ネットワーク設定
リスナーの設定、サービス・ネーミングの設定(tnsnames)、ネットワークポート番号の設定などを行います。Oracle Net Manager や Oracle Net Configuration Assistant などのOracle ツールを使用してリスナーおよびサービス・ネーミングの設定を行ってください。必要に応じて以下の定義ファイルを確認してください。
Oracle VL |
ファイル位置 |
Oracle 8i
Oracle 9i
Oracle 10g |
%ORACLE_HOME%\network\admin\listener.ora
%ORACLE_HOME%\network\admin\tnsnames.ora |
Oracle 8 |
%ORACLE_HOME%\net80\admin\listener.ora
%ORACLE_HOME%\net80\admin\tnsnames.ora |

- リスナーは各ノードで作成する必要があります。
- Oracle Net Manager や listener.ora ファイルの編集でリスナーを作成した場合は、Oracle リスナー Win32 サービスは作成されません。以下のコマンドを実行してOracle リスナー Win32 サービスを作成してください。
lsnrctl start リスナー名(Oracle8i/Oracle9i/Oracle 10g の場合)
lsnrctl80 start リスナー名(Oracle8 の場合) |
Oracle リスナー Win32 サービスの状態を確認する場合は、"2.3.5 Oeacle サービスの設定" を参照してください。
listener.ora
Oracle リスナーの定義ファイルです。リスナーが使用するネットワークIPアドレスにはSafeCLUSTER の論理IPアドレスを設定するようにしてください。

- リスナーが1個の場合の設定例(1:1運用待機でOracle9.2.0を用いる場合)
LISTENER=
(ADDRESS_LIST=
(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=<論理IPアドレス>)(PORT=1521))
(ADDRESS=(PROTOCOL=ipc)(KEY=<インスタンス名>))
)
SID_LIST_LISTENER=
(SID_LIST=
(SID_DESC=
(GLOBAL_DBNAME=<任意の名前>)
(SID_NAME=<インスタンス名>)
(ORACLE_HOME=<ORACLE_HOMEのフルパス>)
)
) |
- リスナーが2個の場合の設定例(2:1運用待機及び相互待機でOracle9.2.0を用い、リスナー名を"lsnr1"と"lsnr2"として設定する場合)
Lsnr1=
(ADDRESS_LIST=
(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=<論理IPアドレス1>)(PORT=1521))
(ADDRESS=(PROTOCOL=ipc)(KEY=<インスタンス名1>))
)
lsnr2=
(ADDRESS_LIST=
(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=<論理IPアドレス2>)(PORT=1522))
(ADDRESS=(PROTOCOL=ipc)(KEY=<インスタンス名2>))
)
SID_LIST_lsnr1=
(SID_LIST=
(SID_DESC=
(GLOBAL_DBNAME=<任意の名前>)
(SID_NAME=<インスタンス名1>)
(ORACLE_HOME=< ORACLE_HOMEのフルパス>)
)
)
SID_LIST_lsnr2=
(SID_LIST=
(SID_DESC=
(GLOBAL_DBNAME=<任意の名前>)
(SID_NAME=<インスタンス名2>)
(ORACLE_HOME=< ORACLE_HOMEフルパス>)
)
) |
tnsname.ora
Net 経由でインスタンスを監視したい場合は、tnsname.ora の設定を行ってください。通常はローカル接続での監視で問題ありません。N:1運用待機や相互待機のようにリスナーが2個以上必要な場合は、HOST と PORT の値も変更してください。
別名定義は、後述する環境定義ファイルの Oracle 接続文字列と同一である必要があります。

- リスナーが1個の場合の設定例(1:1運用待機の場合)
<別名定義1>=
(DESCRIPTION=
(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=<論理IPアドレス1>)(PORT=1521))
(CONNECT_DATA=(SID=<インスタンス名1>))
) |
- リスナーが2個の場合の設定例(2:1運用待機及び相互待機の場合)
<別名定義1>=
(DESCRIPTION=
(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=<論理IPアドレス1>)(PORT=1521))
(CONNECT_DATA=(SID=<インスタンス名1>))
)
<別名定義2>=
(DESCRIPTION=
(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=<論理IPアドレス2>)(PORT=1522))
(CONNECT_DATA=(SID=<インスタンス名2>))
) |
%SystemRoot%\system32\drivers\etc\services
Oracle リスナーで使用するポート番号を設定します。
- リスナーが1個の場合の設定例
listener 1521/tcp oracle
- リスナーが2個の場合の設定例
lsnr1 1521/tcp oracle
lsnr2 1522/tcp oracle
リスナーのポート番号について
Windows 2000 は、アプリケーションに対して TCP ポート番号 1024〜5000 を一時ポートとして自由に割り当てる場合があります。
この問題を防ぐための回避方法を以下に示します。