割キー値、分割条件
表の分割運用を適用する場合、表のDSO定義で分割条件に指定した“?”に対する値を、表のDSI定義時に定数で指定します。この値を“分割キー値”と呼びます。定義されたDSIに格納されるデータは、分割条件の“?”をこの分割キー値で置き換えたときに、条件の評価が真となる行です。
関連用語:分割キー、分割条件
表の分割運用を適用する場合、分割した単位にデータを振り分けるための規則を“分割条件”と呼びます。分割条件は、分割キーを表す列名リストと、“?”を指定した仮値リストで指定します。分割条件は、表のDSO定義で指定します。
関連用語:分割キー、分割キー値
大量データを扱う業務の情報処理効率を上げるために、データベースを複数のDSIに分割し、それぞれを並列に処理する方法を“並列クエリ”と呼びます。
データベースに対する入出力の最小単位のことをいいます。このページの大きさは、ページ内に格納する行数などを考慮して決定します。
B-木構造およびハッシュ格納に特有な自己調整機能です。あるページの格納データの数が一定値を超えた場合、別のページ(空きページの場合もある)との間で格納データの再配置を行う機能です。これにより、ページ内の格納データの量を平均化し、処理効率のバランスを維持します。
関連用語: ハッシュ格納、B-木構造
データ操作のSQL文において、応用プログラムとデータベースの間で、データの受渡しを行うための変数を“ホスト変数”と呼びます。
埋込みCプログラムで、ポインタ宣言されたホスト変数のことです。malloc関数などで動的に取得した領域や、埋込みSQL宣言節以外で取得した領域を、SQL文に指定することができます。
1つの実表やインデックスのDSI(Data Structure Instance)を、複数のデータベーススペースに割り付けることを“マルチデータベーススペース”と呼びます。1つのディスクボリュームの絶対容量を超える大容量のDSIに対応することができます。
1つのシステム上で別々のRDBディクショナリを持つ複数のSymfoware/RDBを起動することです。マルチRDBでは、それぞれのSymfoware/RDBの環境に結合してデータアクセスすることができます。
データ操作のSQL文で、カーソルによる更新、および削除に利用できないカーソルを、“読込み専用カーソル”と呼びます。カーソルが読込み専用となるか否かは、カーソル宣言の記述で決まります。たとえば、問合せ指定のFROM句に2つ以上の表が指定された場合に、読込み専用カーソルとなります。
関連用語:更新可能カーソル
Symfoware/RDBが採用しているデータベースです。リレーショナルデータベースでは、データを行と列からなる二次元の表で表現します。データベース操作は、データベース言語SQLで行います。
プロシジャルーチンおよびファンクションルーチンをまとめて、ルーチンと呼びます。
関連用語: プロシジャルーチン、ファンクションルーチン
プロシジャルーチンまたはファンクションルーチンの名前をルーチン名と呼びます。
関連用語: プロシジャルーチン、ファンクションルーチン
応用プログラムでSQL文を実行したときに、処理対象のデータが見つからないことや、エラーが発生することを“例外条件”または“例外”と呼びます。応用プログラムの実行中に例外条件が発生すると、それぞれの例外条件に対応した状態コードがSQLSTATEに設定されます。
表の構成要素です。リレーショナルデータベースでは、データを行と列からなる二次元の表で表現しています。
列の制約には、NOT NULL制約(NOT NULL)、および一意性制約(UNIQUE、PRIMARY KEY)があります。
関連用語: 一意性制約、NOT NULL制約
列のデータ型、列の制約を“列の属性”と呼びます。
列に付ける名前です。スキーマ定義で定義します。列名は、データ操作のSQL文で、操作対象列の指定に使用されます。
ログ環境の分割単位をロググループと呼び、各ロググループは、ログ管理ファイル、テンポラリログファイル、アーカイブログファイルから構成されます。なお、ロググループには、デフォルトで存在するRDBシステム内で1つのシステムロググループと、追加定義する複数のユーザロググループの2種類があります。
UNIX系ファイルシステムとは関係なくデータ操作することのできるディスク領域をローデバイスと呼びます。ローデバイスは、UNIX系ユーティリティを使用して作成するキャラクタ型の特殊デバイスです。通常、/dev/rdsk/の下に作成されるノード名で表されます。
ロールとは、1つの業務で必要な権限をグループ化したものです。ある業務で必要な権限をまとめて設定する場合は、ロールを定義します。ロールを定義すると、その業務を行うすべての利用者にそのロールの権限を付与することにより、権限管理の効率化を図ることができます。
処理中のトランザクションのデータ操作の無効化を“ロールバック”と呼びます。ロールバックには、データ操作のSQL文単位のロールバックと、トランザクション単位のロールバックの2つがあります。代表的なものでは、前者には、データ操作の例外状態の発生、後者には、応用プログラムが意図したROLLBACK文の発行があります。
関連用語: コミット
格納構造および物理構造とともにデータベースの構造の1つです。スキーマ、表および列の構成、列のデータ型などのデータ構造を“論理構造”と呼びます。また、一意性制約などの制約、権限、プロシジャルーチンおよびトリガも論理構造の要素の1つです。
関連用語: 格納構造、物理構造
Symfoware/RDBのデータベース定義の要素です。スキーマ定義のことを“論理構造定義”と呼びます。表、ビュー表の定義が論理構造定義にあたります。
探索条件に一致した実表のデータを迅速に見つけるための索引手法の1つです。Symfoware/RDBは、効率のよいデータの索引手法として、データの格納位置を根(ルート)、中間、および枝(リーフ)の形式で記録し、高速に探索条件に一致したデータを見つけ出せるようにしています。この形式の索引を“B-木構造”と呼びます。Symfoware/RDBは、インデックスについて、この構造を採用しています。
関連用語: ハッシュ格納
