PRIMECLUSTER Global File Services 説明書 4.1 (Linux版)
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12.5.4 GFS共用ファイルシステムを利用するアプリケーションをクラスタアプリケーションとして設定する場合の設定手順
ここでは、CIP の設定が完了している状態から、GFS 共用ファイルシステムを利用するアプリケーションをクラスタアプリケーションとして設定する場合の手順を、例を通して説明します。
設定にあたっては、“PRIMECLUSTER 導入運用手引書 (Linux版)”、“PRIMECLUSTER RMS 導入運用手引書 (Solaris(TM) オペレーティング環境版/Linux版)”ならびに“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書 (Linux版)”も参照してください。
◆手順1.自動リソース登録の実施(共通操作)
ディスク装置の自動リソース登録をまだ実施していない場合は、以下のコマンドを1つのノードで実施し、ディスク装置をクラスタリソースとして登録します。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clautoconfig -r -n <Enter> |
以下の方法により、GDS ボリュームを作成します。
なお、GFS 共用ファイルシステムでは、管理パーティション用の GDS ボリュームを用意する必要があります。管理パーティションとして使用する GDS ボリュームが属するディスククラスは、クラスタアプリケーションの Gds リソースとして使用する GDS ボリュームのディスククラスとは別に作成する必要があります。
ノードA(運用ノード)のホスト名が sunny、ノードB(待機ノード)のホスト名を moony として説明します。
[ミラーボリュームを作成する場合]
- sunny 側で、ディスククラスへのディスクの登録を sdxdisk コマンドで行います。
クラスタシステムでは、-a オプションでスコープとしてノード名、クラスタイプとして shared を指定してください。
sunny# sdxdisk -M -c gfs -d sda=DISK1,sdb=DISK2 -a scope=sunny:moony,type=shared <Enter>
sunny# sdxdisk -M -c gfs01 -d sdc=DISK3,sdd=DISK4 -a scope=sunny:moony,type=shared <Enter> |
- sunny 側で、ミラーディスクグループへのディスクの接続を sdxdisk コマンドで行います。
sunny# sdxdisk -C -c gfs -g grp0001 -d DISK1,DISK2 <Enter>
sunny# sdxdisk -C -c gfs01 -g grp0002 -d DISK3,DISK4 <Enter> |
- sunny 側で、GDS ボリュームの作成を sdxvolume コマンドで行います。
GFS 共用ファイルシステムの管理パーティションとして使用するボリュームは、40 メガバイト 以上の容量が必要です。
sunny# sdxvolume -M -c gfs -g grp0001 -v control -s 81920 <Enter>
sunny# sdxvolume -M -c gfs01 -g grp0002 -v volume01 -s 17563648 <Enter> |
- moony 側で、GDS ボリュームの活性化を sdxvolume コマンドで行います。
moony# sdxvolume -N -c gfs -v control <Enter>
moony# sdxvolume -N -c gfs01 -v volume01 <Enter> |
[シングルボリュームを作成する場合]
- sunny 側で、ディスククラスへのディスクの登録を sdxdisk コマンドで行います。
クラスタシステムでは、-a オプションでスコープとしてノード名、クラスタイプとして shared を指定してください。
sunny# sdxdisk -M -c gfs -d sda=DISK1:single -a scope=sunny:moony,type=shared <Enter>
sunny# sdxdisk -M -c gfs01 -d sdb=DISK2:single -a scope=sunny:moony,type=shared <Enter> |
- sunny 側で、GDS ボリュームの作成を sdxvolume コマンドで行います。
GFS 共用ファイルシステムの管理パーティションとして使用するボリュームは、40 メガバイト以上の容量が必要です。
sunny# sdxvolume -M -c gfs -d DISK1 -v control -s 81920 <Enter>
sunny# sdxvolume -M -c gfs01 -d DISK2 -v volume01 -s 17563648 <Enter> |
- moony 側で、GDS ボリュームの活性化を sdxvolume コマンドで行います。
moony# sdxvolume -N -c gfs -v control <Enter>
moony# sdxvolume -N -c gfs01 -v volume01 <Enter> |
