PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書 4.1 (Solaris(TM) オペレーティングシステム版)
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付録D コマンドリファレンス

D.10 sdxcopy − 等価性コピー操作

■形式

sdxcopy -B -c class -v volume,...[-e delay=msec,nowaitsync]

sdxcopy -C -c class -v volume,...

sdxcopy -I -c class -v volume,...

sdxcopy -P -c class -v volume,... -e delay=msec

 

■機能説明

sdxcopyは、volume で指定されたボリューム・オブジェクト(シャドウボリュームは除く)に対する等価性コピー処理を操作するためのコマンドです。スーパユーザ権限を持つユーザだけがsdxcopy コマンドを実行することができます。

 

■基本オプション

以下の基本オプションのうち、いずれかを指定します。

-B
Begin
volume,...で指定された1つあるいは複数のミラーボリューム内に存在する切離し中のスライスを組み込んで等価性コピーを実行して、等価性コピー完了後(-e nowaitsync指定時は開始前)に復帰します。classには、volumeが属しているクラスのクラス名を指定します。

volume内に存在するデータ不当(INVALID)状態のスライスを組み込んで等価性コピーを行います。一時切離し中(TEMP*)または使用不可(NOUSE)状態のスライスは組み込まれません。volume内に等価性コピー中のスライスがすでに存在する場合は異常終了します。

-Iオプションによってコピー処理が中断中の場合は、中断時点から再開します。
volumeが起動中または停止中の状態のままで等価性コピー処理を行います。

 

-C
Cancel
volume,...で指定された1つあるいは複数のミラーボリュームで実行中あるいは中断中の等価性コピー処理を中止します。コマンドは中止完了後に復帰します。classには、volumeが属しているクラスのクラス名を指定します。

-Bオプションによって、コピー処理を再実行することができます。

 

-I
Interrupt
volume,...で指定された1つあるいは複数のミラーボリュームで実行中の等価性コピー処理を中断します。コマンドは中断完了後に復帰します。classには、volumeが属しているクラスのクラス名を指定します。

-Bオプションによって、コピー処理を中断時点から再開することができます。

 

-P
Parameter
volume,...で指定された1つあるいは複数のミラーボリュームで実行中あるいは中断中の等価性コピー処理に関するパラメタを変更します。classには、volumeが属しているクラスのクラス名を指定します。

実行中のコピー処理は、パラメタの変更後に続行されます。

現在、実行中あるいは中断中の等価性コピー処理の状態は、sdxinfo -S コマンドを使って確認できます。

 

■サブオプション

以下のサブオプションが指定できます。

-c class
classには、volumeが属しているクラスのクラス名を指定します。

 

-e delay=msec (-B,-P指定時)
コピー処理にともなうディスクへの入出力要求の発行を、msecで指定された時間(単位はミリ秒)だけ遅延させます。このオプションによって、ボリュームを使用しているアプリケーションへの影響を調整できます。

遅延時間の省略値は0です。コピー処理が完了あるいは中止されると、遅延時間は省略値(0)に戻ります。

msecに指定可能な値は、0 から1000 までです。

 

-e nowaitsync (-B指定時)
コピーの完了を待たずにコマンドを復帰させます。

 

-v volume,...
volume には、操作対象となるボリュームのボリューム名を指定します。複数のvolumeを接続する場合は、ボリューム名をカンマ(,)で区切って指定します。

 

■戻り値

正常終了した場合には0を返し、そうでない場合には0以外の値を返します。


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