PRIMECLUSTER Global File Services 説明書 4.1 (Linux版)
目次 索引 前ページ次ページ

付録B リファレンスマニュアル> B.1 GFS 共用ファイルシステム専用管理コマンド

B.1.2 sfcfsck(8) GFS共用ファイルシステムの整合性チェックと修復

◆形式

sfcfsck [generic_options] [-o specific_options] special

 

◆機能説明

sfcfsck は GFS 共用ファイルシステムの整合性状態をチェックし修復します。

GFS 共用ファイルシステムは、アップデートロ機能によりファイルシステムの高速なリカバリが可能です。sfcfsck 時にアップデートログをリプレイし高速なリカバリを行うかどうかを指定します。アップデートログが破壊されている場合などアップデートログをリプレイできない場合は、sfcfsck によりファイルシステムのフルチェックを行います。チェックするファイルシステムの指定は、ブロック特殊デバイス、キャラクタ特殊デバイスで指定するか、または /etc/fstabにエントリの存在するファイルシステムのマウントポイントになります。

special にはファイルシステムが構築されているブロック特殊デバイスまたはキャラクタ特殊デバイスかマウントポイントを指定します。sfcfsck はブロック特殊デバイスがマウントされている場合は実行されません。

重度の不整合の場合には、sfcfsck は修復を行う前にオペレータに yes または no の問い合わせを行います。オペレータにファイルシステムの書き込み権がない場合は、sfcfsck -n オプション(修正しない)の動作になります。

sfcfsck は、以下のような軽度の不整合の場合、自動的に修復します。

不整合を修正するとメッセージを表示します。ファイルシステムの修復が成功すると、sfcfsck はファイルシステム上のファイル数、使用中と空きのブロック数、フラグメンテーションの割合を表示します。

フルチェック実行時にチェックする不整合は次のとおりです。

独立したファイル、ディレクトリ(割り当てられているが参照されない)は、オペレータの同意により lost+found ディレクトリに置き再結合します。名前は iノード番号が割り当てられます。lost+found ディレクトリが存在しなければ作成します。lost+found ディレクトリ領域が不足していればサイズを拡張します。

◆オプション

generic_options

-V

コマンド行を表示しますが、実行はしません。

-m

チェックしますが修復しません。
実行時は以下のメッセージのうちいずれかが出力されます。

sfcfsck: sanity check: device okay

device の整合性に異常は検出されませんでした。

sfcfsck: sanity check: device need log replay

device はアップデートログリプレイを実施する必要があります。

sfcfsck: sanity check: device needs checking

device はファイルシステムのフルチェックを実施する必要があります。
アップデートログリプレイは、マウント時に必要に応じて自動的に実施されます。
sfcfsckによるアップデートログリプレイ、およびフルチェックの実施方法については -o オプションを参照してください。

-n|N

問い合わせにすべて no の応答をします。ファイルシステムを書き込み open しません。

-y|Y

問い合わせにすべて yes の応答をします。

-o specific_options

以下の GFS 共用ファイルシステム固有オプションを指定します。オプションとオプションの間はカンマで区切ります。
f
スーパブロックの状態フラグにかかわらず強制チェックします。
p
非会話形式のチェックと修復をします。
w
書き込み可能なファイルシステムだけチェックします。
log|elog|nolog
アップデートログリプレを行うかどうかを指定します。省略時の値は log です。
log
アップデートログリプレイを行います。ログデータが物理的に破壊されている場合はファイルシステムのフルチェックを行います。
elog
アップデートログリプレイを行います。ログデータが物理的に破壊されている場合はファイルシステムのチェック/修復を行わず直ちに終了します。
nolog
アップデートログリプレイを行わずファイルシステムのフルチェックを行います。

 

◆オペランド

以下のオペランドが指定できます。

special

GFS 共用ファイルシステムの代表パーティションのブロック特殊デバイス、キャラクタ特殊デバイスまたはマウントポイントのパス名を指定します。

 

◆使用例


# sfcfsck /dev/sfdsk/gfs/dsk/volume1

# sfcfsck -o nolog /dev/sfdsk/gfs/dsk/volume1


 

◆終了ステータス

0 ファイルシステムの修復の必要がありませんでした。

1 ファイルシステムの修復が正常に終了しました。

2 システムをリブートする必要があります。

4 ファイルシステムの異常が修正されないまま残っています。

8 コマンド実行中に異常が発生し、処理を終了しました。

16 指定したパラメタが正しくありません。

 

◆関連項目

sfcmkfs(8).

オンラインマニュアルの reboot(8), stat(2), fstab(5).

 

◆注意事項


目次 索引 前ページ次ページ

All Rights Reserved, Copyright(C) 富士通株式会社 2004