TeamWARE Office 200X V2.0 管理者ガイド

K.1 クラスタシステムのサポート概要

TeamWARE Officeは、米国Microsoft Corporation製品のクラスタシステムをサポートしています。

クラスタシステムは、運用しているサーバ（以降、運用系サーバと略します）と待機しているサーバ（以降、待機系サーバと略します）に二重化することで、運用系サーバで異常が発生した場合に自動的に待機系サーバへ切り替える機能を持つシステムです。

TeamWARE Officeは、クラスタシステムをサポートすることで、TeamWARE Officeサーバの停止時間を最小限にし、高い稼働率、信頼性を提供します。

なお、クラスタシステムの詳細については、Windows NT(R) クラスタサーバに添付のドキュメントを参照してください。また、TeamWARE OfficeがサポートしているWindows NT(R) クラスタサーバのレベルについては、TeamWARE Officeの“relnotes.txt”を参照してください。

• TeamWARE Office V5.3L10以前のシステムを、クラスタシステムへ移行する場合は、富士通技術員にご連絡ください。
• TeamWARE Officeの二重化は、Directoryサーバについて推奨しています。

◆クラスタシステム上で動作可能なサービス

クラスタシステム上で動作可能なTeamWARE Officeのサービスは、以下のとおりです。なお、以下に記載されていないTeamWARE Officeのサービスについては、利用できません。

Mailサービス、Forumサービス、Libraryサービス、Calendarサービス、
Directoryサービス、SearchProオプション、Notifier、MIMEゲートウェイ、
POP3サービス、メッセージルータ、NNTPサービス、Webサービス

◆推奨形態

クラスタシステム上でTeamWARE Officeを動作させる場合には、以下の形態にすることをお勧めします。

• マルチサーバ構成のシステムであり、また、Directoryサーバには、Directoryサービス以外のサービスをインストールしない形態
• Directoryサーバのみ、クラスタシステム化した形態

• サービスのデータベース容量により切り替え時間が異なるため、上記形態では、Directoryサービス以外のサービスをインストールしないようにお勧めします。ただし、データベースを持たない、MIMEゲートウェイ、POP3サービス、メッセージルータ、およびNNTPサービスをインストールすることは可能です。
• シングルサーバ、もしくは、マルチサーバ構成でのアプリケーションサーバをクラスタシステム化した場合に、サービスのデータベース容量が大きいと、データベースの修復処理時間に依存して切り替えに時間がかかることがあります。データベースの修復処理時間の目安については、“20.3.1 データベースの修復処理時間”を参照してください。

Directoryサーバに組み込み可能なサービス、およびゲートウェイと、注意事項を以下に示します。

[表K.1 クラスタシステムでの各サービスの組み合わせ一覧]

	Directoryサーバとの組み合わせ可否
	可否	注意事項
Notifierサービス	○	なし
メッセージルータ
POP3サービス
NNTPサービス
MIMEゲートウェイ
Mailサービス	△	組み込みは可能ですが、以下の注意事項があります。 サーバ切り替え時に、待機系サーバの立ち上げに時間がかかる場合があります。 切り替え後の待機系サーバでは、TeamWARE Officeの起動時に各サービス用データベースの自動リカバリを実施します。立ち上げ時間は、データベースの格納量に依存して、数時間におよぶことがあります。
Calendarサービス
Libraryサービス
Forumサービス
SearchProサービス	△	サーバ切り替え時に、SearchProクライアントを終了して再起動する必要があります。 SearchPro使用時に、“アプリケーションエラーが発生しました。”のエラーメッセージが表示された場合、SearchProクライアントを終了して再度立ち上げる必要があります。
X.400ゲートウェイ	×	なし
FAXゲートウェイ	×	なし
Webサービス	○	なし

[備考]
○：組み合わせ可
△：組み合わせ可能だが注意事項あり
×：組み合わせ不可