◆手順3.GFS共用ファイルシステムの作成(ノードA(運用ノード)、ノードB(待機ノード))
いずれかのノードで GFS 共用ファイルシステムを作成します。
GFS 共用ファイルシステムの作成には、sfcmkfs(8) を使用します。
インストール後、最初の GFS 共用ファイルシステムの作成では、以下のように、ファイルシステム作成前に GFS 共用ファイルシステムの活性化が必要です。
- いずれかのノードで GFS 共用ファイルシステムの管理パーティションを作成します。
# sfcsetup -c /dev/sfdsk/gfs/dsk/control <Enter> |
- 各ノードで GFS 共用ファイルシステムの管理パーティションへノード情報を登録します。
sunny# sfcsetup -a /dev/sfdsk/gfs/dsk/control <Enter>
moony# sfcsetup -a /dev/sfdsk/gfs/dsk/control <Enter> |
- 各ノードで GFS 共用ファイルシステムを活性化します。
sunny# sfcfrmstart <Enter>
moony# sfcfrmstart <Enter> |
- いずれかのノードで GFS 共用ファイルシステムを作成します。
# sfcmkfs -o node=sunny,moony /dev/sfdsk/gfs01/dsk/volume01 <Enter> |
手順4./etc/fstabに当該GFS共用ファイルシステムを追加(ノードA(運用ノード) 、ノードB(待機ノード))
各ノードの /etc/fstab に当該 GFS 共用ファイルシステムのマウント情報を追加します。
このとき、追加するマウント情報の "mount options" フィールドに "noauto" を必ず指定してください。
/dev/sfdsk/gfs01/dsk/volume01 /sfcfs sfcfs rw,noauto 0 0 |
手順5.RMS構成定義としてクラスタアプリケーションの切替定義を設定(ノードA(運用ノード) 、ノードB(待機ノード))
以下の方法により、RMS Wizard を使用して、クラスタアプリケーションの設定を行います。
- hvw コマンドで RMS Wizard を起動します。
- クラスタアプリケーションを作成します。
- メイン構成メニューから“Application-Create”を選択します。
- アプリケーションタイプ選択メニューから“GENERIC”を選択します。
- GENERIC ウィザードメニューから“ApplicationName”を選択し、クラスタアプリケーション名を変更します。
- GENERIC ウィザードメニューから“Machines+Basics”を選択し、Machines+Basics メニューの“AdditionalMachine”で クラスタアプリケーションを動作させる他のノードを追加し、“AutoSwitchOver”で、クラスタアプリケーションの切替属性を“HostFailure|ResourceFailure|ShutDown”に設定します。
- GENERIC ウィザードメニューに戻り“CommandLines”で、StartCommands と CheckCommands を設定します。
- クラスタアプリケーションの RMS 構成定義を生成します。
メイン構成メニューから“Configuration-Generate”を選択します。
- クラスタアプリケーションの RMS 構成定義を活性化します。
メイン構成メニューから“Configuration-Activate”を選択します。
- RMS Wizard を終了します。
GFS 共用ファイルシステムが利用する GDS ボリュームの状態は、すべてのノードで常に ACTIVE である必要があります。そのためにクラスタアプリケーションの設定では次のことに注意してください。
- クラスタアプリケーションの設定で、GFS 共用ファイルシステムが利用する GDS のボリュームが属するディスククラスに対して、Gds リソースの登録“Gds:Global-Disk-Services”を行わないでください。
- クラスタアプリケーションの設定で、GFS 共用ファイルシステムに対して、Fsystem リソースの登録“LocalFileSystems”を行わないでください。
- GDS ボリュームに対して、次のコマンドを実行しないでください。
/usr/opt/reliant/bin/hvgdsetup
◆手順6.設定の確認(ノードA(運用ノード) 、ノードB(待機ノード))
GFS 共用ファイルシステムを各ノードでマウント後、RMS を起動し、以下の点に注意して、/etc/fstab ファイルやクラスタアプリケーションの設定が正しいことを確認します。
- 両ノードで、/etc/fstab ファイルに設定した GFS 共用ファイルシステムがマウントされるか。
- 運用ノードが FAILOVER した際、クラスタアプリケーションが待機ノードへ切り替わるか。
本手順の中で、GFS 共用ファイルシステムのマウントに失敗する場合、以下に示す対処をしてください。
- /etc/fstab ファイルで指定したファイルシステムの種類が間違っている場合
対処:/etc/fstab ファイルを修正してください。
- GDS ボリュームが ACTIVE でない状態である場合
対処:GDS ボリュームを ACTIVE の状態にしてください。
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