インデックスに対する格納構造です。インデックス部とデータ部から構成されます。インデックス部は、インデックスのキーとなる列の組と表のクラスタキーの値をもち、データ部のページを管理します。データ部は、インデックスのキーとなる列の組と表のクラスタキーの値からなるデータを持ちます。
関連用語:インデックス部、格納構造、データ部
表に含まれる列の定義要素の1つです。INSERT文で表に行を挿入するとき、該当列の挿入データが指定されない場合には、DEFAULT句で定義された値が挿入されます。列にDEFAULT句が定義されていない場合には、ナル値が挿入されます。
表から行を削除するために使用するデータ操作のSQL文です。
表(実表)に対してその格納構造を表現するものです。DSIでは、DSOで表現する情報に加えてデータベーススペースとの対応関係を表現します。DSOとDSIとの関係は、1対1の場合と、1対nの場合があります。1対nの場合とは、表の分割運用を適用した場合だけ発生します。
関連用語: 格納構造、DSO
表(実表)に対してその格納構造を表現するものです。DSOには表のDSOとインデックスのDSOがあります。
関連用語: 格納構造、DSI
新世代のeビジネスシステム構築に不可欠な高度情報活用プラットフォームです。高信頼性設計による高性能かつスケーラブルな検索テクノロジを基盤に、eビジネスの様々な利用シーンに適用可能な先進的機能を搭載しています。
SQL埋込みCプログラムおよびSQL埋込みCOBOLプログラムの翻訳機能の総称です。また、SQL埋込みCプログラムおよびSQL埋込みCOBOLプログラムは以下のように呼びます。
SQL埋込みCプログラム: Esql-c
SQL埋込みCOBOLプログラム: Esql-COBOL
米国マイクロソフト社が開発したワークステーション上で動作する表計算ソフトウェアです。
表に行を追加するために使用するデータ操作のSQL文です。
表中の列の制約の1つです。列の値がナルとなる行が表中にあってはならないという制約です。
Windows NT、Windows 2000、Windows XPおよびWindows Server 2003オペレーティングシステムで使用できるファイルシステムです。ファイルの回復機能、大容量の記憶媒体、長いファイル名および厳密なアクセス権制御機能を使用することができます。
実表の格納構造の1つです。画像や音声などのマルチメディアデータを扱う実表に適用できる格納構造です。
関連用語: SEQUENTIAL構造、RANDOM構造
OSIは、ISO(国際標準化機構)とCCITT(国際電信電話諮問委員会)との協力で開発が進められた異機種コンピュータ同士を相互に接続するための国際規格です。この中で、RDAは、異機種システム間でデータベースを相互に運用するためのOSI応用層の規格のことです。RDAの実現によって、異機種システム上のデータベースをデータベース言語SQLを用いて検索・更新などの処理を行うことが可能となります。
実表の格納構造の1つです。データの格納方式にハッシュ関数の索引を採用した格納構造を“RANDOM構造”と呼びます。
関連用語: SEQUENTIAL構造、OBJECT構造
パソコンの表計算ソフト、およびサーバシステム上の応用プログラムから利用可能な分散データベース機能を実現したソフトウェアです。
RDBディレクトリファイルの配置先など、RDBシステムの動作環境を定義する情報のことをいいます。RDBシステムの起動時に、このRDB構成パラメタの記述内容に従って、動作環境の設定が行われます。
RDB構成パラメタが格納されるファイルを、RDB構成パラメタファイルと呼びます。RDB構成パラメタには、RDBディレクトリファイルの配置先などのSymfoware/RDBの動作環境が定義されています。
関連用語: RDB構成パラメタ
利用者のデータベースの定義情報を格納したファイルを、“RDBディクショナリ”と呼びます。RDBディクショナリは、利用者が定義するのと同様に表で実現されています。この表を“システム表”と呼びます。
関連用語: システム表
SQL文を使用する応用プログラムを実行すると、データベースの処理を行うためにSymfoware/RDBが提供する共用オブジェクトが呼び出されます。この共用オブジェクトは、さらにWindows NT、Windows 2000、Windows XPおよびWindows Server 2003システムが提供する共用オブジェクトを呼び出します。SQL文を使用する応用プログラムのロードモジュールは、これらの共用オブジェクトと動的結合することが必要です。本書では、これらの共用オブジェクトを総称して“RDBライブラリ”と呼びます。
実表の格納構造の1つです。履歴ジャーナルのようにデータの発生順に単純に行(レコード)を追加するような実表に適用できる格納構造です。ディスクボリュームの省スペース化が図れます。
関連用語: RANDOM構造、OBJECT構造
SQLは、データベースの定義やデータ操作を行うための標準のデータベース言語です。Symfoware/RDBは、基本的に国際標準ISO 9075、JIS X3005、およびANSI X3.135の規格に準拠しています。
データベースを操作する応用プログラムは、データベース処理部分はSQL文で記述し、ほかの処理は既存のプログラミング言語で記述します。このようにSQL文が埋め込まれた応用プログラムを、“SQL埋込みホストプログラム”と呼びます。使用できるプログラミング言語として、C言語、およびCOBOLがあります。これらのプログラミング言語で作成されSQL文が埋め込まれた応用プログラムを、以下のように呼びます。
なお、SQL埋込みホストプログラムは、a)、およびb)の総称です。
世界の各国語文字を統一的に扱うことができる、マルチバイトの文字コード系です。応用プログラム中の定数やホスト変数へ入出力するデータなど、データベースに格納するデータに対して指定できます。
表の行のデータを変更するために使用するデータ操作のSQL文です。
データ操作のSQL文において、操作対象行を特定する探索条件は、WHERE探索条件で指定します。この指定を“WHERE句”と呼びます。
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