PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.1 (伝送路二重化機能編) - Solaris (TM) オペレーティングシステム版 -
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付録B 環境設定例> B.6 NIC切替方式 (IPv4)の設定例

B.6.6 シングルシステムによるSolarisコンテナ使用時の設定例(物理IP引継ぎ)

以下のネットワーク構成における環境設定例を示します。

待機パトロール監視を行わない場合は、各ホストの設定手順5)を省略します。

image

[HOST-Aの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/inet/hostsファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。

192.168.70.1    hosta    # HOST-Aの仮想IP
192.168.70.3    hostb    # HOST-Bの仮想IP
192.168.70.10   zone0    # zone0の論理IP
192.168.70.100  swhub1   # primary監視先HUBのIP
192.168.70.101  swhub2   # secondary監視先HUBのIP

1-2) /etc/hostname.hme0ファイルに上記で定義したホスト名を記載します。

・/etc/hostname.hme0の内容

hosta

1-3) /etc/inet/netmasksファイルに、サブネットマスクを定義します。

192.168.70.0    255.255.255.0

2) リブート

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、hme0が活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

/usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) 仮想インタフェースの作成

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m e -i 192.168.70.1 -t hme0,hme1

image

オプションの'-i'に指定する物理IPアドレスは、必ず/etc/hostname.hme0に設定した物理IPアドレスと一致させてください。

4) HUB監視機能の設定

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll create -n sha0 -p 192.168.70.100,192.168.70.101 -b off

5) 待機パトロール機能の設定

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha1 -m p -a 02:00:00:00:00:00 -t sha0

6) 待機インタフェース非活性方法の変更

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetparam -d plumb

7) 仮想インタフェースの活性化

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

8) HUB監視の開始

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll on

9) ゾーンの設定

以下のコマンドを実行し、ゾーンを設定します。

/usr/sbin/zonecfg -z zone0

9-1) ゾーンを新規に作成します。

zonecfg:zone0> create
zonecfg:zone0> set zonepath=/zones/zone0

9-2) ゾーンに割当てるIPアドレスと、NIC切替方式で二重化した物理インタフェース名を設定します。

zonecfg:zone0> add net
zonecfg:zone0:net> set address=192.168.70.10/24
zonecfg:zone0:net> set physical=hme0
zonecfg:zone0:net> end

image

NIC切替方式で二重化した物理インタフェースを指定する際は、プライマリ側の物理インタフェース名を指定してください。

9-3) 設定した内容を確認します。

zonecfg:zone0> export

9-4) 設定の整合性を確認します。

zonecfg:zone0> verify

9-5) 設定した内容を登録して終了します。

zonecfg:zone0> commit
zonecfg:zone0> exit

10) ゾーンのインストール

以下のコマンドを実行し、ゾーンをインストールします。

/usr/sbin/zoneadm -z zone0 install

image

ゾーンをインストールした後の初回起動時には、ゾーンは未構成の状態にあるため、ゾーンの内部構成を定義する必要があります。定義方法については、Solaris 10 OSのマニュアルを参照してください。

11) ゾーンの起動

以下のコマンドを実行し、ゾーンを起動します。

/usr/sbin/zoneadm -z zone0 boot

[HOST-Bの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/inet/hostsファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。定義内容はHOST-Aと同じです。

1-2) /etc/hostname.hme0ファイルに、上記で定義したホスト名を記載します。

・/etc/hostname.hme0の内容

hostb

1-3) /etc/inet/netmasksファイルに、サブネットマスクを定義します。定義内容はHOST-Aと同じです。

2) リブート

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、hme0が活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

/usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) 仮想インタフェースの作成

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m e -i 192.168.70.3 -t hme0,hme1

image

オプションの'-i'に指定する物理IPアドレスは、必ず/etc/hostname.hme0に設定した物理IPアドレスと一致させてください。

4) HUB監視機能の設定

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll create -n sha0 -p 192.168.70.100,192.168.70.101 -b off

5) 待機パトロール機能の設定

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha1 -m p -a 02:00:00:00:00:01 -t sha0

6) 仮想インタフェースの活性化

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

7) HUB監視の開始

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll on


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