Symfoware(R) Server RDBユーザーズガイド 応用プログラム開発編 - FUJITSU - |
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応用プログラムはSQL文を実行したあと、実行結果を確認して処理を進めて行くことが必要です。このSQL文の実行結果を確認する方法には、以下の2とおりがあります。
状態変数の内容をチェックします。状態変数の変数名は“SQLSTATE”です。
埋込み例外宣言(WHENEVER文)によって、SQL文の処理にエラーがあった場合、または、検索データが見つからなかった場合の処理を指定しておきます。
aの方法は、SQLSTATEに通知される実行結果を判定しながら処理を進める方法です。各SQL文の実行ごとに、実行結果をSQLSTATEに通知します。SQLSTATEに通知される値とその意味は、“SQLSTATE値”に示します。
bの方法は、あらかじめ、ある条件(エラーまたは検索データが見つからない)とその条件が発生したときの処理を指定しておく方法です。これによって、SQL文の実行ごとにチェックしなくても済みます。本項では、WHENEVER文の指定方法を説明します。
埋込み例外宣言は、SQL文が例外条件を生じた場合に実行する処理を指定するSQL文です。埋込み例外宣言の指定例を以下に示します。
例1
データなし以外のエラーが発生した場合には、ERR001へ進むことを指定します。
EXEC SQL WHENEVER SQLERROR GOTO :ERR001; (1) (2) |
(1) 条件
(2) 例外動作
例2
検索の結果データが見つからない場合に、処理をそのまま続行することを指定します。
EXEC SQL WHENEVER NOT FOUND CONTINUE; (1) (2) |
(1) 条件
(2) 例外動作
条件は、以下の2とおりの指定ができます。
例外動作は、以下の2とおりの指定ができます。
例3
SQL埋込みCプログラムで、SQL文にエラーが発生した場合には、P_ERRORへ進み、変数rcodeに8を設定することを指定します。
EXEC SQL WHENEVER SQLERROR GOTO :P_ERROR ; : P_ERROR: rcode = 8 ; |
WHENEVER文は複数個宣言することができます。条件の同じWHENEVER文を指定した場合、応用プログラム中での記述順序があとの宣言が有効になります。実行の順序とは関係ありません。
図:WHENEVER文を使用した応用プログラムの例に、WHENEVER文の有効範囲の例を示します。
(1) SQL文の実行でNOT FOUND以外のエラーが生じた場合にP_ERRORへ進み、エラー情報を出力しプログラムは終了します。
(2) カーソル“CU1”の操作でNOT FOUND(検索データが見つからない)が生じた場合にP_NEXTへ進みカーソル“CU1”のクローズと在庫数量の出力を行います。
(3) カーソル“CU2”の操作でNOT FOUND(検索データが見つからない)が生じた場合にP_ENDへ進みカーソル“CU2”のクローズと発注数量の出力を行い、プログラムは終了します。
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